第2話 幼馴染
教室で春樹と別れた俺は、夕日に映る街の背景を堪能しながら帰っていった。
奏太「きれいだな~」
俺はふとそんなことを口にしていた。
確かに夕日に映る街の風景はとてもきれいだ。
学園から帰る時はいつも同じことを思う。
退屈だと思っている日常だけど、こういうのも悪くないな。
自然を目や肌で感じてそれを堪能しながら家路につく。
夕日の街の風景を見ながら帰るのは最近のマイブームになりつつある。
そんな時だった。不意に後ろから俺を呼ぶ声が聞こえた。
???「奏太~~! ちょっと待ちなさいよ~~!」
奏太「ん?」
???「ハァハァ……アンタ帰るの早すぎぃ……」
奏太「一緒に帰りたいのか愛梨」
愛梨「ふぇっ!?べ、別にそんなんじゃないけど......帰ってあげてもいいわよ」
奏太「帰るか一緒に」
愛梨「う、うん!」
この女の子は俺と同じクラスの神童 愛梨。ちなみに俺と同じクラスで幼馴染でもある。金髪のツインテール姿をしていてかわいい。
ちなみに胸は......貧乳である。
本人に直接貧乳とか言ったら殴られそうだから俺は何も言わなかった。
愛梨「ちょっと、アンタ私の胸のこと考えてたでしょ!」
奏太「か、考えてないよ!」
愛梨「最低っ!!」
愛梨はそう言うと手で拳を作り俺の顔面に向けて殴りかかろうとしてきた。
いくら女の子といえども男の顔面にグーで殴るってすごい勇気のいることだ
と思うんですが愛梨さん。
愛梨の拳は俺の顔面にクリーンヒット!!
俺の顔にプロボクサー並みの力がのしかかった。
お察しの通り、もちろん俺は地面に倒れた。
奏太「グフォッ!!!!!!!」
愛梨「ちょ……ちょっと奏太大丈夫!?」
奏太「あ、あぁ……クッソいてえけどな……」
愛梨「アンタが止めないから悪いんでしょ!! なんで止めなかったのよ!」
奏太「へへっ……久しぶりにお前のぐーぱん受けてみたかったんだよ」
愛梨「っ!?」
俺がそう言うと愛梨が顔を真っ赤にして下を向いた。
いつもは手で受け止めてガードするのだが、久しぶりに愛梨のグーパンを受けてみたくなったのだ。俺ってドMなのか?いや、健全だ。
そしてしばらくして愛梨と別れることになった。
ちなみに愛梨の家は俺の家から徒歩で約3分というほどに恐ろしいほど近い。
愛梨「じゃあね奏太また明日!」
奏太「おう」
愛梨と別れの挨拶を交わし俺は自分の家へと入っていった。
そして自分の部屋のベッドへと猛ダッシュで向かった。とにかく寝よう。
そう思い俺はベッドの布団をめくった。
「嘘、だろ……!?」
次の瞬間俺は非現実的な光景を目の当たりにした。