黙して語らない騎士、海外出張です。5
キラさんの一言に、うっかり萌えてしまった私・・。
心の臓が痛い・・。
怒ってたのに・・、ちょっとセトリさんに腕なんか組まれちゃってるキラさんに怒っていたのに・・。
ちょっとプルプルと震えて俯いている私を心配そうに見るキラさんに、大丈夫だとばかりに手で合図をした。と、セトリさんがお茶をトレイに乗せてやってきた。
「お待たせしました!今、代表もいらっしゃいます!」
そういって、お茶を置いて・・、
キラさんの隣に座る。
・・・んん・・・?
三人掛けのソファーだけど・・、あえてそこに座る意味とは?もしかして・・、キラさん、結婚してるって言ってない?いや、言わないな。(反語)
あ、ああ〜・・そうか、それじゃあ、しょうがないか・・。
キラさん、格好いいもんね。
そばにいたいよね・・。
私が一人納得していると、ニルギさんが私を手招きする。
「・・どうかしました?」
「この書類の、ここ・・間違えてないか?」
「え、ああ・・、ここですか?」
と、ニルギさんがポンポンとソファーの座面を叩くけど、座れということか・・?
私はニルギさんの隣に座って、書類を見る。
んん・・?間違ってないと思うけどなぁ・・?ニルギさんを見ると、ニヤニヤ笑っている・・・。そのまま、キラさんを見ると、なんか拗ねているキラさんがいる。(無表情ですけどね)
・・ニルギさん、キラさんで遊んでません・・・?
思わず、横目でニルギさんを見ると、面白そうにお茶を飲んでいるし・・。
キラさんの方へ座り直そうかと思っていると、代表の方が部屋へ入ってくる。
ピシッとスーツを着ていて、茶色の髪は前髪も全部後ろに撫で付けられている。茶色の瞳・・、ちょっとタレ目・・、あ、これは・・。
「どうも〜、いつも弟がお世話になっております〜。兄のユーリクです〜」
そっくり〜〜!!!
すっごいフランさんにそっくりだ〜!!!
思わず笑いそうになってしまうくらい・・、そっくりだ〜!!!口調まで似るの?すごいな!
ニルギさんを見て、目線で「そっくりなんですけど!!」と話すと、「だろ?」とばかりに笑う・・。やばい、笑う3秒前だ・・。フランさんは、「もう!兄さん〜」って言うから、やめて!!吹き出しちゃう!!
一生懸命、口元を押さえて笑いを堪えていると、キラさんがこちらを見ている。
・・側にいない・・、ずるい・・とばかりにジトっと私を見ているので、ちょっと顔が赤くなる・・。いや、すみません・・、クレームはニルギさんに言って頂けると・・。
ユーリクさんは、私達が持ってきた資料を見て、
「・・詳細な資料をお持ち頂き、感謝します・・。そうですね、どうしてもここはガダに近いのと、あちらは貧富の差が大きいので、どうしても犯罪に手を染めやすい土壌があるんですよね〜。根本的にはそこを変えていかないと、イタチごっこなんですが」
ニルギさんがお茶を飲んで、カップをソーサーに置く。
「・・それでも、武器の輸出は止めないとなぁ・・。敵さんの目星は?」
「こちらに地図が。ウルキラさんの連れてきて下さった騎士団が、今も張っていてくれています・・。明後日、祭りがあって・・。自警団の警備が手薄なのを狙って、大量の武器を運ぼうとしています」
物騒な事だ・・。
せっかくのお祭りなのになぁ・・。
キラさんは、ユーリクさんの出した地図に、指さして・・
「ここに船を配備して、万が一の為に備える。いざとなったら、ニルギに俺をここまで飛ばしてもらって、叩くが・・」
「いや、それなら・・ここに配置をして・・」
と、配置や警備について話し込まれると、流石に事務員は何も口が挟めません〜。お茶を飲んでいると、ふと潮風が吹いてきて・・、顔を上げると綺麗な海が窓から見える。ああ、泳ぎたいなぁ〜。
フランさんと不意に目が合って、にっこり微笑まれると、癒される・・。
あ、いかん、いかん仕事中だ・・。
慌てて書類や資料を出そうとすると、キラさんとも目が合う。
こちらは、ちょっと未だ拗ねたような顔だ・・。オッケー、今、仕事中だから・・。うん・・。




