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バイオレンスクラスメイト

「なんで仕事さぼったんだ?」

「てへへっ、だって面倒臭いんだもん!」

「この、チビクソがああああああああああああ!」

「あいたっ! 何でげんこつなの!?」

「うるさい!お前にしっかりしてほしいという私の親切心だ!」

「だからってそれならちゃんと話し合えばすむ話じゃん!」

「口で言ってわかる相手ならこんなことする訳ねえだろ!

もう何十回言ったと思ってるんだ!?」

「ぐぬぬ・・・・・・」

「この学校でクラスの秩序を守ること以外に大事なことがあんのか!?

だいたいお前みたいなやつがいるからニートがどんどん増えるんだ!」

「私とニート関係なくない!?」

「大いにある!お前のちゃらんぽらん精神が他の生徒に悪影響を与えるんだ!

だからお前を徹底的に叩き込めば、クラスの平和を取り戻せるはず!」

「相変わらず思い込み激しいよね、委員長は!

そしてその平和を乱してるのは委員長にも問題あると思うよ!」


なんか朝、自分の教室に入ると、まひるがクラス委員長の浅見夕にガミガミ言われてる。

昨日のクラス委員の仕事をさぼったことで浅見の逆鱗にふれたらしい。

浅見は黒ぶちのメガネに、茶色のショートボブの男勝りの女だ。

規則はしっかり守り、学校では模範生徒扱いを受けていて教師からの評判も高い。

この町では由緒ある道場の娘で文武両道。まさに生真面目の塊といっていい。

そんな彼女はまひるのだらけた行動が許せないのだろう、今日も口やかましく説教を続ける。

しかし、浅見がいるおかげで女子から嫌われ気味のまひるがクラスの女子ともめずに済んでいる面もある。

姉御肌の浅見は女子人気が高く、浅見がまひるを叱ることがクラス女子が抱くまひるへのストレスの捌け口になっているのだ。

おかげで「まひるはダメな子」というクラスの共通認識になり、

クラス中から馬鹿にされるのだが、まひるはあんまり気にしていない。

数分後、委員長の説教が終わり、不満を漏らしながらこっちに向かってやってくるまひる。

「まったく委員長は毎度の事ながらうっとうしいよね!」

「お前がいうか、お前が」

「委員長のあの真面目っぷりはどうにかならないかね!」

「お前の自堕落さもな」

こいつは全く反省してないようだ。おい浅見、お前の苦労はどうやら無駄のようだぞ。

まひるは「そうそう」と何かを思い出したように俺の方を向く。

「今日ね、私の家で作戦会議をしようと思うの!」

「普通に旅行の計画でよくね?」

「だからそっちも友達、ちゃんと連れてきてよね! 私も引っ張ってくるから!」

「お、おう」

そういって、まひるは自分の席へと戻っていった。

しかし、コイツの友達ってどんなヤツだろう。どうみても友達いなさそうな奴なのに。

こいつに似ていい加減な奴なのか、それともどこかの富豪だったりして。

そんな妄想に浸りながら学校での生活を過ごしていった。


・・・・・・。


ちなみにこの後まひるが昨日の宿題の通知をホームルームで伝えるのを忘れていたため、

昼休みに朝見から殴られるまひるの姿があったが、見なかったことにした。

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