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黙して語らない騎士に花束を。  作者: のん
黙して語らない騎士と異世界人の日常編。
125/566

黙して語らない騎士、知らなかった事実。


キラさんと騎士団に戻って、今日は一緒に寮に泊まる。


私も多分、執務室で何かあればお仕事を手伝う事になるしね・・。枕をポンと叩いて、さて寝るか・・と思っていると、キラさんがじっと見ている・・。



「・・・キラさん、もう十分甘えたので、その・・今日は終了です!」


・・一気にシュンとした顔になる。

ダメです、流石に無理です!!ううう、思い出すと顔が赤くなるんだが?


「一緒に寝たい・・」


ベッドは二つあるんだが?まぁ・・一緒に寝るくらいならいいか・・。


「・・・じゃあ、寝るだけなら」


そう話すと、キラさんはニコニコ笑う。・・・可愛いなぁ。完全に私、欲目フィルター掛かってますね、これ。

ふと二つのベッドを見て、最初に来た時を思い出す・・。


私はベッドに座りつつ、椅子に荷物を掛けているキラさんを見る。


「キラさんこっちへ私が来た時、一つの部屋を衝立立てて、一緒の部屋で寝てましたね」

「・・ああ」


「あの時、一緒の部屋ですごくびっくりしたんですよ!・・まぁ、キラさん色々物を用意してくれたり、気遣ってもらって嬉しかったですけど・・」

「・・嬉しかった?」


「言葉は少なかったけど・・、なんか大事にしてくれてるんだなって・・」


キラさんは、静かに微笑んで・・私を見る。


「・・・ナルが好きだったから」

「・・・・へ〜・・・・・え?!!!!」


なんだって、衝撃の事実再び?!

私が目を丸くすると、キラさんは小さく笑って私の隣に座る。


「・・・多分、会った時に・・好きになり始めていて、一緒に過ごした時にはもう好きだった」


キラさんは、水色の瞳をキラキラさせて言うから・・、初めて会った時を思い出して急にドキドキする。


「・・・初めて聞きました・・」

「初めて言った」

「・・・も、もう黙ってたことはないですよね?!!」


また何か知らない事で、胸がドキドキするのはちょっと・・、そう思って聞くとキラさんは可笑しそうに笑う。


「・・・・帰ったら思い出す」

「・・・そう言うのフラグだから禁止です。わかりました、その都度聞きます」


キラさんは、フラグ?と不思議そうに首をかしげる。

・・いいの、それは忘れてください。


そうか・・、好き・・だったんだ。ふ〜ん・・・へ〜・・・いかん、これ頬がゆるっゆるになるな・・。ああいかん、寝よう・・。


「もう寝ます!!」


キラさんに言うと、クスクス笑ってる・・。うう、余裕だな。


布団をキラさんがめくってくれて、中に入るとキラさんも嬉しそうに入ってきて、ぎゅっと抱きしめてくる。うん、言葉が足らない・・そう思っていたのに、衝立越しに寝ていたキラさんとこうして寝ているなんて、不思議な気分だな。


なんだかくすぐったくて、嬉しくて・・、

私はそっとキラさんを抱きしめ返して、ようやく眠った。



次の日、キラさんが起きると私もモソモソと起き出す。ううう、朝は苦手なんだよな〜・・。

キラさんはそんな私を見て、


「・・・起きた時の顔、可愛いと今でも思う」


そう言うから、目がぱちっと開く。

キラさんはニコニコ笑ってる。朝からやってくれたな・・・。


「・・・キラさんは、もう・・ずるいです」


ブスッとすると、嬉しそうに笑うけど・・なんで笑うんですか!キラさんは、私に近付きキスすると、


「先に執務室の方へ行ってくる」


と言って、行ってしまった。

・・・うちの旦那さん、男前すぎない?ずるくない??



ちょっと赤い顔で着替えてから執務室へ行くと・・、団長さんとラフさん、ルピスさんとキラさんもいて、重い空気だった。えええ、な、なにが起きた??




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