永遠の夢
彼女の願いを叶えることはできない。
なぜなら彼女の兄は死んでいるのだから。
「返せ!返せ!」
泣き崩れながら必死に僕を叩く彼女に、僕らはなにもしてあげられなかった。
「おい、あれ使えんじゃねぇのか?」
あれ?そうか。あれか。
「リリィ、お兄様とずっと一緒にいたいんだよね。」
「そう!だから返せ!」
「それはできない。でも、君が作ることはできる。君から会いにいくんだ。」
「どういうこと?」
「眠るだけさ。夢を見ながらね。」
リリィがベッドに寝たのを確認し、僕も眠りについた。
僕の夢は特殊で、僕の夢で起きたことは必ずし起きるのだった。
そして僕は寝ているリリィをお兄さんとの思い出の場所に連れていく。
もちろん僕の夢だから彼女はベッドで寝ている。
そこには、リリィの夢であるお兄様がいた。
「ありがとう。」
「本当にこれが、幸せなんだな?」
「ああ。すまなかったね、リリィ。ずっと一人にさせて。」
そしてリリィは眠ったまま、お兄さんとずっと一緒でした。
夢から戻ると、リリィは深い眠りについていました。
リリィ意識はもうここにはありません。
僕の夢の中で、大好きなお兄さんとずっと一緒にいる。
これで、めでたしめでたし。
おっと、僕たちが何者かって?
それは、今後のお楽しみ。
またもや変な終わりかたではあるのですが、終わらせることができました!
いやー、長いような短いような。
この作品を読んでいただいたのであれば有難うございます。




