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大工見習い、時々冒険者見習いヒイロ

 

 実は、ちゃっかり冒険者登録をしていたヒイロは、興味本位で何度かクエストも受注していたことがあったのだ。


 冒険者も原則として、他の天職同様3年間は見習いとして基礎をしっかり学ばせるため、どれだけ実力があっても二つ上のEランクまでしか上がることが出来なかったが、ヒイロは興味本位で登録しただけで、登録して1年経った今でもGランクだった。

 

 だが、今回の件でこれからは、とりあえず最速でEランクを目指していこうと考えていた。ちなみに討伐クエストのGランクで言うと、魔獣やゴブリンなどではなく、猪などの害獣やゴキブリや蜂など害虫駆除が多い。


 ランクは一つ上まで受けられ、一つ上のランクのクエストを一定数成功すると、ランクが上がっていく仕組みになっていた。ヒイロは大工見習いとして普段は働きつつ、休みの日は森の家をアルト達年長組やミーナに任せて、コツコツとギルドに行っては、出来るだけその日でクエスト達成出来るようにしていた。


 その日のうちにクエスト達成というのは、移動手段が基本徒歩か馬車のこの世界では、難しいことなのだが、見習い向けの下位ランクでは、常駐クエストのため、あらかじめ条件をクリアしてからの受注をしてその場で達成することも出来たため、怪しまれずに済んでいたのだ。


 ちなみにヒイロは、クエスト受注以外にもオオタルのギルド支部に何度か行き、密かに鑑定を使って、大体の冒険者のランク別の能力値を大体ではあるが把握していた。




○ランク別冒険者~パーティー~


G 見習い冒険者     平均能力値 G~E

F 見習い冒険者

E ルーキー


D 若手         平均能力値D~B

C 中堅

B ベテラン


 これ以上の高ランクはオオタルのギルドでは見たことがなかったが、能力値がA以上なのは確かだった。またこっちは冒険者ギルドで推奨されている一覧表の一部である。


○ランク別、推奨討伐魔物例


G 害獣、害虫など

F ゴブリン、スライム、ホーンラビット等

E フォレストウルフ、ファングボア等

D スケルトンソルジャー、ゴブリンウィッチ等

C ホブゴブリン、オーク、パラライズリザード等

B コカトリス、リザードマン、ハイドベアー等

A ワイバーン、ゴブリンキング、ハイオーク等


S キマイラ、リッチ、ドラゴンゾンビ、オーガ等

SS ドラゴン族、ベヒーモス、デーモン族、ユニーク種

SSS 龍王種、魔王種、獣王種




 オオタルの街から北に方向にある通称、魔物の森。奥に行けば行くほどランクが高い危険な魔物がいる。この森の入り口付近にヒイロは一人で討伐クエスト対象のゴブリンを探していた。


 普通、冒険者向けの天職をもらった者は、天職ごとに偏った系統のスキルや能力値になるため、お互いの弱点を補うように3~4人のパーティーを組むことが多い。ただヒイロは現在身体能力だけでも、すでにBランクの実力があったため、G、Fランクでは、余裕に単独で討伐できる。また、索敵スキルや鑑定スキル、また属性魔法も全ての属性、それも上級まで使えたため、実力言えばAランク相当の力を持っていると言える。


「さてと……始めますか!《索敵》《鑑定》」


 ヒイロを中心にして、半径約1kmの球体状に魔力波を流す。いわゆる魔力版ソナーだ。そして、鑑定スキルが索敵に反応した魔物を教えてくれる。


 ヒイロが索敵スキルを使い狙っているのは、ゴブリンとホーンラビットだった。いづれもFランク指定の簡単なクエストだったが、魔物の森全体だけでなく、その辺の草原や通行路にもおり、一般人にとってはそれなりの脅威であり、害獣のような存在だったため、いくらでも数をこなせば、その分収入として得られるのだ。


「あ、ゴブリンみっけ!」


 と、言うやいなや、一瞬でゴブリンのそばに行き、ゴブリンがヒイロを認識する前に首を落としていた。冒険者の一つの通過点として、ヒト型のゴブリンを討伐出来るかどうか大きな一つだった。魔物は魔物でもヒト型のゴブリンを殺すことに抵抗がある新人も少なくはなかった。


 だが、ヒイロは難なく討伐部位であるゴブリンの耳を切り落としていた。ゴブリンや魔物は子どもの命を脅かす。実際、ゴブリンなどに犠牲になる孤児は少なくないのだ。ヒイロはそれだけで冷徹になれる。


 前世の自分は、犯人を止めることしか出来なかった……もし、止められていなかったら、どれだけ子ども達が犠牲になっていたら……と考えたこともあったからだ。


 またすぐに近くにゴブリンの反応があった。今度は5匹のグループだった。ヒイロは迷わず、そのグループに後ろから突っ込み、瞬く間に一撃で首を落としていく。一瞬で5匹いたゴブリンのグループは1匹もヒイロを認識出来ることなく、後ろから首を落とされていた。


「うん、順調、順調!!もう少し時間があるな」

 

 ヒイロはサーチ and デストロイで、たった3時間の間にゴブリン30匹、ホーンラビットを20匹狩っていた。


1匹につき、銀貨1枚 合計 50枚の銀貨をもらえたため、森の家16人の1週間分を3時間で得ることが出来たのだった。


 ちなみにヒイロの前世の記憶と比較した日本円に、この世界の貨幣の価値を例えると


銅貨1枚    10円

大銅貨1枚 100円

銀貨1枚 1000円

大銀貨1枚  1万円

金貨1枚  10万円

大金貨1枚 100万円

白金貨1枚 1000万円

白王金貨1枚 1億円  ぐらいの価値になる。


 なので、今回は日本円で考えると大体5万円の稼ぎになる。ヒイロだから出来ることではあるが、かなりの金額だった。


 ちなみに大工見習いでは、1ヶ月で金貨2枚の給料がもらえるため、15歳の年齢を考えると、生活必需品等の日本よりすこし高いが、そこまで大きく変わらない価値観なので、元アラフォーで独身一人暮らし歴20近くのヒイロにとっては、自立後も生活がしやすかったのは確かだった。

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