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黙して語らない騎士に花束を。  作者: のん
黙して語らない騎士と異世界人の日常編。
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黙して語らない騎士、事務仕事。


無事にラフさんのお祝い会が終わった・・。


それと同時に来ました!

遠征準備!!目が回る!!今回は新人騎士さんも一緒に行くので、装備をしっかりして行くらしい。


私とフランさん、ライ君と事務員さんで、駆けずり回ったよ。

今回はシーヤから、団長さんとクリスさん、ニルギさん、ラフさんが行くそうなので、キラさんが団長補佐として、執務室で団長さんから、色々仕事を引き継いでいく。


執務室にキラさんがいると思うと・・、ちょっとソワソワしちゃうけど、よく考えたら夫婦で同じ部署で働くって周りの人がやりづらいよね・・。そう思って、掃除係の方の仕事へ戻れるように団長さんにお願いしたんだけど・・



「待って・・!!引き継ぎもあるから、せめて・・遠征から帰るまで待って!!!僕が殺されるから!!」



そこまで・・?と、思ったけど・・、確かにまだ引き継ぎはできてない所もあるだろうし・・、フランさんやライ君には、やりづらい時もあると思うけれど、遠慮なく何かあれば言って欲しい旨を、予め話しておいた。


全然気にしないって言ってくれたけどね・・。

やっぱり気になるよ、私は・・。



そうして、とうとう団長さん達が遠征に行くことになった。

ニルギさんの転移の魔術は、多くても5人までらしく・・、緊急の際に使うようにしたらしい。


「ニルギさん、気をつけて行って来てくださいね。はい、お菓子詰めておきましたけど、一日一袋ですよ!!」

「ええ〜・・、少ないな・・」


・・最近、糖尿になってしまうのではないかと心配なんですよ。

キラさんからも、今度一言言ってもらおう。


新人の騎士さん達は、ちょっと緊張した顔で出かけて行く姿に、「頑張れ!!」と声援を送っておいた。本当に怪我がないように帰ってくるんだぞ・・!!



そうして、キラさんが団長さんのデスクに座って、いよいよ仕事をする日が始まった・・。


なんか・・、いつも訓練場にいるキラさんが、デスクに座ってるって・・違和感〜〜・・そう思いつつ、仕事を始める。


キラさんは、黙々と仕事をしていて・・、いつも団長さんは、独り言を言ったり、「ああ〜〜もう嫌だ〜」って叫ぶから、なんというか静まりかえっている。


フランさんと、ライ君は、いつも通りの顔で仕事してるけど・・、なんか騒がしいのが執務室・・な、イメージだったんで・・。私も早く慣れないとな・・、この静けさ。



キラさんは、書類をテキパキと仕分けて、時々私やフランさんに分からない箇所があれば聞いたりしてくれるので、仕事が大変スムーズだ。


そろそろお茶の時間だ・・。そう思って、


「お茶、淹れてきますね〜」


そういうと、キラさんがちょっと私の顔を見て、小さく微笑む。・・・う、ちょっといいな、これ・・。


公私混同しない・・しない・・、そう思いつつ給湯室でお湯を沸かして、お茶を淹れて戻る。キラさんは、ずっと黙々と仕事してるので、ちょっと心配になる。団長さんもしっかりやる時はやるけど、すぐサボるから・・。



「キラさん、一旦休憩して下さい。根詰めると、良くないですから」

「・・ありがとう」



キラさんは、お茶を一口飲んで、ホッと小さく息を吐くと、



「・・・・団長、いつもどう仕事をしている?」

「え、いつもですか?独り言とか言ったり、あと「もうやだ〜〜」って叫んでますけど?」



ありのまま言ったら、横でフランさんが吹き出した。あれ?違った?

フランさんは、ちょっと笑いを堪えつつ、


「先に一日のスケジュール確認をして、それから提出書類をやってますね・・、その合間に騎士団や警備隊から上がってきた報告を精査してますよ」


ああ、そういう・・。

フランさんの言葉に頷いて、キラさんは書類を見る。



「・・・・すでに終わったんだが・・、その後は?」



私とフランさん、ライ君は目を丸くした。・・・・終わった???

思わず時計を確認したのだった・・。




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