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ヤンデレ乙女ゲームの主人公だけどコンタクトレンズを外すとVRMMO風異世界に飛んだ  作者: 鴉野 兄貴
土下座幼女神といい、フィクションの神は信仰するに値しない
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髪は長い友達っていうけど誤字だよね。長いが違うもん。

スキンケア コンサルティング 自動車 ホームページ作成

旅行 起業 温泉宿 高校受験

 『自動車』を飛ばしていると凄い揺れ。


 ううう。揺れすぎ。しんどい。私は眼鏡を直す。

 コンタクトと眼鏡を両方使うのはよくあることだ。

 何気なく眼鏡を直そうとしたらコンタクトとかもよくある。



「まだつかないの?!」

「あ、皆の者! ただいま!」



 奇怪な馬のない馬車から領地のお姫様が手を振っているのを見て村人たちは新しい妖術使いか何かを味方につけたのかと驚いている。まぁ似たようなものね。


 市子が『ホームページ作成』ツールを動かしながらお姫様に聞き取り調査した結果。

 市子がコンサル手キング? 


「『コンサルティング』よ」


 とにかくコンサルティングだかなんだかするに、けっこう危険な状況らしい。


「私の頭皮『スキンケア』なみにか」

「もう剥げているわよ。組長。」



 見事な波平禿を見せる組長さんにほほ笑む私。

 せっかく異世界に『旅行』して『起業』する以上、『高校受験』よりはエキサイティングじゃないとね。



 お姫様曰く。

 お姫様は狙われている。


 別に彼女が電波で妄想癖が著しいわけではないらしい。

 ある日。お姫様が何気に外を見ると落葉する秋の木々が静止していた。

 気のせいだと思っていたら、その後もそういったことが頻出しだした。

 やがて、その時間も伸びる。


 風呂に入っていたら水がねばりつくように固まって動けなくなったことがあった。

 花の香りが嗅げないと思ったとき、侍従長が立ったまま固まっていた。

 匂いも味も感じない世界で夜が明けない日々を数日間味わった。



「そして。彼らが来たのです。私は彼らを『黒い影』そして『赤き鎧』と呼びますが、彼らは自らをこう呼ぶのです」



 神だと。そして異分子である彼女を消し去ると。

 うん。そんな神ならトイレの紙のほうがありがたい。



 必死で駆け込んだ公園のトイレに紙が無い絶望と異常に汚くてドン引きする絶望は味わったものでなければわからない。



「つまり、私たち異世界の人間なら現状を打破できるとあなたはお考えなのですね」


 市子は問う。


「ええ。あるいはと。あなたたちの不可思議な道具の数々をもって」


 このお姫様、ただのバカではないのかなぁ。



「では、私にマージンを(キラキラッ)」

「こら市子ッ?! 抜け駆けするなぁ!」



 白くてきれいな顔をお姫様に近づけて誘惑するかのようなしぐさの市子を、私は軽く『温泉宿』ぶろんとさんと書いた洗面器で軽くはたいてやった。

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