③偽物の武器にすり替えと武器の設計図
エージェントたちは、アダソン兄弟の指示により、武器の荷造りや情報収集、そして武器設計図を探すために武器開発室に行くことにした。その部屋はとても広々としていて、左側奥にこれまでAIIBSOとK&Gが共に開発してきた機関銃や拳銃などの設計図が入った分厚いバインダーが本棚にぎっしりとあり、机の上にも設計図が大量に多く置かれてあった。また目の前の机には、武器を組み立てるための机があり、開発中の武器や、組み立て中の武器が置いてあり、工具もたくさんあった。
ヨインターとミュージと新板は、偽物の武器を出してすり替える作業をした。
一方、横田と紀ノ松は、AIIBSOとK&Gの関わりや、どんな武器を作ってきたのかを調べるため、左側のバインダーがある棚や机にある設計図を見て情報収集をした。
それぞれ違う作業をしながら、アダソン兄弟のさっきの話について話した。
「AIIBSOは、普通の諜報機関のはずなのに、もともと最初から裏の顔を持っていたとは・・・。」
「でもなんでそうなってしまったのかな?」
「アダソン兄弟は、それについては話そうとしなかった。アダソン兄弟は『知られたくない過去』があるのかもしれない。」
「マックはなんで、アメリカンギャングボーイを創立させたのかな?彼女も心配だ。」
と話したのが記ノ松だった。
「あのビデオは、全く正反対の事言っていたな。」
「確かに。一瞬信じそうになったけど、すぐ気付いた。『AIIBSOの化学薬品開発部』とは、きっとマックの『アメリカンギャングボーイ』のことを言っているに違いない!マックが前回話していた限りでは、再創立させるに違いない!」
エージェントたちが、そう話しながらしばらく作業していると記ノ松は何か重要な情報を見つけた。
「ジェイムズの剣の秘密がわかったぞ!これか!」
「エージェント5どうしたの?」
「もしかして、ジェイムズの剣の設計図か何か見つかったの?」
「そうだ。」
記ノ松が見つけたのはジェイムズがいつも使っている剣の設計図と恐らくサッカリンがジェイムズに伝授したと思われる剣の技法が全て書かれていた。記ノ松以外のエージェントたちもそれを見て理解した。
「これが、ジェイムズが強敵になった秘密か!俺はジェイムズに一度刺されたが、こんなことになったのは、これのせいか!」
「しかし、アダソン兄弟も酷いな。まだリーガン夫妻には本当のことを話していないとは。」
と横田と新板が続けていった。
「ジェイムズが、この情報に書かれたある人の剣の技法を悪用して自分流の技法に改造してしまうことは許されない行為だ!先輩Iが殺されたのは、アダソン兄弟がこの組織を騙し、その技術を悪用したせいだ!こんなことは許されないぞ!ISDCを狙った上で世界征服することをなんとしても阻止し、マックの彼女も助け出すぞ!」
と記ノ松はアダソン兄弟を憎むかのようにして言った。
その後エージェントたちは、数時間に渡ってその他の情報収集や武器をすり替える作業をし、やっと終わったのだ。