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黙して語らない騎士に花束を。  作者: のん
黙して語らない騎士と異世界人の日常編。
200/566

黙して語らない騎士、お手紙の裏で。


そんなこんなで、キラさんとの文通は3日続いている。


いや本当に、昼ご飯の時は会えるけど・・夕食前とか戦争だからね?食堂の調理員さんを見る目が、尊敬に爆上がりだよ!!夜食も用意する時もあるし・・、激務だな。


私は、ひたすら皿洗いとじゃが芋の皮むきと、玉ねぎのみじん切り係だ。泣ける。玉ねぎめ!


仕事が終わってお風呂に入るとクタクタなんだけど、手紙だけは書きたい・・。寮の部屋のデスクには、キラさんの手紙入れと、私の手紙入れが置いてある。


「あ、キラさん・・手紙を置いておいてくれてる・・」


ワクワクしながら手紙を開くと、



『玉ねぎで目は大丈夫だろうか。心配だ。

明日の昼食は執務室で食べよう。    キラ  』



やばい・・。玉ねぎに泣かされているのがバレている。

ちゃんとキラさんに会う前には、一応目を冷やしておいてあるんだが・・。あの人、仕事してるんだよね?なんでこうつぶさに私の事を知っているのだろう・・。


本格的に眠くなる前に、キラさんに返事を書いておこう。

えーと、今日あった事・・・



『ウルクさんが、お弁当のお肉がもっと大きい方がいいとこぼして、食堂のお姉さんに山盛りの野菜を入れられていました。キラさんは夕食の野菜、ちゃんと食べていますか?ここのところ、夕食が食べられないので心配です。

きちんと野菜を食べてくださいね。あと、休憩して下さい!無理はダメですからね。お昼は、執務室に行きます!仕事、頑張って下さいね。』



ちょっとウルクさんの食堂のお姉さんとのやり取りが面白くて、その時、キラさん野菜食べてるかなって思ったんだよね・・。ふふっと一人笑って、キラさんの手紙入れに置いておいた。



布団を被って、目を閉じるとあっという間に眠ってしまって・・

キラさんがすぐその後に帰ってきたらしいが、私はそんな事を知る由もなく、爆睡していたらしい・・。




翌朝。


キラさんに起こされると、もそもそ起きる私をぎゅっとキラさんは抱きしめてきた。あ・・、寂しいのかな?まだ朝ですけど・・。


「・・・キラさん、おはようございます」

「おはよう・・」


私の目元をそっとなぞるから、あ、玉ねぎで泣かされてるのを心配してるのかな?って思って、ふふっと笑ってしまう。


「・・・手紙、置いておいた」

「はい、後で楽しみに読みます!」


そう話すと、キラさんは嬉しそうに笑ってちょっと長めのキスをいきなりして・・、私の顔を真っ赤にしてから出勤していった・・・・・・。



ちょっと顔の熱を引かせてから、食堂の調理場へキラさんの手紙を持って向かう。


「おはようございます!!」

「おはよ〜!」「今日も偉いね〜!」


調理場では、すでにいい匂いがしている。

いやぁ〜、偉いというか素晴らしいのは食堂の皆様ですよ、本当。

調理場で、エプロンをつけて早速洗い物をしていると、いつもご飯を渡してくれるお姉さんがやってきた。


「ナルさん明日ね調理のおっちゃん達、復帰する予定になったのよ〜!」

「あ、そうなんですか?良かった〜、腰、大丈夫なんですか?」


「大分良くなったみたい!なんでもウルキラ団長補佐が、よく効く薬を持ってきてくれたらしいよ!」



あ、理解。

キラさん・・どんだけですか・・。いや、でも、おじさん達の腰は大変大事なのでそれはいいか・・。食堂の皆さんは、キラさんの善行を嬉しく思っているらしく、ニコニコと話しているので・・まぁ、いいか。


「今日は比較的落ち着いてるから、そこの洗い物終わったらウルキラ団長補佐に朝食持っていってあげて!食堂一同のサービスよ!」


そういって、カウンターの上に置いてある籠を指差すので有難くそうさせて貰った。朝食の中身を確認したら野菜がゴロゴロ入っているスープだ!


思わず食堂のお姉さんと目が合うと・・



「ウルキラさん、野菜残してた」



と、タレコミがあったので、とってもいい情報に笑顔で応えた。

執務室に行くと、笑顔で出迎えてくれたキラさんに、野菜たっぷりスープを完食させるべく・・同じように笑顔でほほえみ返すのだった。




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