表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黙して語らない騎士に花束を。  作者: のん
黙して語らない騎士と異世界人の日常編。
135/566

雄弁な団長を更に祝う。


団長さんをからかいにニルギさんと私で行くと、ちょうど二人でお茶を飲んでいるところだった。


私たちを見ると、団長さんは来たか・・と、ちょっと引いた顔をしている。


当たり前じゃないですか!来ますよ?

私はこのために色々準備頑張ったんですからね!


「団長さん、ルーナさんご結婚おめでとうございます!!」

「・・・・ありがとう。その企みを含めた顔つきじゃなければ、素直に嬉しかった・・」

「えー、何でですか?めちゃくちゃ祝ってる顔ですよー!ね、ニルギさん?」

「ああ、もちろん」


ニルギさんは、綺麗な顔で笑って団長さんを見る。ほら〜!私達めっちゃ祝ってますよ!団長さんは、ちょっと遠い目をして・・、


「まさか、こんなに仲の良い二人になるとは思わなかったよ」


私とニルギさんは目を合わせてにっこり笑う。

そうなんですよね〜!何ですかね、この馬が合う感じ?


「団長さんのおかげですよね〜、ニルギさん」

「こんなに可愛いウルキラのお嫁さん、ありがとうな〜ラトル!」

「嫌だ〜〜〜、この二人〜〜〜、絶対これからも、こんな調子でしょ〜〜???」


隣でルーナさんが可笑しそうに笑う。うんうん、いつも団長さんはこんな感じですけど、いい人ですから安心して下さい。


「そろそろ余興のダンス、始めたいと思うんですけど・・、団長さんご用意は?」

「あ、そういう方法で来たの・・」

「はい、素晴らしい腕前とお聞きしましたので!」


「・・・・ニルギ、お前覚えとけよ?」


ニルギさんは、何の事かな?とばかりに笑ってる。そうして、指をぱちっと鳴らすと、魔術の術式だろうか天井から魔法陣が現れて、音楽が鳴り出す。す、すっごい!!これは初めて見たので、目を丸くしてニルギさんを見ると、ニヤッと笑う。


「さて、ラトル・・愛しい奥様とダンスをどうぞ?」


「・・・全く・・。ルーナ、一緒にダンスをお願いできますか?」


王子様のような仕草で、ルーナさんをエスコートする団長さんにルーナさんは顔を赤らめつつ、手を重ねた。そういえば、団長さんイケメンでしたね。一瞬、王子様に見えました。


やんやと盛り上がる騎士さん達は、会場の中央を円を描くように避けると、団長さんとルーナさんは音楽に合わせて華麗に踊りだす。はぁ〜〜・・踊りが上手って聞いたけど・・完璧じゃん!


最初にニルギさんに聞いた時は、ハマりすぎ!!って、思わず笑ってしまったけど・・。これは、余興に組み込んでおいて良かったな・・、だって見てて嬉しいし、幸せだし!恋人と来ている騎士さん達は、それぞれエスコートして踊り出していて、見ていて素敵だなってうっとりしてしまう。



「ナルはいいのか?」


ニルギさんに聞かれて、驚いた。いや、日本ではダンスなど踊る事はないんですよ?フォークダンスとか?盆踊りならできるけど・・。


「私、ダンスした事ないんですよ」

「そうか」


ん?後ろから声がする?

振り返ったら、キラさんが立っている。え、まさか・・・??


「踊ろう」


「やっぱりー!!いや、本当に私ダンスした事ないんですよ。ステップも知らないし・・」

「余興のお笑い担当、頑張れ!!」

「ニルギさん、完全に遊んでますね?!」


ひどーい!あんなに仲が良いって言ってたのに〜!!


キラさんは、無言で私の手を持ち腰に手を添える。

急な密着に私の顔が真っ赤になる。


「き、キラさん〜〜〜」

「足を、こうして・・一歩下げて、こう移動して、回転するようにステップを踏む」


・・完全に訓練モードになってる。


キラさんの言うように、足のステップを踏むと何となく踊れてる!!先生の指導の賜物です!キラさんを見上げると、嬉しそうに笑っている。

まあ、こんな日もあっていいか・・。



団長さんが華麗にステップを踏みつつ、私達をニヤニヤして見たので、式後のプレゼントは特大のチョコレート決定です。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ