僕は虹輝 輝龍だ。
「初めまして、弟君。アモレイシア、貴方の姉様よ。」
「アルフォンソピア、兄じゃ」
(姉様と兄様やっぱりだ。)
「おいおい、チビっこ御子。」
「兄様。チビっこ御子などと呼ばず、
ちゃんと御名前を呼んであげて。
弟君。貴方の御名前はね。」
「おまえが光の輪を壊す前に」
「兄様、それは私に話させて!」
「はいはい、どうぞご自由に!」
「弟君、貴方が光の輪から出る前に、輪の中が
とっても綺麗な虹色に輝いたの。それで
虹輝にしよう。って、父様母様に
私が言ったのよ。
父様も母様も、いい名だ。っておっしゃって下さったのだけど、
兄様は、御自分のお好きな龍って生き物がいるんだけど、龍にしよう。っておっしゃって父様も母様もハァ?で。
弟君、貴方は今から虹輝
貴方の御名前よ。」
(僕の名、虹輝・・・こ・う・き。
こうき、こうき皆が考えてくれた僕の名前
嬉しい。僕は虹輝だ)
「虹輝、天界では、家族以外のものは
愛称で呼ぶ。我ならアル、アモレイシアならレイシャとな。虹輝はどう呼ばれたい?」
「兄様、僕は・・輝龍がいいな」
(僕の名、父様と母様と姉様が考えてくれて
凄く嬉しい。でも兄様にも嬉しく呼んで欲しい)
「虹輝、おまえは・・」
「兄様。輝龍は、愛称にはなりませんか?」
「そんな事ないわよ。虹輝、いえ輝龍。
優しい子」姉様が笑顔で言った。
兄様は、苦笑い?嬉しさを見せないようにして
僕の頭をガシガシしながら笑ってくれた。
それから、少し黙ったまま、胸に手を当てて
目を閉じていた。
「輝龍、父様母様にも、お伝えしたぞ。
父様は、大笑い。母様は、びっくりしてらした。輝龍は、やっぱり普通では無かった。だとよ」
(兄様は、どうやって父様や母様にお伝えしたんだろう?)
「輝龍。我ら神々は、覚醒した時から
知識を共有出来るんだ。だから、覚醒してすぐに、輝龍も、我らの話してる事が
意味は解らずとも、判ったはずだ。」
(そうだったのか。声がして、声の言う事が
段々判って、その意味が解るようになってきたのは、そう言う事だったのかぁ)
「そうだよ。そう言う事。」
「・・・・兄様?」
「・・アッ、すまない。おまえの考えも共有してたわ。」
「えっ、そんなぁ。」
「もう兄様ったら。輝龍。違うのよ。
神々の共有出来るのは、知識だけよ。
個の考え、思いは、双方が共有したいと望まければ、共有出来ない。例外は
家族間では、双方の合意がなくとも、意識は伝わってしまうの。
知られたくない気持ちとかは・・
ベールに包んでおくのよ。やり方はまたね。
家族以外でも、特殊な状況下では、
絶対神と叡智神の権限で、考えは開示しなければならない事もある。
今回、輝龍が兄様がつけたかった名前を愛称に入れた思いは、兄様だけでなく、私にも伝わってしまっていたの。ごめんなさいね。
でも、虹輝の思い。兄様も私も、父様も母様も
とても嬉しく思いましたよ。ありがとう。」
僕は、兄様と姉様と一緒に天界で
毎日、お勉強?する事になった。
兄様には、授かっている叡智を
経験として、実際に見て理解する。
溢れるパワーの制御と使い方。を遊びながら
教えてくれる。
姉様は、心の器に色を込める(感情を知る)手助けをしてくれるみたいだ。
それと、僕を甘えさせてくれる。
僕は楽しい、ワクワクしっぱなしだ。