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黙して語らない騎士に花束を。  作者: のん
黙して語らない騎士と異世界人の日常編。
244/566

黙して語らない騎士、海外出張です。9


キラさんと、フランさんでお菓子屋さんへ行くと、やっぱりシーヤとは全く配色の違う色のお菓子や、見た事もない種類がある!!


「キラさん!!真っ青なクリームがのってるケーキが!!」

「・・そうか」


ショーケースに入ってる、ちょっと見た事のない色合いのケーキに目を丸くして、思わずキラさんに興奮して話しかける。いや、だって・・青とか真っ黄色のクリームだよ??蛍光緑もあるんだよ??



フランさんは、ちょっと可笑しそうに笑って・・、


「明日、お祭りですからね・・。こういう可愛いカラーでのケーキをみんなで食べたりするんですよ」

「お祭り・・、言ってましたね。どんなお祭りなんですか?」


「メインストリートで、水着を着た人がお水を掛け合ったり、カラー塗料を掛け合ったりしますね〜。色の神様をお祝いするお祭りなので、とにかくカラフルなんですよ。夜も花火大会がありますよ〜」


色の神様・・

張り切りすぎではないだろうか・・。


水着を着ていない人には、お水やカラー塗料は掛けてはダメというルールらしいが・・、メインストリートを歩いていると、大抵餌食になるらしい・・。そうだろうなぁ。


「じゃあ、折角だし思いっきりカラフルなケーキとお菓子、買って行きましょうか?」


私がキラさんにそういうと、面白そうに笑って頷いてくれた。

たくさん買い込んで、自警団へ届けに行く。ニルギさんに渡すと、目がキラキラしている・・。なんなら、昨日の美味しい夕食よりも嬉しそうである。流石ニルギさん・・ブレない。



「では、馬車で商会まで行きましょう」


フランさんがすぐに手配してくれて、馬車がやってくると早速乗り込もうとすると、セトリさんがやってきた。


「おはようございます!すみません、フランさん・・馬車の手配をして頂いて・・」

「いえいえ、ただお願いするだけですし。セトリも朝からお疲れ様です」


今日もセトリさんは、綺麗にメイクをして体のラインが綺麗に見えるワンピースを着ている。うーん・・・綺麗だなぁ。思わず自分の半袖のワンピースを見る。い、いや比べないぞ・・?



キラさんは、今日こそは!と、言わんばかりに向かい合う席に座ると、私を隣に座るように座面をポンポンと無言で叩く。・・・うん、可愛いな。


隣に座ると、キラさんは嬉しそうに笑いかけるから、

ちょっと・・いや大分、胸が苦しい。萌えで。


可愛らしい街並みを馬車で走りつつ、フランさんはセトリさんに私を街案内して欲しいと話すと、快く了承してくれた。


やがて紹介に着くと、キラさんとフランさんは待機の為に馬車へ降りる。私とセトリさんはメインストリートにあるお店まで馬車で送ってもらうことになった。キラさんは、馬車から降りると私にちょっと手招きするので、側へ行くと・・


「・・何かあったら、知らせてくれ」


そういうと、私の手の甲に小さく指で丸くなぞる。

フワッと淡い白い光が光ったと思うと、


『ウルキラ』


と、書いてある。

え?!と、思って手の甲をみると、あっという間にキラさんの名前が消えた。


消えた文字と、キラさんを交互に見ると・・、ちょっと可笑しそうに笑って・・、



「この間、ナルに文字を書かれて・・、面白いなと思ったから、今度は俺が書いてみた」



そう言っておいて、目元がちょっと赤いキラさんを見て、

ギュッと胸が苦しくなった。

なんだそれ・・、可愛い!!


でも、やられっぱなしは癪だから、今度絶対おでこに「肉」って書いてやりたい・・。それすらも喜びそうだけど。


ちょっと離れがたいキラさんと、笑顔のフランさんに手を振って、セトリさんと早速メインストリートへ向かう。途中、可愛い店が見えて、シーヤと違う風景にワクワクする。セトリさんも丁寧に説明してくれるので・・、真面目な人なんだろうな。うん。


そう思っていると、セトリさんはニコニコしつつ・・



「ナルさんは、今回いらしたお三方の中でどなたか好きな方はいるんですか?」



ええっと、あの中の一人がうちの夫でして・・。

でも、その夫にくっついていたセトリさんになんとコメントをすればいいのか?!一瞬、迷ってしまった・・・。




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