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黙して語らない騎士に花束を。  作者: のん
黙して語らない騎士と異世界人の日常編。
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黙して語らない騎士、王都合同訓練!7


翌日から、先発隊としてきたエリス副団長さんと騎士さん達を連れて、ルーンさんが行く予定の騎士養成校を作る場所まで、キラさん、クリスさんが案内をする。


私はというと、和気あいあいと準備した部屋で王都からの事務員さんと、シーヤの事務員さんとで仕事をする。た、楽しい上に、仕事が進む・・・!!!何度かライ君と目が合うけど、その度に捗る喜びを噛みしめて・・、頷きあってしまう。



「あ、ナルさーん、悪いんだけど、こっちの書類を武器課に持って行ってくれる?」


団長さんが仕事部屋から顔を出して、私に書類を出すのでサッと立ち上がって受け取る。


「分かりました。他の書類は大丈夫ですか?」

「ガンバッテヤッテマス」


「・・よろしい。お昼までですからね!」


ビシッと言って、私は武器課へ行こうとすると・・王都の事務員さんがびっくりしている。


「・・ラトル団長さんって、優しいんですね・・」


「え、ああ、そう、ですね?オルク団長さんは厳しいんですか?」

「いえ、優しい方ですが、いつも緊張感を持ってお仕事をされているので・・」


ああ、うちは緩いですね・・。

ものすごくゆるゆるです・・。

でも、あのゆるさがあるから、緊張する場面でも安心感があるんだよね・・。


「うちの団長さんは、あんな感じですが・・あれがすごく良い所なんですよね・・」


ヘラっと笑うと、王都の事務員さんもシーヤの事務員さんも微笑んでくれた。・・・書類を期日までに出さないのがネックというのは本人の名誉の為に控えた。私って優しいな?あとで団長さんに押し売りしておこう・・。



武器課に書類を提出し、執務室へ戻ろうとすると・・


騎士さんの一人が走ってくる?!


「団長さんは?!」

「執務室にいます!!」


急いでそう答えると、私も一緒に階段を駆け上がる。

何か起きたのだろうか・・、ドキドキしながら執務室へ行くと、騎士さんが入室してから私はそっと部屋へ入る。



「どうした?」

「先ほど、ウルキラ団長補佐が騎士養成校へ行く途中、何者かに襲われ、王都の騎士が一人腕を負傷しました。今、戻ってくるそうです!」



襲われた?!騎士団の人が?

ラフさんとフランさんの顔つきが変わる。

団長さんはフランさんを見て、


「ニルギを呼んでおいてくれ。ミラファ殿、現場を後でウルキラともう一度検証して欲しい」

「「了解です」」


二人がサッと動いて、私は・・・つい、オロオロしてしまう。

団長さんは、そんな私を見て吹き出す。



「ええ〜・・、笑われちゃうんですか、私・・」

「いや、ナルさんも慌てるんだなぁって・・、ニルギ用のお菓子でも買ってきてくれる?経費で」


「・・了解で〜す・・」



大変気の抜けるお仕事だけど、確かにちょっとドキドキしちゃって落ち着かない私にはちょうど良いお仕事内容です。籠を持って、事務員さん達に一言いってから、買い物をへいく。



途中、キラさん達に会えるかなって思ったけど、お菓子屋さんが想定外に混んでいた・・。

まぁ、だけどニルギさんが好きなものを買えたから良しとしよう。



騎士団に戻ると、医療室前には、数人の王都の騎士さん達が立っていて、なんとも複雑な顔をしていた。・・何かできればいいんだけど・・、そう思っているとキラさんが、医務室からでてきた。


目が合うと、ちょっと手をあげてくれたけど、ラフさんとまた馬に乗って出かけて行ってしまった。・・大丈夫かな。



ドキドキしつつ、執務室へ行くと、ニルギさん、団長さん、エリス副団長さんがソファーに座って話をしていたので、お茶を淹れてそれぞれ出すと、エリス副団長さんがお礼を言ってお茶を受け取ってくれた。



横にいるニルギさんは、目ざとく見つけたお菓子の袋を、そっと指差し・・「俺の・・」というけど、これは皆さんも食べますからね?小袋に入ったお菓子をニルギさんに渡して、他の人にはちゃんと小皿に分けてお菓子を置いた。・・全くすぐ一人で食べようとするんだから・・。




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