Trick or Treat(お菓子頂戴。じゃなきゃイタズラするよ。)
南瓜のお化け「ヒーホー♪オイラはジャック・オー・ランターン♪よろしくヒーヒーヒヒヒー♪」
鬼火(はじめまして僕はウィル・オー・ウィスプです。)
骸骨「カタカタ♪(私は骸骨のボン太です♪)」
魔女っ娘「魔女のウィーちゃんです。今日がハロウィンということですので今日は私たちが前書き後書きを担当することになりましたの。」
ジャック・オー・ランターン「このお話を呼んでくださる皆様ありがとうございます。」
SIDE 神夜
「………あれ?星魔?」
教室に忘れ物をしてしまい、取りに戻った時星魔が寝ている事に気付いた。声をかけたのだが、起きる様子もない。よほど深く寝ているらしい。しかし、コイツはオレの想いを全然気づかないんだよな。6年も一緒にいるのに、それがちょっと腹立たしいな。そうだ。ふと、悪戯を思い付いて唇にあるものを塗って耳元で囁く。
「星魔。Trick or Treat(お菓子頂戴。じゃなきゃイタズラするよ。)」
オレの言葉に、星魔の唇はわずかに動く。
「ん………。」
「残念。Trickで。」
オレはそう宣言して星魔の頬に近づいて………。
SIDE 星魔
「あぁーーー!!!!」
夢の世界にいた俺を引き戻したのはそんな叫びだった。目を開けると、顔を紅くして俺に寄りかかるようにしていた神夜と口を開けてこの世の終わりみたいな絶望的な表情でこちらを見つめていた裕佳梨が視界に映った。
「ふぁ。裕佳梨。どうしました?」
「………遺言はそれですの?それなら、死になさい!Summon!」
『Arm!』
裕佳梨の言葉に大きな鎌を呼び出した。
「ちょ、ちょっと待て何を行きなり!」
慌てて神夜から離れて身構える俺に裕佳梨は死刑宣告をした。
「黙りなさい!御姉様とキスした罪その命で償うがいい!」
振り下ろす鎌を避けながら逃げる。畜生!どうして、こうなった!
「不幸っだーーーー!!!!」
魔輪学園の廊下に俺の魂の叫びが木霊した。
ジャック・オー・ランターン「ハロウィンはヨーロッパのとある地域で、行われた行事だホ-♪」
ウィルオー・ウィスプ(自然崇拝だったのが、カトリックへ改宗していきました。そして、本来の始まりの日、10月31日がカトリックでは11月1日に諸聖人の日であり、その前日であり諸聖人の日の旧称ALL HALLOWSのEVEであることから、HALLOWS EVEが訛ってHALLOWEENと呼ばれるようになりました。)
ジャック・オー・ランターン「そして、その始まりの言葉が、」
『Trick or Treat(お菓子頂戴。じゃなきゃイタズラするよ。)』