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第1話 ディンケルのバラ姫

 リーム王国で第2の大きさを誇る町ディンケルに燃えるような赤毛の美女が現れる。彼女が現れて2週間で領主が知るところになり、パーティーに招かれる。

 領主は会場で彼女を見つけると声をかける。

 「噂通りの美しさです。会えてよかった。」「ビアンカと申します。お招きありがとうございます。」

 「ビアンカ嬢はどちらの家の方ですか。」「ただのビアンカですわ。」

 「秘密があった方が神秘的ですね。どうです。この屋敷に住みませんか。賓客として迎えたいのです。」「困りましたわ。やっと仕事が見つかった所ですのに・・・」

 「働く必要はありません。私の屋敷でくつろいでいていただければ。」「では、お世話になります。」

領主は満面の笑みになる。周囲の者たちは、ビアンカが好色な領主の餌食になると考える。翌日、ビアンカは領主の館に入る。

 1か月後、領主の館では、ビアンカが女王のようにふるまっていた。領主はビアンカの言いなりになっている。館の中でビアンカに意見する者はいない。

 そして、ビアンカは「ディンケルのバラ姫」と呼ばれるようになり、近隣の町や村でその美しさが知られるようになる。

 しかし、領主は人が変わったようになる。彼は、好色だが、町の運営に関して他の町より税を軽くして領民を守っていた。

 それが、領民に重い税を課すようになる。こうして領民から搾り取った利益は惜しげもなくビアンカのために使われる。

 民衆の恨みはビアンカではなく領主に向く。ディンケルの商人たちは国王への献上の形で金を送り、それに嘆願状を添えていた。

 ダミアン王はディンケルの民衆が重税に苦しんでいることを知る。ダミアン王は諜報員をディンケルに派遣して調査させる。

 諜報員は町を調べて、住民が他の町の倍以上の税で苦しんでいることと町の状況を報告する。報告の中に美女「ディンケルのバラ姫」のことも含まれていた。

 ダミアン王は領主に二つの命令を出す。一つ目は税を半分にすること。二つ目は、「ディンケルのバラ姫」と呼ばれる美女を宮殿に送ることだった。

 領主は二つ目の命令に激怒する。領主は命令を無視する。ダミアン王は命令を無視されて、討伐軍として第一軍を派兵する。

 第一軍は進軍するが抵抗は全くない。領地の軍は機能していなかった。領主はビアンカに心酔するだけで、他の仕事を放棄していた。

 第一軍は無傷で領主の館を包囲することに成功する。隊長は降伏を勧告する。しかし、領主からの返答はない。

 隊長は仕方なく軍を突入させる。軍は抵抗を受けることなく、領主を拘束して、「ディンケルのバラ姫」ビアンカを保護する。

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