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黙して語らない騎士に花束を。  作者: のん
黙して語らない騎士と異世界人の日常編。
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黙して語らない騎士の誕生日。


キラさんの好きなものは何だろう・・。


何でこんな事を考えているかと言うと・・、キラさんの誕生日がもうすぐだから。

昨日、ニルギさんが最近大好きなお菓子屋さんで買ってあげたケーキを執務室で食べていて・・、



「そういえばウルキラもあと少しで誕生日だな」



って言われて、びっくりした!

そうだ!!!

キラさんだって、あんなに強くて、仕事も早くて、人間なの?!って思うけど、人間だった!!


慌ててキラさんの誕生日を聞いたら、三日後だって言うし!!


「何でキラさん、誕生日を教えてくれなかったんですか!!」


思わず聞いたよ・・。

だって、仮にも私は奥さんですよ・・?いや、聞かなかったし、気付かなかったけれど・・。キラさんは、ちょっと考えて・・



「ちょうどナルを、森で見つけてシーヤへ連れて行ってたな・・」

「その節は、大変お世話になりました」



お仕事か!

お仕事中だったのか!!

それじゃ、確かに思い出すも何もないな・・。

それでも、お互いに誕生日をいうこともなく、過ごしていたね・・。夫婦になって一年経つのに・・!!


キラさんも私の誕生日を知って・・、


「今度はナルの誕生日も祝える・・」


と、嬉しそうに微笑むけれど・・、うん、目下まずはキラさんの誕生日かな〜。



そんな訳で、冒頭に戻るのだ・・。

キラさんの好きなものって、何かな・・って。



今日はキラさんは、訓練場でクリスさんとノーツさんと訓練中なので・・、執務室にいる皆さんに聞いてみる。


「キラさんって、何が好きか知ってます・・?」



「「「「「ナルさん」」」」」



満場一致で答えられた・・。

知ってるー・・。

キラさんの好きなもの、第一位。永遠のトップは私です・・。いや、ノロケとかじゃなくて真剣だから・・。


どんなにおっそろしいほど強い魔物がいても、私に会いたい一心で急いで倒して帰ってくるし、遠征を少しでも短くせんと、無茶して帰ってくるし・・。一緒にいれば常にご機嫌だし。とにかく私を喜ばせる事が大好きだし・・。


ダメだ・・、完全にノロケだな!?



書庫で、書類をしまいながら、とにかく考えてみる。


「好きなもの・・、好きなもの・・」


肉・・?うーん、野菜は嫌いだもんな。

誕生日は、肉多めのメニューにするか。でもって、多分・・誰かと祝うよりも私とだけの方が喜ぶんだろうな・・。ダメだ、自分で考えておいてちょっと顔が赤くなった。



あ、そうだ・・、だったらデートとかしちゃうか。

そのついでに、キラさんが好きそうというか、興味を持ったものを買ってみるとか?


「いいかもしれない!」


そう思って、書類をしまって・・、執務室の勤務表を確認しに行くと、

何というラッキー!

私は元々お休みだったけど、キラさんもお休みになってる!


勤務表を見て、顔を輝かせていると・・、団長さん曰く「誕生日はお休みにしてある」そうだ・・。こういう所、ホワイトだよね〜騎士団・・。



団長さんは、ニヤニヤしながら・・



「でも、お仕事入ったら、ウルキラ呼んじゃうかも〜!」


「・・・団長さんの、命の保証ができない事態が起きないといいですね・・」

「やだ!!本当に起きそうで怖い!!」



・・だったら、そんな事言わなきゃいいのに・・。

あ〜あ、フラグ立てちゃった。

そんな事を話していると、そろそろお昼だ!今日は訓練場で一緒に食べようと約束してたんだ!


食堂でお弁当を貰って、訓練場へ行くと、キラさんがちょうど訓練を終えて顔を洗っていた。うんうん、ちゃんと時間内に訓練を終えたな。えらいえらい・・。過剰に訓練しちゃうから、たまにストップかけないと危険なんだよね。



キラさんは、私の姿を見つけると、

嬉しそうに手を上げる。



・・・うん、キラさんの好きなもの・・やっぱり「私」だよなぁ・・。

何か、他にも見つけたいんだけどなぁ。そう思いながら、籠を持ってちょっとソワソワしながらキラさんの元へ歩いていく。



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