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タウンセルのダンジョンと妖精神カーバンクル

 翌日、ヒイロは朝からダンジョン《タウンセル》に来ていた。今回は地下10階層以降のため、魔物も余計に手強くなるだろうと予想される。そして前回入ったことで気付いたことは、このダンジョンには、魔法耐性のある魔物が多かったことだ。そのため、属性魔法系の氷神シヴァや炎神イフリート等ではなく、身体能力向上の人神アスラか、またそれ以上の神獣にした方が良いと考えた末に《神獣カーバンクル》を呼び出すことにした。


「神獣召喚、いでよ《神獣カーバンクル》!」


 カーバンクルは、エメラルドグリーンの綺麗なもふもふとした尻尾と毛皮を持った体長1メートル程の綺麗な狐の様な動物の姿だった。


「おはよう、ご主人様」


「おはよう、君はカーバンクル君でいいのかな?オレの名前はヒイロ。さっそくだけどオレと《神獣合体》というものをしてほしい。」


「うん、僕は妖精神カーバンクルだよ!……《神獣合体》??ちょっと待ってね……」


 カーバンクルは、ヒイロの額に自身の額をそっと当てる。


「ふむふむ……なるほど、わかったよー。じゃあとりあえず、僕の貸せる力を教えるねぇ。僕の能力は、魔法に対する絶対防御な感じ。どの世界の魔法も無効化に出来るよ……まぁ流石に同じ神クラスの魔法は完全には防げないかもしれないけど……負けない自信はあるよー。そして神具は、《神具・ガンディーヴァの弓》だよー!この弓は、命中力補正わ視野強化はもちろん、矢を魔力で生成するから、魔力がある限り無限に撃てるんだぁ。それにぃ、魔力の込める量によって威力も高まるの。何よりー、相手の魔法耐性に対する攻撃力特化がついたぁ、すっごい弓だよー。」


「魔法耐性に対する攻撃力特化?」


「そー、魔力を込めれば込めるほどー、矢の威力は高くなるけどー、さらにー、それ以上に相手の魔法耐性がぁ、高ければ高いほどぉ、威力が上がるのー」


「なるほど……わかった!やっぱりキミに決めて良かった、教えてくれてありがとう。……それじゃあ行くよ。創造魔法・スキル《神獣合体》!」


 ヒイロは、妖精神カーバンクルをエメラルドグリーンの軽鎧でイメージしていく。そしてカーバンクルもまたヒイロのスキルとイメージを受け取り、自身の姿を変えていく。そして、優しく温かい光に包まれ、光が消えるとそこには綺麗なエメラルドグリーンに輝く軽鎧にきて、同じく木の枝と緑の葉で出来た弓を持つ、ヒイロの姿があった。


「……よし出来た。鎧のほうからは暖かい力と弓からもすごい魔力が感じる。」


「矢は、魔力矢だからぁ。魔法を使うような感覚でぇ、イメージしながら矢を放つ事、そしたらぁ連射が出来たりぃ、魔力を込めて狙いを定めるとぉ、自然に追尾することも出来るぉ!」


「へぇ、それはかなり便利だよ。魔力消費は今のところ少ないけど、魔力矢だから、魔力消費もかなり激しくなるな……よし、そうしたら時間ももったない。すぐに向かうか」


 さっそくヒイロは、転移魔法で11階に入る。ちなみに転移魔法も、創造魔法・スキルから作った魔法で、1度行った場所で、イメージ出来るならどこでも行ける。身体能力強化などの基礎魔法以外は、属性魔法がほとんどのこの世界では、創造魔法・スキルで作成した転移魔法や収納魔法等は、属性魔法のように威力のある魔法やスキルは一から作れないものの、かなりの優秀なスキルで万能だった。稀にユニークスキルや、種族の血統スキルとして、他にも特殊な魔法や上級魔法を超える威力を持つ魔法を使える人もいるみたいだが、まだ使える人にはヒイロは出会ってはいない。

 

 地下11階には、やはり魔法耐性の高いリッチやインプなどがほとんどだった。前回は氷神シヴァの圧倒的な威力でスムーズには倒せたものの、今回は中級魔法での魔力を込めるだけで、ほとんど一発か二発で倒せており、集団で来ても、連写で簡単に掃討できた。


 マッピングの進み具合も探索スキルを使い、曲がり角や障害物があるところでは、敵に視認される前に、ほぼサーチandデストロイの状態で撃破することが出来、思った以上に順調に進んでいた。


 そのため地下14階までは前回よりもかなり早いペースで進むことが出来たのだが、流石に最後まで順調とは行かず、15階からは、よりランクの高いデーモン族が出てきたのだった。


 デーモン族は、伝説の魔王のしもべとも言われており、ドラゴン族やオーガ族と同じく、魔物の中で最も強力な魔物の種族とされていた。その証拠にただのデーモンでさえ、Sランク指定の強さをほこり、さらにナイトデーモン、スカルデーモン、デーモンビショップなども上位種は、いずれもSランクを超えるSSランク指定となり、世界規模での準災害クラスに指定されていた。


「うわ~予想通りだよ。タウンセンはその昔、魔王が現れたって。そしてこのダンジョンは、魔王が倒された数年後から魔王が現れたとされる同じ場所に出来たって、タウンセンのギルドマスターから聞いたばかりだったもんな。ここ何日か、少しの時間でも冒険者ギルドの図鑑を見ていて良かったよ……さすがに初見でデーモン族を見てたら、見た目からしてかなり戸惑っていたもんなぁ。」


「ご主人さまぁ、今のところ大丈夫そうですかぁ?」


「あぁ、冒険者ギルドの図鑑にも書いてあったが、ほぼ属性魔法は上級であっても、あまり効果がないみたいだし、そのくせ自分達は闇魔法やら闇属性等を頻繁に使ってくるって書いてあったから、カーバンクルくんのおかげで、予想していたよりも簡単に倒せているよ。」


 デーモン族の出現によって、少し進むペースも落ちたもののマッピングは順調に進み、いつの間にか地下20階のボス部屋の前まで来ていた。ヒイロは前回と同様に一旦休憩し、体力をある程度回復させて、念のため魔力回復薬も飲んだ。


「よし、次は20階層のフロアボスだ。カーバンクルくんのおかげで順調に来れたけど、シヴァさんだったらもう少し時間もかかっていたし、魔力や体力は回復出来ても、疲労感は溜まっただろうな」


 体力は回復魔法で回復、魔力は回復薬で回復できるが、疲労感や連戦によるストレスなどは休まないことには、回復しない。それに魔力回復薬もかなりの貴重品であり、一日に連続して飲んだら、二度目以降の魔力の回復力はかなり激減する。


「ご主人さまぁ、僕はどちらかと言うとぉ、防御型だから特別攻撃力の高くはないんけどぉ、奥義のぉ《フェアリーフォース》を使うとぉ、相手の魔法を無効化だけじゃなくー、倍以上にして跳ね返せすことが出来るんだぁ。それもぉ魔力を込めればぁ、込めるほどぉ、数倍にもなるしぃ、一点に集中してぇ、攻撃が出来るよぉ!」


「なるほど!使い所の見極めが大切かもしれないな。わかった、ありがとう。その時が来たら遠慮なく使わせてもらうよ。……それじゃぁ、休憩もある程度出来たし、サクッとボスを倒しに行きますか。」


「ますかぁ!」

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