表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黙して語らない騎士に花束を。  作者: のん
黙して語らない騎士と異世界人の日常編。
133/566

黙して語らない騎士、用意する。


結婚式がどんなものかが分からないので、食堂へ籠を返しに行きがてら、食堂のお姉さんに話を聞いてみた。


「そおね〜、欲しいものリストをもらって、式当日に渡してお祝いするわね。あと、レストランで夕食、食べるんでしょ?お花のプレゼントとかするわね」

「・・・先に聞けば良かった・・」


女性の意見は参考になる。

今度何かあったら、まずこちらに先に聞こう。


基本的に式自体も、サクッと誓いだけしたら後は自由にお茶しながら話をしたり、踊ったりするらしい。お、踊り!!?まぁ、踊りなんて知らないから、ライ君のお手伝いでもしてよ。


そっか〜、じゃあお茶菓子を揃えておいた方がいいな。あとでフランさんとライ君にも相談しておいて・・、欲しいものリストは団長さんに出してもらおう。

準備にワクワクしてきて、ニコニコしてしまう。


訓練場の前を通ると、キラさんが道具を持って中に入って行く所だった。

目が合ったので、


「キラさん、頑張ってね〜!」


と、手を振ると嬉しそうに手を振り返してくれた。後ろの騎士さんたちが、キラさんの顔を三度見くらいしてたけど、見たことないの??



執務室へ戻って、団長さんにほしいものリストの話をするとちょっと顔を赤くしつつ、ルーナさんと相談して早めに出すって言ってくれた。やだーー、すっごい楽しい!!!しばらくこれで楽しもう!!


後ろを振り返ったら、「同意!」とばかりにニルギさんがニンマリ笑っていた。


そうして午後はあと数日でやってくる事務員さんの部屋を用意したり、書類庫を片付けてあっという間に終わってしまった。忙しいと、本当に時間の流れが早いな・・。


「お疲れ様でした〜!」

「はーい、お疲れ様〜」


団長さんと、ライ君に挨拶して執務室を後にした。

フランさんに書庫の鍵を返してから、キラさんのいる訓練場へ急ぐ。


と、訓練場ではまだ練習してたのか・・・?


みんな、地面に倒れてるけど・・。


訓練場の柵まで歩いていくと、キラさんが小さく手を振ってくれたので、私も手を振ってみた。えーと・・、訓練はもう終わりでいいんだよね?


キラさんの号令で、皆勢いよく起きて、解散の合図でまた全員倒れた。・・・なんというか・・頑張れ。


キラさんは、今日も嬉しそうな瞳で私を見て、涼しい顔で戻ってきたけど、騎士さん達はいいんだろうか・・、思わずキラさんに、


「・・・訓練、ハードすぎるんじゃあ・・」


って言ったら、キラさんは小さく首を振る。


「・・・今日は、大分軽い」

「え、ええええ、キラさん強いから・・、加減してあげてね?」


「騎士団に攻撃されたら、ナルが危険だ」

「そ、そこ?!!いや、キラさんがいれば大丈夫だと思うけど・・」


そう言うと、キラさんは嬉しそうに微笑む。

うん、あなたがいれば大概の事は大丈夫なような気がしてます。



「いない時、しっかり守れるようにしておく」

「あ、はい、決定事項なら・・」



騎士さん達、ごめ〜ん・・無理だわこれ。せめて今度差し入れしてあげよう。肉・・・肉かな??そんな事を考えつつ、キラさんと手を繋いで家へ帰るのだった。



そうして、リルケさんや食堂のお姉さんやそのお友達の協力もあって、団長さんの出してくれたリストの品を揃えたり、フランさんと装飾やお茶菓子やお花の相談をしつつ、飾ったり、作ったりしていると、あっという間に式前日になってしまった。


明日は結婚式だ〜なんて思いつつ家で飾りを作っていて、

ふと気付いた・・。


自分の服、用意してない!!!


「き、キラさん・・私、今最高にやばいかも・・」

「大丈夫だ」


私にキラさんが箱を渡してくれて、不思議に思いつつ箱を開けたらパーティードレスが入ってる?!!


「・・・着て欲しかったから」

「キラさん!!」


うちの旦那さん、格好いいがすぎる!!!

めちゃくちゃ感動して、早速着たらサイズピッタリだったんだけど・・・、ちょっと待て?これいつ作った?


ちらっとキラさんを見たら、ニコニコ嬉しそうに見ていた・・。まぁ、いっか。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ