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黙して語らない騎士に花束を。  作者: のん
黙して語らない騎士と異世界人の日常編。
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黙して語らない騎士熱を出す。


遠征から帰ってきて、なんと次の日・・・


キラさんが熱を出した。


もう一回いい?


キラさんが熱を出した。



朝、起きたらキラさんの顔が赤い。肌が白いから、余計にわかる。


「キラさん、熱あるんじゃない?顔が赤い・・・」

「熱?」


キラさんはきょとんとしてる。・・・もしや熱が出ている自覚ない?!

額に手を当てると、熱い!これ、相当熱あるよ!!


「キラさん、とにかく寝て!!お医者さん、呼んでくる!」

「・・・なぜ?」

「人間は、熱があったらとりあえずお医者さんに見てもらう習慣っていうのがありましてですね?!」


そっから説明して、急いでお医者さんに診てもらった。疲れからくる熱でしょうと、お医者さんは冷静に診断し、薬をもらった。・・良かった・・。



ひとまず騎士団にも連絡しておいた。

私だけでなく、騎士団の皆さんも、団長さんも、ニルギさんまで驚いたから、これは相当な珍事件なんだな・・、と思った・・・。騎士団の人達は、「ウルキラさん・・人間だったんすね」って言ってた。気持ちは分かる。



桶に入れた冷たい水に、タオルを浸してよく絞ってから、キラさんの額にのせる。

キラさんは、少しほっとしたように息を吐く。



「・・・・キラさん、お水いる?」

「・・まだ、大丈夫だ」

「そっか、側にいるから必要だったら言ってね」

「・・・・ああ」


熱でほんのり頬が赤いキラさんが、ちょっと嬉しそうに笑う・・、可愛い・・。

うん・・男性に持つ考えでないのはわかってるよ・・。


でも普段は健康!風邪など無縁!!ザ、筋肉!!みたいなキラさんが弱っている所を見られるなんて、レア中のレアだから、なんというか・・ちょっと嬉しい。



「キラさん、何年振りに熱を出したの?」

「・・・・覚えてない」

「・・・すごいね・・・」



でも、思わず納得の回答である。

ニルギさんも、いつ熱出したか思い出せない・・むしろ寝込んだ記憶がない・・と言うし、一緒に訓練してた時、団長さんが、むしろ自分が面倒見てもらった事あるよ〜と話していた。


・・今度、キラさんにどんな風に面倒見てもらったのか・・ちょっと聞いてみたい。二人の騎士見習い時代とか・え〜〜考えてみたら面白そう!

・・キラさんだと、過去の話を覚えていなそうだし・・。


ちょっとニマニマしながらキラさんを見ると、キラさんが私を見ていた事に気付いた。


「・・・・いつから見てました?」

「・・・ずっと・・」


キラさんは、ニコニコしながら私を見つめる。


「キラさん、熱があるんだから少しは寝ていた方がいいですよ?」

「嫌だ」

「・・・まぁ、そう言うと思いましたけど、寝ないと治らないし・・」


「キスしたいけど、できない・・」

「キラさん・・・、さらっと言わないで下さい・・」


思わず顔が赤くなる・・。

そういう不意打ち、弱いんですよ私・・。


「手を握ってあげますから、それで手を打ちましょう!はい、目を閉じて!」

「・・・嫌だ」

「野菜しか入ってないスープを飲みますか?」

「・・・・・・・・・寝る」


私は、小さく笑うとキラさんも少し笑って、ようやく瞼を閉じた。

そっと空いている手を握ると、いつもよりも熱い・・。


遠征も、今回は王都の騎士団の人を連れて行ったり、新人騎士さんの育成もあったし・・、きっと知らず疲れが溜まっていたのかもしれない・・。

もう少し、体に良いものとか作って、フォローしないとだなぁ・・。



しばらくして眠ったのか、静かな寝息を立てるキラさんをそっと見る。



早く元気になってくれたらいいな・・。

帰ってきたその夜は、まぁキスとかしましたけど、十分甘やかしてあげられなかったし・・。


今回の遠征前だって、色々用意してくれたキラさん。

私の方がいつも色々してもらってばかりで・・、たまには何かお返ししたい。何がいいかな・・。


起きたら聞いてみようと思って、またキラさんの顔を見る。

きっと、何が欲しい?って言ったら、「ナル」っていうかもだけど・・。



静かに隣に寝ているキラさんの顔を見て早く水色の瞳を見たいな・・、そう思った・・。




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