表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕たちの約束  作者: 翔香
第2章 不気味なツアー
22/55

第22話 game2 カード探し(2)

 今までは、1週間に1話という更新スピードでしたが、

今回は早めに更新しました!!


 では、どうぞ!!

 あれから5分程経った。あの事件から、3人は足を止めずに進んでいたが、周りにある景色は全然変わらない。周りにあるのは木、木、木。

 景色が変わらないのに不安を抱いたのか、疾登が声を洩らした。



「なあ、兄貴、花輪。俺たち、同じところをグルグル周ってるんじゃないだろうな」



 智も一瞬その考えが頭を過った。しかし、それは違う。先ほど爆発した小屋が見えてこないのだ。



「それは、ないだろう」



「そっか。良かった」



 智は、一拍置いて呟いた。



「こんな事になってるのは、俺たちだけじゃないかもしれない・・・」



 智の言葉が聞こえたのか、疾登が敏感に反応した。



「どういう事だよ」



「絶対何か裏で企んでいるような気がする」



 智はそう呟いて、ふと前方の木に視線を向けた。すると、偶然にもカードが1枚吊ってあった。2りもそれに気が付いたようだった。3人は走ってカードを取りに行った。



 智はカードを手に取った。すると、疾登が心配そうに聞いてきた。



「なあ、また、暗号とか載ってあるのかな?」



 智もその事が気になっていた。智はゆっくりカードを裏に向けて、疾登と花輪に見せた。今度は青色の文字だった。



「何だこれ、『向』って」



 疾登が覗きながら言った。



「これもカードを揃えたら暗号になるんだよな・・・ここでいろいろ言い合っても意味がないから、先に進もう」



 智は先に進んだ。2人も少し遅れて智について行った。











 しばらく進むと、とても古びている廃校が見えてきた。



「よかった。なんか、建物が見えただけでも安心するわ。ところで、あそこに行くの?お化けとか出るんじゃねーの?」



 疾登はそう言って、智の腕を突っついて来た。



「もう、心配ないから。本当に男のくせに情けないな」



 花輪も後に続く。



「そうだよ。大丈夫だって。いざと言う時は、お兄と疾兄が私の事助けてくれるんでしょ?もう、本当は、自分からこんな事言いたくいないのに・・・」



 花輪はため息を吐いている。



「そ、そうだったよな。男が弱気になってどうするんだ!」



 疾登は自分に喝を入れた。



 疾登が行く気になったところで、智は疾登と花輪の背中を押して言った。


「ほらほら、もたもたしてる暇はないんだぞ。時間がもったいない」



「わ、分かってるよ」



 花輪は優しく微笑んでついてきた。











 学校の前に立つと、さっき見た時よりも雰囲気が違って見えた。この校舎が使われなくなって、もう60年ほど経つだろうか。校舎の周りには長いつるが巻きついており、蔓の隙間から見える教室を見ると、蜘蛛の巣が無数にあり、机やいすは木で出来ているので変色していた。



「けっこう古いね」



「そうだな。気味悪りぃな」



 疾登はまた怖気付いている。



「もう、2人とも早く中に入るぞ」



 智の合図で2人は小走りで智の元にやってきた。

 









 3人はまず、玄関に1番近い1-Aの教室入った。

 すると、早くも6枚目のカードが黒板に磁石で貼り付けてあった。



「あ!もう見つかっちゃったね」



 花輪が嬉しそうにカードに飛びついて行った。



「元気だなぁ。花輪は」



 智の隣で、疾登がため息交じりに呟いた。



「疾登、おじいちゃんみたいだな」



 疾登をからかっていると、花輪がカードを持ってきてくれた。



「ありがとう」



 智はカードを手に取った。裏に返すと、また青い字で暗号が書かれてあった。



「『ろ』だね」



 花輪が暗号を読んだ。



「まだ、これだけじゃ分かんねーから、早く次のカード探そうぜ。早くここから出ないといけない感じがするんだ」



 疾登が辺りを見渡しながら言った。



「何、疾兄の何かが危険を察知してるの?」



 花輪が興味深そうに聞いてきた。



「うん。何か寒気がするんだ」



「気のせいじゃない?」



「うーん・・・」



 智も花輪の言う通り、気のせいだと言った。



「そうだよな。まあ、一回ここから出ようよ。ここにはもうカードはないだろう」



「そうだな」



「分かった。じゃあ、隣の教室行ってみるか」



 2人は同時に頷いて、教室から出て行った。



 智は腕時計を見て呟いた。



「残り70分か」


 今回は、ちょっと短くなってしまいました。

 


 すみません(汗)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ