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黙して語らない騎士に花束を。  作者: のん
黙して語らない騎士と異世界人の日常編。
173/566

黙して語らない騎士、王都へ行く。18


さっき飲んだのがアルコールだったのか、ちょっとふわふわしているけど、キラさんがぴったりくっ付いているので、セキュリティは万全だろう・・。


と、なんだか体がピリピリする。

・・?なんだろう?思わずキョロキョロ見回すと、キラさんがすぐに気付いて私を見る。


「・・キラさん・・、なんか体がピリピリする」


そう言うと、キラさんがさっと周囲を見渡す。

え?な、何・・??


「どの辺りで感じた?」

「あ、そこの飲み物が置いてある所・・・?」


キラさんと飲み物の置いてある場所へ行くと、ニルギさんが近寄ってきた。


「どうした?」

「あ、なんかこの辺りで体がピリピリしたんです・・」


そう言うと、ニルギさんもさっと飲み物の周りを見て、キラさんを見る。


「給仕はどこへ?」

「すでにどこかへ行ったようだ」

「何??何があったんですか?」


なんだかドキドキして、キラさんは私を見る。


「ナルに害意や、悪意が感じ取れる魔法をかけておいた」

「え?!!」


「ナルが狙いかもしれないし、そうでないかもしれない・・と、いう事だ」


ニルギさんもキラさんに続いて説明してくれて、一気に緊張感に包まれる。私が狙われる・・というより、ここで一番狙われる相手なんて・・、そっとルーンさんがいる方を見る。

ニルギさんも静かに頷くと、オルク団長の方へ静かに移動した。



「・・ルーンさんに直接言わないんですか?」



小声でキラさんに、ジュースのグラスを飲みつつ話すと、キラさんは静かに首を振る。・・つまり、近くにいる人が信用できないって事?それとも怪しいのかな?


キラさんは、私をエスコートするふりをしつつ、ルーンさんの側へとゆっくり近づくので、私は自然に話すふりをする。


「キラさん、私に掛けてくれた守護魔法って・・物理にも効きますか?」

「・・ああ、だが気をつけてくれ」


それなら良かった・・。

前回は、リルケさんを助けようとした時、ナイフで刺されそうになったから・・。まぁ、何かあっても大丈夫そうだ・・。謎の安心感と、キラさんセキュリティはドンドンすごいことになってるなって思った。



給仕さんが飲み物を持ってルーンさんに近付いていくと、首筋がピリピリする!

キラさんを見上げると、そっと手を離し小さな声で、「ここに」と言うので、テーブルの近くへ自然に立つ。


給仕さんは、ルーンさんの側に行くと、騎士団の人がグラスを自然に取って、ルーンさんに渡そうとすると、キラさんがルーンさんに声をかけた。

瞬間、騎士さんの顔が一瞬固まった。


あ、あの人・・。

そっと視線を逸らすと、ニルギさんが見えた。

バッチリ見てたんだろう・・、ニヤッと笑って、オルク団長さんとルーンさんの所へ近付こうとしていた時、


キラさんとルーンさんの前に魔法陣が現れた。


あ、魔法?!


その瞬間に、バチン!!と大きな音がして、ビクッと体が跳ねた。

魔法を弾いたの?!

周囲も騒然として、周囲を見たその時・・、ルーンさんの側にいた騎士さんがマントの下で短剣を持っているのが見えた。


さっと、血の気が引く。



「ルーンさん!!!」



私が叫ぶと、焦ったのかルーンさんの側の騎士が、短剣で刺そうとした瞬間、キラさんが剣を避けつつ思い切り体当たりした!ゴロッと転がった騎士さんが逃げようとしたのか、私の方へ向かってきた。



「ナル!!」



キラさんが叫んだ瞬間、騎士は私を人質に取ろうとしたのか、私の手首を掴もうとした。



「あ」



私がそう言った瞬間、バシィィン!!!と、大きな音を立てて、騎士がキラさんの守護魔法で思いっきり弾かれた上に、雷に打たれたように真っ黒に焼かれた。



・・・すみません、私最強な騎士の守護魔法で守られてるんです・・。




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