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黙して語らない騎士に花束を。  作者: のん
黙して語らない騎士と異世界人。

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黙して語らない騎士に花束を。


「結婚・・・・・・?!!!!」


団長さんの執務室に、夕方お菓子を届けがてら、キラさんと報告しに行く。

あくまでついでである。だって恥ずかしい。


驚いている団長さんの横で、フランさんは両手で口を押さえ、目がキラキラしてるし、ニルギさんはニヤニヤ笑っている。うう・・・、ダッシュで逃げたい。


「え、だって、・・・ええ???」


団長さんは予想はしてたけど、こんなに早く物事が進むと思っていなかったのだろう。奇遇ですね、私もです。


借りる部屋で、一緒に住む事を了承したら、その足で役所へ行き、あれよあれよという間に婚姻届を提出し、晴れて夫婦になったんだもん。あれ、こんなに事を性急に進めちゃっていいのかい?って、思ったけど、ノンストップキラさんだったんだもん。


「ウルキラ、おめでとう・・でいいのかな?」


ニルギさんが、ソファーにゆったり座りつつ、にっこり笑いかける。と、キラさんは静かにうなずく。心なしか無表情だけど嬉しそうだ。


「ええ〜〜〜〜、もっとからかってやろうと思ってたのに〜〜」

「団長さん、甘〜〜〜〜いお菓子どうぞ。たくさん買ってきたんで、召し上がってください」

「わ〜〜い、いつものナルさん〜〜〜。」


チョコたっぷりな上に、マシュマロも入ってるクッキーの缶をデンっと机の上に置いた。横で話を聞いていたフランさんは、ちょっと遠慮がちに・・


「じゃあ、お二人は近く引越し・・する感じですか?」

「あ、はい。家具もあらかた決めてきたんで・・」

「え?!もう?!!」


団長さんが突っ込む。・・・うん、わかるよー。私も家具屋に連れて行かれた時は、いや早い!!って突っ込んだもん。いやー副団長ウルキラさんの戦局を見極めた目と頭はダテじゃないね・・。逃げ場なし。外堀、全埋め。

ニルギさんは、もう可笑しそうに笑っている。すごく楽しそうで何よりです。もういっそ爆笑して。


「え〜〜〜、なんか寂しい〜〜。でも、そうか〜・・うーん、明日、明後日は無理だけど、近く2人お休みあげるから、引っ越ししてきなよ。そんで仕事に勤しんで。さっき、山盛り書類がまた来たから・・」


死んだ目で、どこかを見つめる団長さんだったが、配慮をさりげなくしてくれる・・優しいね。あとで、まだ渡してないお酒あげるよ。


「ありがとうございます。すみませんが、今後ともよろしくお願いいたします」


ペコっと団長さんにお辞儀をすると、キラさんもする。

顔を上げると、本当に嬉しそうに私達を見て、「おめでとう」と言ってくれた。



そんなわけで、瞬く間に結婚話が飛び交い、なかなか結婚できない騎士さん達から拝まれたり、祝われたり、と、恥ずかしくて堪らない数日を過ごし、居たたまれなくて、時々自分の持っている力を駆使して、消えたりもしていた。なぜかキラさんにはすぐ見つかるけど。


ラフさんは、私達の話を聞くと、大爆笑していた。

「次、絶対来たらウルキラをいじってやろう」と、不敵な笑みで話していたけど、優しそうな目でお祝いしてくれた。



食堂のお姉さんやリルケさんから、新生活に使って!と、細々とした物をプレゼントして頂く。有難い・・。

そうして、あっという間に少ない私物しかない私達の引越しは終わった。

団長さんに「生活してたの?」って言われたけど、生活してたよ。まあ、これから洗濯も料理も自分でするから、荷物はきっと増えると思う。


家具を置くと、一気に一緒に生活するんだな・・って思って、なんだか照れくさいし、そわそわする。

掃除を終えて、窓を見ると夕方だ・・。

休憩がてらお茶を一緒に飲むと、ちょっとホッとした。

キラさんと目が合うと、嬉しそうに微笑むから、また動悸がひどいことになる・・・。ううう・・・薬ないかな?


「ええと、これからよろしくお願いします」

「ああ」


ちょっと照れくさいけど、挨拶・・大事だよね?そう思って、言ってみた。いつもの返事にちょっと安心した。


「ナル」

「はい?」


キラさんが、テーブル越しに私の耳元で一言囁く。

瞬間、真っ赤になる私を楽しそうに見る。


「・・・・後でもいいと思いますけど」

「今がいい」


そういって私の手を握ると、そっと立ち上がる。

私の目はもうウロウロしっぱなしだ。

・・できれば、夕飯食べたかったな・・、そう思いながらベッドに連れて行かれる。この先の展開を考えると、動悸、息切れがひどい事になりそう。


夕陽の中、同じように真っ赤な顔で水色の瞳を見ると、赤と水色が花束のように見える。

ああ、綺麗・・。


綺麗な瞳を吸い込まれるように見ていると、瞳は嬉しそうに笑い、静かにキスが下りてきて、そのまま何もかも溶けていくようだった。ギュッと手を握ると、応えるように繋がれた手を握りかえしてくれて、ようやく私は目を閉じて、言葉にならない想いを、体で受け止めるのだった。




これにて本編、完結です!

はぁああ楽しかった。もっと糖分・・もっとだ!!の思いで書きました。

あといくつかおまけを書いて終了予定です〜。

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― 新着の感想 ―
[一言] おおっ。結婚までの怒濤の流れ。。。。 またまた一気に書ききりましたね♪ お疲れ様(。*・д・。)ノ
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