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黙して語らない騎士に花束を。  作者: のん
黙して語らない騎士と異世界人の日常編。
172/566

黙して語らない騎士は、王都へ行く。17


キラさんと夕方になると晩餐会の会場へ案内される。


夕食を終えたら、祝賀会と勲章を授けられるらしい。・・・キラさん、お願いだからもう少し早めに言って欲しかったなぁ。

食事を終えたら、終了って思ってたのに・・。


案内された席には、ニルギさんとオルク団長さんがすでに座っていた。

ニルギさん、結構お菓子食べてたのに、夕食食べられるんだろうか・・。心配になりつつ、手を振ると笑いながら振り返してくれた。


「ドレスも似合うな、ナル」

「・・ニルギさんは、団長さんになったんですか?」


じとっと、見ると・・ニルギさんは、面白そうに笑う。

オルク団長さんには、もちろん丁寧に挨拶しましたとも!だって、仲良くやってね!ってルーンさんも言ってたし。


晩餐会は滞りなく終わって、また別の会場で本日のメインイベントだ!


活躍したキラさん達を祝う式典!!

その後、祝賀会!!長い!!


入り口の前で、私達とニルギさん、オルク団長さんが、名前を呼ばれてから会場に入るらしい。私は別に一緒でなくてもいいのでは?って思ったけど、パートナーがいれば一緒に行くらしい。ど、ドキドキしますが!!



そうして、ついにキラさんの名前が呼ばれた。


大きな扉を騎士さんが開き、大広間の真ん中を二人で王様の前まで歩いていく。


真正面の段差が上にある席には、初めてじっくりと見た王様が座っている。ルーンさんと似ている顔つきだ・・。そして黒髪なんだな・・。右隣には、王妃様かな?左隣にはルーンさんも座っていた。


真っ直ぐ歩いていくだけなのに、ドキドキが最高潮なんですけど!色々な人が、私やキラさんをみるけれど、せめてもと顔を上げてなんとか歩く。


キラさんが片膝をつくので、私も真似した方がいいのかな?一緒にやって、こそっとキラさんを見ると、小さく笑ってくれたので、ホッとした。

オルク団長さんや、ルピスさん、ニルギさんの名前も呼ばれて・・全員揃ったのだろうか、王様が挨拶をしてから壇上から下りてきて、私達の前に立った。


「・・顔を上げよ」


そう言われて、キラさんが立つので私も立つと、王様が目の前にいる!

わ、やっぱりルーンさんに似ている!!

王様は、ニコッと私にも笑いかけてくれて、キラさんの戦いぶりを褒めて、お付きの人から勲章を受け取ると、キラさんの胸に取り付けた。


王様は、私達を見ると少し小声で・・


「シーヤ騎士団には、強い騎士しかいないと思っていたが、魔法使いもいるようだな・・。ルーンが、大分成長して帰ってきた。礼を言う・・。今後は、王都の騎士団とも協力していってくれ」


「は!」


キラさんがそう返事したけど魔法使いって、ニルギさんの事??

私がちょっとぽかんとしてると、王様が私に小さくウインクしてきた。へ?なんで??キラさんを慌てて見ると、ちょっと拗ねたような顔をしている。待って?今なにが起きたの??


詳しく聞きたかったけど、今は式典中だ・・。

ひとまず黙っておく私なのだった。


式が終わると、祝賀会だ!


テーブルの上に用意されたお茶菓子へ、ニルギさんが飛んでいった。早い。あと、料理食べたばっかりだよね?


給仕の人に飲み物を渡されたけど、これってアルコール?

キラさんに聞こうとしたら、王様の挨拶が始まり、乾杯!というので、思わずそのまま飲んでしまった。


「・・キラさん、聞こうと思ってたけど・・、これアルコール?」

「・・・ああ、ナルは飲めるのか?」

「んー・・・、あんまり飲んだことがないから、分からないかも・・」


キラさんを見上げると、静かに私の手の中のグラスを取って、キラさんが飲んでしまった!


「き、キラさん・・、私の・・」


「ジュースを貰う」

「え・・」

「ジュースだけで」

「・・・はい・・」



キラさんにとって、アルコールもダメらしい。すぐに給仕さんから貰ったジュースを手渡された私だった。




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