黙して語らない騎士の妻、走る!!7
さて、キラさんも無事帰った事だし買い物へ行くか!!
心なしか嬉しそうなルーナさんとリルケさん、アリアさんと一緒に連れ立って、騎士団の玄関前へ歩いていくと、急に腕を引っ張られて慌ててそちらを振り向く。
「・・私も行く」
ニヤッと笑って立っているのはルーンさん!!??
え、なんで??しかも女性ですね??
「え??なんで!?しかもその格好・・」
「あら、ナルさんのお知り合いですか?」
アリアさんが聞いてくる。
知り合いっていうか、王様です。
「あ、は、はい・・えっと名前は・・」
「リーンと申します。以前、シーヤでナルさんにお世話になって・・、こちらへ来ると伺っていたので、一緒に回れたらと思って・・」
リルケさんとルーナさんは、シーヤと聞いて嬉しかったのか、「まぁそうなのね!」「一緒に行きましょう!」とニコニコ笑う。ああああ、この人王様なんですけど〜・・・。それにしてもキラさんが帰った後で良かった・・。ここにいたら警戒レベルメーターまで振り切れる所だった・・。
私はルーンさんの耳元で、
「・・回るのは構いませんけど、警備は大丈夫なんですか?」
そっと聞くと、ニヤッと笑って・・
「・・ルピスが守っている。大丈夫だ」
「・・それならいいですけど、気をつけてくださいね」
私がそういうと、ニコニコ笑うけど・・。
王様もお仕事大丈夫なのかな。
そうとは知らぬアリアさんは、早速観光案内をしてくれる。
シーヤも石畳の街だけど、王都も同じように石で作られた道だが、淡いクリーム色の石をふんだんに使っていて、全体的に淡い色合いの街並みだ。
店は大きなガラス張りの所もいくつかあって、私の世界と同じようにディスプレイされたり、飾りつけられていて・・逆に懐かしさを覚えてしまう。・・ガラスは貴重だから、ものすごく高いブランド物のお店らしい・・。
可愛らしいお菓子屋さんを見つけて、ついニルギさんに・・と思い浮かべてしまう。大分毒されてるなぁ・・と、思いつつじっと見ていると、ルーンさんが「入ればいいだろ?」といって、サクサク入ってしまうので慌てて追いかける。こらこら!!王様〜〜!?
店の中に五人で入ると、色とりどりのお菓子が所狭しと並んで飾られている。
「わぁ・・可愛い色合いですね!」
私がアリアさんに話すと、頷いて・・
「王都はお花を育てているのでも有名なんですけど、これなんて植物のエキスを使って着色しているんです。他にはない淡い色合いが有名なんですよ」
「アリアさん、すごい物知り!!」
「うふふ・・お花は好きなので・・」
え〜、それでも説明できちゃうなんてすごいな!
私とリルケさんと、ルーナさんはせっかくなので幾つかお菓子を買っていく。可愛らしい飴も売っていたので、いくつか買って、ルーンさんとアリアさんにプレゼントした。
ルーンさんは、ちょっと呆れたように私を見て、
「・・お前、こんな時くらい自分の物だけ買えばいいのに」
「お疲れでしょうから、糖分を取っておいても損はないかと」
ちょっと小声で返事した。
よく見ると、目の下にクマがあるし・・。ちゃんと寝られているのかな、この間も眠らされて、よく寝たっていってたしな。
いくつかペンキや筆、布なんかも買っておく。
経費で落ちるというので、領収書はしっかり貰っておく。手分けして持っていると、アリアさんが持っていたペンキ缶をルーンさんが持ってくれた。
「リーンさん、大丈夫ですか?」
「別に・・これくらいは」
アリアさんがルーンさんを心配して声をかけるけど、その人男性だし大丈夫だと思います・・。王様ですけど。
街中を歩くと、シーヤと同じように活気があって・・、ちょっとメインストリートから離れると沢山の住人の人が、道に椅子を置いて楽しそうに会話する住人さんがいたり、籠を持って買い物をしていたり・・、いい所なんだなって思った。
「素敵な所ですね・・」
私がルーンさんにそう話すと、
「当たり前だろ?」
って、答えた。
・・うん、シーヤも素敵だけど、王都もやっぱり素敵だな。リルケさんとルーナさんは、「今度は、お買い物メインで来たいわね〜」って話してた。あ、それは私も行きたいな。思わず同意すると、ルーンさんが可笑しそうに笑ったのだった。




