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黙して語らない騎士に花束を。  作者: のん
黙して語らない騎士と異世界人の日常編。
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黙して語らない騎士、愛が深い。


きっかけは、うちへキラさんの変幻の魔法を解きに来てくれたニルギさんに、



「私がキラさんみたいに男になれたら面白そう」



と、いった一言だった・・。

ニルギさんは、面白そうだな・・と言って、ニヤニヤしてキラさんを私に変幻させたのだ!!違う!!私が男になりたかったのに!って言ったけど・・、


あ、でも、これ・・もしかして使える??そう思って、私になったキラさんを見ると、同じ事を思ったらしい。団長さんにすぐ連絡を入れると、次の日、私達は入れ替わって、行動する事にした。


そうは言っても、私を宝石店に一人置くのは心配だったのだろう。

ニルギさんからも守護魔法をかけてもらうという念の入れようで・・、思わずニルギさんに謝ったよ。


っていうか、次回からこれ騎士さん達でやる事が決定した。

本当にお願いします!!私、非戦闘員なんで。


兎にも角にも、女性達を無事保護できたし、コリンさんにはリルケさんが新しい就職先を紹介して、事なきを得たし・・、万々歳である。



ちなみに私の姿で、悪者達をバッタバッタと倒したキラさん。


・・騎士さん達がアジトに突入した時には、返り血を浴びた私が立っていたらしい・・。本来の姿に戻った私を騎士さん達が、キラさんが変身していたと知っているはずなのに・・・。あれ以来、私を見るとビクビクしている。



ガダが人身売買をしているために起きた事件だったので・・、これを機にティル側は、他の国にも呼びかけて世界中で禁止という流れにする・・と決定したらしい。元人権がこれっぽっちもなかった異世界人としては、是非進めていって欲しい運動だ。




そんな訳で、今日は執務室へ通常通り出勤だ。


あー、やっぱり私にはこの職場の空気が一番馴染むわ〜・・そう思いながら、団長さんに挨拶すると、


「ナルさん、犯人ボコボコにしたんだって?」

「なぜ、あえてキラさんがやったって知ってるのに、そう言ってきますかねぇ・・」


よろしい・・ならば、これだ!!と、団長さんのデスクの上にゲロ甘シュガードーナッツをお土産に置いてやった。見ただけで、うげって毛虫見たような顔をしているので、とってもスッキリした。


横のソファーではニルギさんが、ゆったり座りつつ、団長さんのデスクに置いたドーナッツを見てる。


「ニルギさんには、ちゃんとこっちがありますから」

「ナルは、いい子だな」


「どういたしまして・・、って、ニルギさん!!私も男の人に変身してみたいんですけど、できますか??」


団長さんと、そばにいたフランさんは吹き出す。


「ええ??!なんでナルさん・・??」


団長さんが笑いながら聞いてくる。


「・・・だって、キラさんは女性になったし・・、私もキラさんみたく男性になったら、どうなるのかな〜って」

「ふむ・・じゃあやってやるか・・」


そういって、ニルギさんは私に魔法を掛けてくれたのか、淡い光が体を包むので眩しくて目を瞑る。


そうして、そっと目を開けると・・あ、視線が高い!!


ニルギさんが「服はサービスだ」というので、服を見ると、男性物の服を着ていた。そんな事まで出来るの??びっくりしたけど、立ち上がってみると視線が全然違う!


「わ!すごい!!男性になってる〜〜!」


手までゴツゴツしてる!!

鏡で見てみようと思って、「洗面所行ってきまーす!!」と、ルンルンで執務室を出ると、書類を持ったキラさんが階段から上がってくる姿が見えた。


「キラさん!!見てみて!!ニルギさんに男性にしてもらったんです!」


キラさんは、階段をさっと駆け上がって私を上から下まで見る。

うーん、背は伸びたみたいだけど・・、やっぱりキラさんの方が背が高いな・・。


少し目を丸くしているキラさんが面白くて、ふふって笑うと、キラさんは目を細めて私の側へ来ると、


チュっとキスしてきた。


「き、キラさん!!??」

「・・ナルは、どちらでも可愛いな。あと、キスしやすくていいな」



「いや、ちょっと待って?!!」



真っ赤になった私の叫びは、執務室前でこだました・・。キラさんの私への愛のストライクゾーン・・広すぎでしょ。




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