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魔王配下ゾレイ vs 勇者ロイと森の家パーティー

 ロイとアルト達は、魔王配下のゾレイと戦っていた。ゾレイは鼻の長いゴブリンのような顔に緑色の狩人のような姿をしていた。そしてそのゾレイが持つ黒い弓からは正確無比な高威力の魔力矢が放たれ、ロイとアルト達は苦戦を強いられていた。


「悔しいけど俺の弓と比べ物にならない威力だな……エイスー!俺はなんとか避けられるからイルミとウルルを頼む!」


 次々と放たれる矢にロイ、アルト、エイスと一緒にいるイルミとウルルは、徐々にその距離を離されてしまう。


「わかった。こっちは任せて!アルト兄も気をつけてくれよ!」


「ごめん、エイス……アルト兄にも防御と素早さの補助魔法をそろそろかけ直したいから、少し近づいて!」


「そうね、なら私が魔法で牽制するわ!」


「皆さん気をつけてください!あの威力……一撃でも直撃をくらえば致命傷です」


「あぁ!」


「勇者よ、さっきの威勢はどうした?私の矢から逃げてばかりじゃないか?それで私を倒すことが出来るのかな??」


 ゾレイの矢は扇状に連続で掃射され、尚且つ誘導も付与されていた。エイスだけはグレイトドラゴンの素材から作られた大盾で受けることは出来るものの、その一撃一撃が重く、容易に距離を詰めることが出来ず、またロイとアルトも避けるのに精一杯で、反撃が出来ないでいた。


 ただ、並のAランク冒険者なら受け止めることも避けることも不可能な魔力矢であり、防戦一方でも対応できているアルト達は、それだけでもSランク相当の実力を持っていると証明できる。


 ロイは自身に身体能力の強化スキルと身体能力上昇の補助魔法を二重掛けし、徐々にその距離を詰めていくが出来たが、アルトはパーティーで唯一の遠距離の攻撃が出来る自分がどうにか現状を打開しようと、どうにか避けながらも弓で応戦する。だがどうしても途中で打ち返されてしまい、またイルミも手持ちの魔法で射程が長い魔法でエイスの後ろから攻撃するも、同じく魔力矢であるため、相殺されてしまう。


「ロイしか進めていない……個々で攻撃しても消耗するだけだ……一度パーティーでの連携攻撃をするから、ロイはその攻撃に合わせてくれ!」


「わかりました!」


「みんな、いつもの行くぞ!」


「おぉ!」


 アルト達が大物の魔物に使う、必殺の連携技である。ウルルがエイスに最大限の防御力上昇の補助魔法を使い、同時に水の上級魔法 《ウォーターカノン》を放っていく。それに合わせ、エイスが全力の《シールドバッシュ》で相手を弾き、そこにアルトの大技 《シューティングアロー》とイルミの超級魔法 《マキシマムフレイム》でトドメをさしていく形だった。


「エイス行くよ!」

「おぉ、任せろ!」


「《ハイ・ディフェンスアップ》……相手が魔力矢なら……《ウォーターバリア》!」


 ウルルの《ウォーターバリア》でエイス、イルミ、ウルルを包む。そのバリアもゾレイの魔力矢を2、3発で相殺されてしまうが、ウルルは連続で唱え、3人は一気にゾレイとの距離を縮めていく。そしてある程度距離を詰めたところで、エイスが特攻を仕掛け、ゾレイの矢を防ぎながら渾身の《シールドバッシュ》を仕掛ける。


「《シールドバッシュ》!!」


 流石のゾレイも、徐々に距離を詰めてくるロイに、アルトの弓矢を意識しながらのため、《ウォーターバリア》で一気に距離を詰めてくるエイス達への対応が出来なかった。そして、一瞬の隙をついてのエイスの全力の《シールドバッシュ》をまともにくらい、ダメージはそこまでなものの、後ろに弾かれ、体制を崩してしまう。


「《シューティングアロー》!!」


「《マキシマムフレイム》!!」


 ゾレイの体制が一瞬崩れたところにアルトの大技とイルミの超級魔法が突き刺さる。体制を崩されたゾレイはそのまま直撃を受けていた。そして最後にロイが追い討ちをかける。


「《ホーリークロス》!!」


「ぐあぁ!」


 さすがにゾレイもかなりのダメージを受けたものの、まだ倒れはしなかった。


「……良い連携だ。かなりのダメージだったぞ。どうも我々、悪魔と言う種族は、圧倒的な力を持つがゆえに、戦いそのものを楽しんでいまい、油断をしてしまう……すまないがこちらもそろそろ本気を出させてもらおう!《ブラックレイン》!」


 アルト達の頭上に大量の黒い魔力矢が降り注ぐ。アルトやロイはかろうじて攻撃範囲の外に避けたものの、エイスがウルルとイルミを大楯と自身の身体で庇い、背中にいくつか矢が刺さってしまった。並外れた体力とドラゴン素材のフルアーマーを着たエイスであっても、致命傷を受けてしまうが、すぐにウルルが光の上級魔法 《パーフェクトヒール》をかける。


「エイス!大丈夫!?今治すから待ってて《パーフェクトヒール》!」


「ウルル……ありがとう。俺は大丈夫だからアルト兄!!」


「……あぁ、わかってる。イルミ、ロイ!3人でもう一度、今度は3人同時だ!」


 エイスの怪我を治したウルルは3人に補助魔法をかけていく。


「みんなお願い!!《オフェンスアップ》《オフェンスアップ》《マジックアップ》!」


「アルトさん、イルミさんと2人で僕に合わせてください!」


「わかった!」


「ほう……我の黒矢を受けて即死でないとは……まぁ次はあるまい《ブラックレイン》」


 先程より広範囲に魔力矢の雨がロイやアルト達全員に降りかかる。


「アルトさん!こっちに!!《ホーリーシールド》」

「すまん!」


「イルミ、こっち!《ウォーターシールド》」

「うん!《フレイムシールド》」


 そして、エイスが自身を大楯で守り切る。そして、その攻撃を防ぐ中で唯一、攻撃体制がアルトが活路を開く。


「コイツでも喰らえ!その名も《ドラゴンアロー》だ!!」


 アルトは、ヒイロからグリーンドラゴンの素材で作られた弓と籠手、ライトアーマー、そしてグレイトドラゴンの素材で出来た矢を10本もらっていた。


 アルトから放たれた渾身の《ドラゴンアロー》は文字通りドラゴンが現れたかのようなオーラを放ち、ゾレイへと真っ直ぐ飛ぶ。


「ふっ、たかが弓矢など《ブラックシールド》」


 ゾレイは自分の前に黒い魔力を交差状にしてシールドにしていく。通常の弓矢なら簡単に弾き返されたが、アルトとドラゴン装備から放たれたドラゴンの矢は高速で回転し、シールドを貫通する。そして、そのままゾレイの胸へと突き刺さる。


「今だー!」


 その瞬間、ロイとイルミが同時に攻撃を仕掛ける。


「《マキシマムフレイム》!!」


「《シャイニングストライク》!!」


 ゾレイはアルトを含めた3人同時攻撃の直撃を受けて、ようやく倒れたのだった。その後ロイは、ゾレイの消滅を確認した後、立つ気力も残っていないアルト達の方へと歩く。


「エイスさん、怪我は大丈夫ですか?」


「うん、ウルルのおかげでなんとか……それになんだかんだヒイロ兄からもらった、このドラゴン装備様々だね。」


「ほんとだよ……技の威力もそうだけど、身体能力もかなり向上してる」


「待ってて、いまロイの怪我も治すから。でも……あの黒い矢を防げたのは私もウォータードラゴンの杖のおかげだよ」


「私も!レッドドラゴンの杖のおかげで威力は格段に上がってたけど……流石に魔力切れだ~。」


 こうしてアルト達 《森の家》パーティーとロイは、魔王配下SSSランクの悪魔ゾレイを倒すことが出来たのだった。

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