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①AIIBSOを支援する組織!?

紀ノ松が、猪村の眠る墓に誓いに行ってから約4週間後の事だった。


 フィラデルフィアは夕暮れになり、空はオレンジ色に染まっていた。AIIBSOの本部のメインビルの向かい側には、6階建ての灰色のオフィスビルがある。アダソン兄弟の実家であるアダソンブラザーズタワーだ。そこは、アダソン兄弟と専用パスを持つ使用人構成員しか入れないが、マックの助手側近の東崎 南は、マックに仕方なく付いて行くことにしたため、アダソン兄弟は東崎も特別にそこに入れて一緒に住むことにした。それ以外の構成員には、中がどんな造りなっているのかトップシークレットにされている。また、アダソン兄弟専任の料理人と栄養士もいる。和食料理、中華料理、韓国料理、フランス料理、イタリアン料理などといった各国の専門の料理人が存在する。

その3階のある場所に、AIIBSOのロゴがあり、その両側にレースのカーテン付きの入り口の自動ドアがあった。その中に入ると広々とした空間が見える。奥の窓には赤いカーテンとレースのカーテンがひかれていた。


シャンデリアが吊るされた真下のテーブルでアダソン兄弟は今日の夕食であるフランス料理を楽しんでいた。そう。ここは、まるで最高級レストランを思わせるアダソン兄弟専用のダイニングである。また、ここはドレスコートが規定されているためアダソン兄弟と東崎は、いつものスーツ姿でないと立ち入れないのだ。

テーブルには、世界三大珍味のトリュフ、フォアグラ、キャビアがあった。品のいい静かなジャズが流れる中で、それを口にしながらアダソン兄弟と東崎は何やら話していた。


「弟、どうだ?ここでの半年ぶりの料理は?」

「約半年ぶりにここでのフランス料理の味を思い出すことが出来ました。そう言えば、南君はここにきて4週間経つが、ここの料理はどうだね?まだ感想を聞いていなかったな。」

「マック博士、こんな豪華な料理を食べられるなんてとても素晴らしいです。」

東崎にとっていつものマックに戻っていると感じがし、デート気分が味わえていた。しかし、一方で『ISDC』のことや『NMSPのエージェント』、『麻薬化社会世界征服』、などに複雑な思いを抱いてマックにその自分の気持ちを言いたかかった。しかし、それをいうとマックは再び麻薬効果によって別人のように声を荒げると思いそれを言えなかった。


「気に入ってくれてありがとう。改めてだが、南君を愛しているからこれからもついてきてくれ。」

「わかりました。マック博士・・・。」

と複雑な気持ちで東崎はこれくらいしか言えなかった。


その次にジェイムズが話した。

「弟も、南君を連れてきて、『ISDC』を乗っ取りが終わってからAIIBSOの英国支部と『アメリカンギャングボーイ』再創立させると話していたと思うがこうやって揃って『その計画』を立てるのも久しぶりだな。そう言えば、AIIBSOが設立時の時からお世話になっている『あの組織』と『ディスカバリー社』も、支援をしてくれている。」


東崎は、再びこの時『アメリカンギャングボーイ』再創立させるのかと思うと複雑な気持ちになっていた。


「『あの組織』と『ディスカバリー社』は兄専用の剣を作ってくれていたな。また『あの組織』は兄のために剣を教えてくれたフランスのパリにある。南君は覚えているか?何度も私たちと一緒に視察しに行ったことがあるだろ?」


「行ったことあります・・・。」

東崎は、この時アダソン兄弟に対して何かを言いたかったが言えなかった。


「そうだ。弟と南君、そろそろ『あそこ』に行く準備をしてくれ。」


「マック博士、『あそこ』とはどこですか?」


「そう言えば南君には、話していなかったな、南君にはこれまで内緒にしていたが行ってのお楽しみだ。兄、わかりました。」


「わかりました。ジェイムズ、マック博士。」

東崎は、この時どこに連れられていくのか怖くてそわそわしていたが、その悪い予感はあたるのだった。


「行こうか。」

そして、アダソン兄弟と東崎は、1階の玄関の外へ行きマックのアップルウォッチ機能で『その場所』へワープ移動した。


ワープを終えるとアダソン兄弟と東崎がいたのは、何とISDCの米国支部だった。しかも、入口もどこもかしこもAIIBSOの構成員で占領されており、もう全ての諜報機関の職員は、いなかった。東崎は驚いてしまった。


 一体何が起きたというのか、説明しよう。今から4週間前、アダソン兄弟は東崎の知らないうちにAIIBSO構成員らを引き連れ、ISDCを乗っ取る計画の1歩に入った。米国支部を襲撃で乗っ取り、第2作戦場所に変えてしまったのだ。また、ここにいた全ての諜報機関は、対峙はしたものの、『あの組織』と『ディスカバリー社』の支の支援により撤退を余儀なくされてしまったのだ。


 アダソン兄弟は、構成員を全員集合させてから次の事を言ったのだ。

「みんなよくやった!!『あの組織』と『ディスカバリー社』の支援のおかげでもある!この調子で行けばISDCを乗っ取り、私たちの支配下に置き、その本部を私たちの日本支部へと変える夢が叶えられるぞ!!さあ!私たちで、これからも計画を実行させよう!!」

次にマックが言った。


ISDCを乗っ取れれば、再び『アメリカンギャングボーイ』を創立させることができるぞ!そして麻薬によって人類を麻痺させ、世界を麻薬化社会にすることで世界征服し、新しい世界に変えよう!」


「おお!」

と周辺にいる構成員たちは大喜びで言った。


「南君、この場所はどうだね?私に再びついてきたからには、『あの邪魔な5人がいるISDC』を乗っ取る計画もこれからは手伝ってくれ。」


「マック博士わかりました。マック博士のためならやります・・・。」

と東崎は、この時ISDCの英国支部を乗っとったことが信じきれず驚いてしまい、マックに自分の気持ちやここから撤退するようにということが言えずにいた。


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