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黙して語らない騎士に花束を。  作者: のん
黙して語らない騎士と異世界人の日常編。
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黙して語らない騎士、温泉旅行。1


そんな訳で(?)秋晴れの空の下・・、温泉旅行メインの魔物討伐である。


新人騎士さんだけでなくクリスさんまで、憧れの団長さんとキラさんが一緒に討伐へ行く!と嬉しそうにしているが・・、すみません、そこの二人完全にオフモードです。


キラさんと団長さんは、地図を広げて一見、討伐対象について話し合っているようだけど・・、牧場への最短ルートと温泉までの時間を入念にシュミレートしてるからね?

いや、おかしいよね??



そんな現状をバレてはマズイと・・私とフランさんとライ君は当日の朝、早々に察した・・。


フランさんは、静かな声で私とライ君に語る・・。


「・・・とりあえず、討伐がまず先ですから・・、その後は、騎士達も慰労も兼ねて温泉とは説明してありますし、討伐中にあのはしゃぎようをバレないように気をつけましょう」


「「はい!!」」


私とライ君が静かに頷いて答えると、フランさんは静かに微笑む。

・・・・本当すみません、あの、片っぽのはしゃいでるの、うちの夫ですし。


そんな事、つゆ知らず・・張り切るクリスさんは、


「行くぞ!!」


と、勇ましく号令を掛けて先頭を進む。

今回は、完全にクリスさんに指揮を任せて魔物討伐・・という事なので、みんなチラチラとキラさんや団長さんを振り返りつつ進む。


「何話してるのかな・・」「格好いいな」とか、新人騎士さん達や、ちょっと先輩の騎士さん達も話してるけど、ごめんねー。完全にオフモードの二人は現在・・、



「ここのチーズうまいんだよな〜。ルーナに買って帰ろう」

「この途中の店で、ワインも売ってたぞ」

「温泉、こっちがちゃんと男女分かれてるぞ」

「なら、こっちだな・・」



遊ぶ気満々な会話しかしてない・・・。

騎士さん達に聞こえませんように・・、と、私は祈るばかりである。


今回も当然のように馬に一緒に乗っている、私とキラさん・・。後ろを振り返ると、ちょっと嬉しそうに微笑むキラさん。・・オフ、久しぶりだもんね。嬉しいよね・・。


ちょっといつも見ないテンションで嬉しそうなキラさんを見るのは、私も嬉しい。・・・ただ、若干控えて欲しいが。



「・・キラさんも、テンション高くなるんですね」


「・・・ナルがいるし、遊びに行きたいと言ってたから、連れて行けて嬉しい」


お、おう・・そういう理由か!

ちょっと照れくさくなって、前を向く。

私が基準でなくても、良いというのに・・・。キラさんは、ちょっと抱きとめている私の体をもっと近くに・・とばかりに抱き寄せる。



「・・・ナルがいるだけで、楽しみだ」

「・・・・はい・・・」


なんとコメントすれば良いのだ・・。

思わずじろっと赤い顔をして、キラさんを見ると嬉しそうに笑って私を見るキラさん。相当浮かれてるな、これ。


騎士さん達のイメージを崩さないように、とにかく頑張ろう!!

そう思って、決意を新たに前を向くのだった。



そうして、しばらく街の外れまで歩くと、今度は山の方へ上がっていく。

右手の大きな牧場が見えた。

こんな所に牧場があったんだ!周囲を見ると、牛・・なんだけど、ちょっと角の色が私の世界では見た事のない可愛いピンク色をしてる・・。ピンク・・・。


前を進む騎士さん達も、ちょっと興味津々で牧場を見ていると、張り切っているクリスさん・・、


「ちゃんと前を見ろ!騎士たるもの、真剣に!!」


って、話してるけど、すみません・・本当にすみません。

私の真後ろに座って馬に乗っているキラさんと、団長さんは、「帰りはあそこだな」「チーズ楽しみだなぁ〜!」とか言ってます・・・。



目的地に着くまで、気が気でなかった私・・。

討伐するポイントへ着いた時には、若干疲れ果ててしまった・・。

フランさんが労わるように、飴をくれたので・・静かに受け取って舐めておいた。美味しい・・、疲れた心に沁みる。



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― 新着の感想 ―
[一言] ねーねー、のんさん。。。。 とっても今さらなんだけどね。。。。 「黙して語らない騎士、温泉旅行。」が1話目でしょ? そうすると、、、、 「黙して語らない騎士、温泉旅行。1」ってほんとは「2…
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