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黙して語らない騎士に花束を。  作者: のん
黙して語らない騎士と異世界人の日常編。
154/566

事務員のつぶやき。


どうも!新しく王都から配属された事務員です!!


いや〜〜、王都でもシーヤ騎士団の噂はいつも流れてきていたので、とても楽しみだったんです!金の髪のラトル団長と、銀の髪のウルキラ副団長・・見栄えもするし、強いし、格好いいし・・、一度王都へ来た時は、貴族のご令嬢の視線がそれはものすごかった!!


そんなわけで王都の騎士団からは、やっかみで大変そうでした・・。

いや、王都の騎士団も、もちろんとても麗しい方もいるんですが、目を引くんでしょうねぇ・・。王都とシーヤ騎士団の仲が悪くて・・、ミラファ殿も行くのを渋っていたんですが・・、帰って来たら驚きましたよ。


ミラファ殿の顔が柔らかい!!

貴族のご令嬢がまた色めきたったんですが、シーヤ騎士団に行くと、異動届を出してあっさりと行ってしまわれた時は、ご令嬢の落胆ぶりがすごかった・・・。


王都の騎士団は、混乱してましたね〜・・。

送った騎士達が、お嫁さんや彼女を連れ帰った時は、自分達もシーヤへ行きたいっていう騎士さん達、結構いましたよ・・。縁結びの騎士団なのでしょうか・・。



ルピス殿が、ルーン様を連れてシーヤ騎士団を訪れた時はどうなるかとハラハラしました。ほら、第一王子の反乱がありましたし、ガダの侵攻もあったし・・。ルーン様・・ここだけの話ですけど、結構わがままだし、一度言ったら、絶対引かないんですよ。


もちろん反乱があって、思うところもあったんでしょう・・。

それでも帰って来たら、次の王としての顔つきになって帰ってらっしゃるし、事務員が足りないと・・王族がそんな事まで配慮するのか??と、驚きました・・。


ルピス様まで穏やかな顔つきになってらっしゃるし・・。


そうして突き止めたんですよ。

どうも、ウルキラ副団長の奥様がものすごい手腕をお持ちだと。


なので、事務員として配属された日、とても緊張していました。

あの見目麗しいウルキラ副団長の奥様・・・、美しく、聡明な方なのだろう・・そう思っていたのに、



「ナル・ディートリアです!よろしくお願いします!」



パッと明るい笑顔のナルさんは、普通の女の子・・といった印象だった。

15歳・・・くらい?と思っていたら、20歳!!驚きました。


どんな手腕を持って、この騎士団で仕事をしているのだろう・・・と、思っていたのですが、彼女は皆にお茶を淹れたり、書類を整理したり、引き継ぎで丁寧に説明してくれたり・・、優しい、普通の明るい女の子でした。


そんなナルさんが一度、熱を出してお休みしたら・・


普段しっかりとお仕事をしているウルキラ副団長が心配なのか、執務室へ書類を渡しにいらしたんですが、ドアにドッカンドッカンぶつかるし、団長さんはちょっと気が抜けてしまうし、ライ君はいつもよりつまらなそうだし・・。フランさんは・・ちょっと寂しそうでしたね。


騎士さん達は、恐れ慄いていましたね。

「無制限で腕立てさせられた・・・」「心、ここにあらずだから・・走り込みのストップがかからない!!」「端的に死ぬ!!」と仰っていました・・。


あまりの訓練に、ミラファ殿が団長に進言して、ウルキラ副団長に帰るように話すと、矢のように帰っていかれました・・。ものすごく・・大事にされている様子に心温まりましたねぇ・・。



シーヤ騎士団が特別に凄い・・というよりも、皆さんの心を和ませたり、優しくさせる、ナルさんの魅力が大きいのかもしれません。騎士さん達の努力は、王都もこちらも変わらず素晴らしいと思いますし。



明日はキャンプから、ナルさん達が帰ってきます。

きっとワイワイ言いながら、執務室でお茶を淹れたり、和やかな空気になるのでしょう。


私もすっかり、この騎士団の魅力にハマったようです。

今から明日が楽しみなんですから!!





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