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女子高生達の裏事情  作者: 夢未 照代
第五章~すれ違う想い~
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本当は……

かななんと口を聞かなくなってから数週間。

今になっても、かななんのことを気にする自分がどこかに居た。

見下されて腹が立ったはずなのに、かななんと仲直りしたいという気持ちがどこかにあって……。

やっぱり、私はかななんのことが好きで。

って、私、我が儘だよね……。

「もうすぐ冬休みだねー」

「早く来ないかな」

「えーっ、シズク、みんなと会えないとか寂しいーっ」

鎮紅がそう言って、嘘泣きをした。

「鎮紅、寂しかったら私達に会いに来ていいから」

楽音歌が鎮紅の背中をさする。

「本当?」

「うん」

かななんの方をチラリと見る。かななんは窓の外を眺めていた。

今、何を考えているんだろう……。

「――タユ」

「え、ああ、何?胡桃」

「ちょっと来て」

そして、いつもの空き教室へ。



「タユとヤエって、ケンカしたの?」

「……まあ」

「何でケンカしてんだよー!もうすぐ冬休み入るぞっ?それまでには仲直りを――」

「無理だよ」

私から離れていったんだ。今更謝ったって、許してくれる訳がない。

「無理じゃないっ!」

「無理なの」

「がんばれよっ!」

「がんばれない」

と、そこでチャイムが鳴った。

「タユのバカっ」

そう言って、胡桃は教室に戻った。

「……バカで結構」

私は一人で呟いた。

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