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黙して語らない騎士に花束を。  作者: のん
黙して語らない騎士と異世界人の日常編。
259/566

黙して語らない騎士、海外出張です。24


団長さんにニッコリ笑って、


「シーヤでのこれからの仕事ぶりが楽しみですね・・」


そう言ったら、コクコクと頷いたので、フランさんと目を見合わせた。言質取ってやりました!と、ばかりに・・。



昼食を食べた後は、フランさん、キラさん、団長さん、ニルギさんは話し合いに行ったので、私は部屋へ戻る。窓から海を見ると綺麗な景色が広がっていて・・、明日帰るのが残念でしょうがない。


お買い物もしておきたかったけど、一人だと危ないかな・・。



と、カツカツとヒールの音がする!!

ガバッと起き上がり、扉を開けたと同時に、セトリさんが私の部屋をノックしようとしていたのか、驚いた顔をする。


「今、ちょうど声を掛けようと・・」

「ふふ!私もヒールの音が聞こえたから、飛び出して来ちゃった!」


そう私が言うと、セトリさんは優しく笑う。

フランさんとどうなったかを聞きたくて、ウズウズしているんだけど・・聞いてもいいかなぁ・・、そんな私を見透かしたようにセトリさんが笑って、部屋へ入っても?というので、もちろん!と案内した。


テーブルの椅子にセトリさんが、ベッドに私が座ると、



「・・・あの、正式にお付き合いする事になりました!!フランさんが、ナルさんに後押しして貰ったから、気付けた・・って言ってました。多分、言われなかったら、また気付けなかったって・・」


「・・また?」

「フランさんがシーヤに行く前にも、同じように言ったんですけど・・・、あの時と同じ回答をされて・・」



フランさーーーーん!!!

なるほど、キングオブ鈍感という名でもあながち間違ってはいないかも・・。


セトリさんは、少し照れ臭さそうに笑って・・


「なんだか夢みたいで・・、ずっと、好きだったので・・。本当かな?って」


「セトリさん!!!大丈夫!現実ですよ!しょっちゅうフランさんがこっちに戻れるように私も仕事を頑張りますね!」


私が力説すると、セトリさんがおかしそうに笑って頷く。

可愛いなぁ〜〜。

綺麗なんだけど、誰かを想って嬉しそうにする姿は、また可愛らしくて・・、キュンとしてしまう。



「あ、そういえば・・、ナルさんお土産は買われましたか?」

「いえ・・、まだなんですけど・・。良いお店ありますか?」



「じゃあ、ご案内しますよ。念の為、自警団の人を一緒につかせますから、安心して下さい!!」



いつの間にかVIP対応のようになっている・・。


ただの事務員に警備は普通付かないんだぜ・・?でも、そのおかげで安心して買い物はできる。あまり待たせるのも悪いので、急いでお土産を買う。主にライ君!!多分絶対苦労してるライ君にだ!!



と、銀色の細いバングルを見つけた。

外側が貝殻とか、波模様が彫られていて、内側に名前を彫ります!って、その横のポップに書いてある。


・・これ、キラさんに似合うかも。


名前を入れたいとか言ってたし・・。

キラさんなら、本当に体の目立つ所にでも入れそうだし・・、それは防ぎたい。バングルの内側ならば見えないし・・。ちょうど良いではないか。


早速買って、私の名前を入れて貰った。


今から嬉しそうな顔をするのが目に浮かぶ・・。ニマニマしながらカバンにしまうと、セトリさんが横でニコニコしてる。み、見たな・・。


「ウルキラさん、本当〜〜にナルさん好きですよね」

「・・そ、そうですかね・・」

「あの熱視線・・、凄いですよ?」

「熱視線・・、人から見ても分かるほどなのか・・・」


思わず遠くを見つめた。

セトリさんは、ちょっと可笑しそうに笑って・・、


「ウルキラさん・・私と買い物してお茶してた時、ナルさんをずっと見惚れてましたよ〜」

「え、いつの間に・・?」


「トイレから出てきた時、ウルキラさんの姿が見えて・・、ずーっとナルさん見ているなぁって思ったら、街灯にぶつかってましたね・・」



ああ・・、そうでしたね。

そっか、それ見てたんだ・・セトリさん。なんか私まで恥ずかしくなってきたぞ・・。ちょっと赤い顔をすると、セトリさんが面白そうに笑った。あの、今・・、あまりこちらを見ないで頂けると嬉しいかな・・。




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