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黙して語らない騎士に花束を。  作者: のん
黙して語らない騎士と異世界人の日常編。
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黙して語らない騎士、キャンプ中も警戒。


フランさんとライ君とで、40人以上のご飯を作る・・結構緊張してたけど、二人の手際の良さに自分の主婦力が打ちのめされる・・。え、こっちの男性すごいの?フランさんと、ライ君がすごいの?


ちょっと、次回頑張ろうと思ってひたすらジャガイモの皮むきや、人参の乱切り、頑張ったよ。味付けは、フランさんがやってくれたけど、今回も美味しい!!


「フランさんの料理、本当に美味しいです〜!!すごい!!」

「料理は、昔から好きだったんですよ〜」


お金持ちで、銛を振り回して、料理が上手くて、仕事も手早いとか・・優秀が過ぎるのと・・設定盛りすぎでは?そんな風に思って、ライ君を見ると何も言ってないのに同意の意味なのか頷いてくれた。だよね?


そうして、後片付けをして・・木陰にお鍋を置いてあとは騎士さん達の帰りを待つだけになった。川を見ると、水面がキラキラしていて・・こっちへおいで〜とばかりに誘っているようで、ウズウズしてきた。


「まだ3時だしなぁ・・、帰ってこないよね・・」

「そうですね〜、あと1時間は帰ってこないかと・・」


ライ君も、同じ事を思っていたのか水面をじっと見ている。

フランさんが小さく笑って、私たちをみると、


「お鍋は見てますから、大丈夫ですよ〜。他の留守をしている騎士もいますし・・、浅い所で遊ぶんですよ」

「やった〜!!」


フランさんから、お許しが出たぞ〜!

ライ君と顔を見合わせて、川へ走って行く。


「ライ君、内緒ね〜!」

「はい!」


あんまり足を晒さないように・・って、言われたけど・・。フランさんとライ君だし・・、一番安心安全である。ブーツをさっさと脱いで、裾をちょっとまくって水に入る。


ライ君も、足をつけて気持ち良さそうだ。


「魚以外で、食べられる物あるかな〜」

「海でしたらあるんですが、川はないんですよね〜・・、あ、でも鉱石とかありますよ」

「鉱石?」

「上流の鉱山から流れてくるんです。ここいらだと・・・」


そういって、川の中に手を入れてキラッと光った石を拾い上げて見せてくれた。


「これ、鉱石です。色が違うでしょう?」

「綺麗〜〜」


透明な石は、水の流れでツルッと丸い石になっている。シーグラスの川版?リバーグラス???ライ君は、にっこり笑って私にくれた。


「まだあると思いますよ。青いのとか、緑もあります!」

「え〜〜、見つけたい!!」


青いの・・、キラさんみたいなのかな。

二人で、あっちにあった、こっちにあったと石を夢中で探した。青、緑はもちろん、黄色や薄い白い石もあれば、赤っぽくて透き通っている石もあった。


フランさんが籠を持ってきてくれて、二人で石集めに夢中になって気が付いたらビッショリになってしまった・・。しまった・・、キラさんに見つかるとまずい。


シャツの裾を絞って、ライ君とそろそろ上がろうと話す。

と、運悪く(?)キラさん達が帰ってきた〜〜!


「ま、まずい!!キラさんに怒られる!」

「石の籠は片付けておきますから、先に着替えに行ってください!あ、これ・・」


ライ君が自分のシャツを貸してくれた。


「羽織って行って下さい!」

「ありがと!後で返すね!」


さっとライ君のを遠慮なく羽織っていく。あ、ちょっと大きいくらい?ライ君、成長したな〜なんて、しみじみとしてしまった。来た当初は、まだあどけない少年だったのに、最近背も伸びてきたもんな〜。


そんな事を考えつつテントへ走っていくと、テントの前でキラさんが腕を組んで立っていた。


あ、あれ〜〜〜〜???今、帰ってきたばかりじゃ・・。

しかも、なんで無表情なのにむすっとしてるの?器用だね。


「キラさん、お早いお戻りで・・・」



ちょっと、見上げつつ聞くと、キラさんは私が羽織っているシャツを指差す。



「これですか?ライ君のシャツです・・、びしょびしょなんで着ていけって・・」



キラさんは、大変不服そうな顔をしてシャツをじっと見る。


ええー・・・っと?なんか、すみません・・・???

すぐに着替えると、キラさんはいつもの無表情だけど機嫌が直ったらしい・・。よくわからない・・何が起きてるか、よく分からない・・・。




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