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3話

「・・・くん!・・君!」

どこかで自分を呼んでる声がする。

悠太が顔をあげると教授が教材を持ってドアを開けたところだった。

笑い声が聞こえてふと横を見るとメガネをかけた女の子がクスクスと笑っていた。

その女の子に見覚えがありそうな気がしたが思い出せない。ただ清水小春でない事はこの間会ったばかりの悠太からすると確実だった。


教授の講義は簡単な教授の自己紹介から始まりつらつらと教材をめくっていく。

著者の名前が教授と一致していたのでこの教授自分の本を教材として出してるのかよ?と不満げに思う。

レポートの書き写しに意識を集中しているとあっという間に時間が過ぎ

「ではこれまで。また来週同じ時間に」

と言って教授は部屋を出ていってしまう。

教室から出る時にあちらこちらから指差してクスクス声が聞こえたが聞こえないように努める。

人の陰口なんて聞いたところでロクな事が無いからだ。


教室を出てからチラッと次の教室を探すフリをして彼女(清水小春)を探してみるが、キャンパス自体がそれなりに広くかつ大きく、そして入学式から日が経って居ない事もあって沢山の人で賑わっており特定の人物を探すとなると気が遠くなりそうだ。

そもそも学部が違う上に連絡先さえ交換していないのだからまた会える見込みなんてどこにも無い。


初日の一コマしか講義が無いのに気持ちが重いからなのかため息をつきがちになってしまう。

校門の前で新入生に躊躇いも無く勧誘の声をかけている身体の大きな体育会系の男なんかは気持ちが重くなる なんて人生とは無縁なんだろうな。

と横目で見つつ駅までの道を独りで歩いた。


最寄りの駅からも時折スマホを触りつつ家に辿り着くと

「ワァン!」

タロが鳴きながらリードを噛み締めて手に押し付けてくる。どうやら散歩に出たいらしい。

家にカバンを置いて施錠するとスマホとリードを両手にそれぞれ持っていつもの散歩コースへ出かける。

まだ昼過ぎだというのに前に来た河川敷では少年野球チームがノックを浴びていた。

彼らもまた目の前の白球を追う今に夢中で余計な事を考え無いんだろう。そんな事をまた考えて家に戻って来た。昼ごはんを自分で簡単に用意して食べると、もはや悠太の定位置となったソファーで昼寝に興じるのであった・・・。

一体いつになったらヒロインと再会するのか、ガールズラブ展開があるのか?今はまだはっきり言えないですが後々あります。 次の更新は18日0時を予定してます。

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