異世界で幼児期を過ごそう
まだまだ
日下部が転生して生まれ変わったヒイロが、ちょうど1歳になる頃には、歩くだけでなく、ちょっとしたジャンプやダッシュ、そして片言を話せるようになり、食事も大人と同じものを食べられるようになっていた。
そして、この頃になると、自分の中に身体や五感とは別に、違う感覚があることに気付いた。
(なんだろう不思議な感覚だ、集中してると、身体が暖かくなって、軽くなる感じがする。)
さらにこの異世界についての状況、知識を探し始めた。まず自分が住んでいる国はイバール国、そしてその中のオオタルという街であることがわかった。地図は手書きのようなもので、精密ではなかったものの、周りには他にフクール国にトチギル国、チバル国に、サイタル国があった。
そして大事なこととして、魔物と呼ばれる動物とは違う危険な生命体と、亜人種と呼ばれる人間とは違う人族の種類、エルフ、ドワーフ、獣人などがいるらしいこともわかった。そして魔法があり、魔法使いなる職業やスキルを駆使して魔物と戦う冒険者と言われる人たちがいることを知り、日下部ことヒイロの心は、厨二病に侵され、より熱血に自分を磨き上げようとする。
(これからは第一次成長期に入る!体格だけでなく、手先の感覚などの五感や運動面、魔法の感覚も、もっとはっきりつかめるはず!!まだ一歳になったばかりだけど、本をひたすら読み、手先は細かいもの、身体は全身を動かし、細かい音や触角、五感をフルに使って感覚を養って行こう!!)
ヒイロが字を覚えようと一生懸命に絵本を見ている姿を見て母ミコルが感動する。
「見てパパ……、ヒイロがもう本を読もうとしてる!」
今度は手先の感覚を養おうと積み木を始めるヒイロを見て父ノミルが感動する。
「おい、ミコル見てみろ!今度は手先を丁寧に使って工作をしている。やはり大工だ、天職は大工職人なんだ!!さすがオレの息子!!」
こうして日下部=ヒイロは、6歳までの幼児期をガムシャラに努力したおかげで、全ての面で、潜在能力を限界を超えて成長することが出来たのだった。
その際たるは、魔力、五感の鋭さ。
魔力の恩恵としては、本で得た知識による生活魔法と、7つの属性の初期魔法……そしてそれにともなるそれぞれの属性を司る妖精達が見えるようになっていたこと。
また五感では、動体視力など基礎能力向上の他に、スキルとして第6感なる、危険察知能力などの感知系や、鍛治、大工、調合など生産スキルが若干6歳という年齢にして既に取得できていたのだ。
もちろん親には内緒にしていたが、親の喜ぶ顔を見たいヒイロは、時々、大工スキルで犬小屋を設計図から完璧に作るなどすることもあった。
まだです




