プロローグ
好き勝手していきます。
僕の願望を全て反映させていきます。
「主人公にこんなことをしてほしい」
という要望があれば言ってください。
面白そうだったらストーリー進行に反映させていきたいと思います。
目覚めるとそこは真っ白な世界だった。
壁も天井も何もかもない、ただただ白い世界。
そこで俺は所在なくフワフワと浮遊していた。
そうか、これは夢か……。
『ではない、夢』
「うおぉ!?」
ビックリした。返事があると思わなかった。
なぜならそれは、俺が言葉にせず、頭に考えたことへの返答だったからだ。
『ではない、夢。つなぎ目。世界と世界との。』
なんだ?なんかカタコト?とかでもない話し方だ。
『ああ、ごめん。難しいね。』
すると、ボンヤリと、白い空間に人型が浮かんだ。
『そっちとこっちでは、随分言葉が違うからね。と。こんな感じかな。ちゃんと喋れてるよね?』
ああ、さっきより全然いいよ。
『よかった。まず、君には謝らないといけない。君は死んでしまった。』
はい…?
『寝てるうちに、異世界転生の魔法に巻き込まれ、時空を飛び越える際に君の魂が耐えられず砕けてしまったんだ。』
やっぱり夢か。随分支離滅裂な夢だ。
『信じれられないとは思うけどね。事実なんだ。僕が神をしているこっちの世界の人間が、とんでもない数の生贄を捧げて君を召喚したんだ。戦争に勝つためにね。よく深くて、汚らしい。我が世界ながら嫌になるよ。』
ふうん。知らないけど。
『異世界の人間は人知を超えた能力を持つ、そんな伝承を信じたバカがいたんだ。未だ嘗て異世界からの召喚だなんて成功した試しがなかったのに。それに君は巻き込まれてしまった。僕の世界の人間が起こしたことで申し訳なく思ってね、こうやって君の魂を復元して話しているってわけだ。……と、まぁ、取り急ぎ今の状況を説明させてもらったわけだけど、信じられないか。でもね、まだ話は終わらない、続けてもいいかな?』
まぁ、どうせ夢だし、なんだか話も面白いし、起きたらどうせまた社畜として会社に行くんだ。もうちょっとこの話に付き合ってやってもいいよ。
『ありがとう。結論から言うと、君を元の世界に戻すことはできない。あいつら、神に届くような魔力を、沢山の犠牲を経て用意してしまったんだ。僕でもちょっと戻せない。』
いいよ
『いいの?』
まったく未練なんかない。俺の人生は散々だったんだ。死んでもいい。
『いや、死にはしないよ。君はこっちの世界で新たな人生を歩むことになる。未練がないなら好都合だ。君がこっちで楽しく過ごせるように力を貸してあげたい。』
―――――――――――――――
そこからは神による、新しい世界への概要説明に入った。
その世界はどうやら、
科学技術的には地球に大きく遅れを取っているものの、【スキル】というものが発達しているらしい。
人々はその【スキル】を鍛えることで、色々と便利な能力を得て生活しているらしい。
魔法、剣術、コミュニケーション、家事、医術、そういったもの全てがスキルによって賄われているらしい。
そこまで聞いて思った。
まんまゲームじゃないか。
『そうだね。そんなものがそっちの世界にあるみたいだね、さっき覗いて僕もびっくりした。』
まぁ人間が想像しうるものは全て実現しうる、みたいな言葉もあったはずだし、そういうこともあるのか。
それで、さっき、俺がそっちの世界で楽しく過ごせるように力を貸してくれるって言ってたよな?具体的にはどんなものだ?
『君の願いを、なんでも3つ叶えてあげる。』
…え?スキルとかじゃないの?何でも?3つ?
……反則じゃない?いいの?
『いいよ。だって君は何にも悪くないのに、神である僕の教育が悪くて転生する羽目になったんだ。これぐらいするさ。』
ちょっと考え無しすぎないか。俺がそっちの世界を滅したらどうするんだ?
『それでもいいよ。』
イかれてるなアンタ。
『いやいやいいんだよ。だってこっちの世界のことはこっちの人間でどうにかするのが筋だろう。それを大量の命を犠牲にして、異世界に迷惑かけて、あげくそれで戦争しようだなんて最悪だ。だから僕の希望としてはむしろ連中を痛い目に合わせて欲しいのさ。天罰だね。』
……嫌だと言ったら?
『それでもいいよ。世界を滅ぼして欲しいだなんて大変なこと、君に聞く義理もないだろう?だから君には好きに生きて欲しい。楽しんでくれたらなお幸いだ。ほんっとうに気が向いたら連中を滅ぼしてくれ。あ、ほんの少しの生き残りは残して欲しいかな。それで反省してより良い人間が再び増えれば最高だ。』
まぁ考えておくよ…
『うん。じゃあそろそろこっちの世界で目覚める時間だ。3つの願いを今決めろって言っても酷だろうから、君が念じたらいつでも叶うようにしておくよ。どんな世界か見てみて、君に必要だと思う願いを叶えたらいい。』
いきなり世界を滅ぼすよう願ってもいいのか?
『できればそれはやめてほしいかな。連中が反省するまもなく滅んじゃうとさ、さすがにかわいそうかなって。……ごめん好きにしたらいいって言ったのにワガママ言ってるね。』
いやいいよ。わかった、その願いはやめておく。
『ありがとう。それじゃあ、是非ともこっちの世界を楽しんで欲しい。人間たちは劣悪だけど、中にはいい奴もいるし、自然は美しい。そっちの世界で散々だったなら、その分人生を取り戻してくれたら嬉しい。』
いいやつだな。
『きみもね。じゃあ時間だ。』
そこで意識がなくなった。