ユイとの任務3
〜暴力団事務所内〜
「やっと捕まえたぁ!」
「クソ、離せ・・・」
「よく見たらお前、カワイイ顔してんなぁ〜」
「・・・!!」
ユイの顔が青ざめる。
がたがたとユイが震える。
「辞めて、やめてくださ・・・」
・・・だけど。
そうはさせない。
ごめん、一人で戦わせて。
「・・・終わり。」
俺は、ボスの背後に回っていた。
「・・・!」
黒服たちの顔に驚きが走る。
そして、ボスの頭を。
鉄パイプでぶん殴った。
気絶したボスを見ながら俺は言う。
「こいつ、まだ死んでないから。もしこいつを生かしてほしければ、ユイを離せ。」
「・・・クソ。」
黒服はユイを離す。
「・・・リツ・・・ありがとう・・・」
ユイはふらふらとこちらに来る。
顔は相変わらず青い。
「・・・大丈夫・・・?」
「うん。僕は大丈夫。」
強がってる・・・
「聞かない方が、いい?」
「・・・うん。ありがとう・・・ だけど、まだ。」
ユイはナイフを抜く。
「リツ。油断しないでここにいて。」
そして・・・
ユイは全員の心臓にナイフを刺した。
「・・・うっ・・・」
あまりに凄惨な光景に、思わず目を逸らす。
「もう大丈夫だよ、リツ。コイツらはメンツのために、必ず僕らを殺しにくる。だから、殺した。一人残らず。」
「・・・そ、そっか・・・」
「・・・ごめんね、リツ。・・・あとは。」
ユイが冷たい目でボスを見下ろす。
「コイツだね。・・・リツ。」
「お、俺・・・が・・・」
だが。
なぜか物怖じはしなかった。
俺は・・・
何度も何度もボスの頭に鉄パイプを振り下ろす。
「・・・リツ。もう死んだからいいよ。」
「・・・うん。」
体にべっとりとついた血は、事務所の風呂で洗い落とす。
「スッキリしたぁ!リツ、団長に車をお願いしたから、帰ろ!」
「・・・うん。」
さっきとはうって変わって、スッキリとした表情だ。
「もしもし団長〜?迎え来て!そそ!そこいるから!」
こんな無邪気に話す子が、人を殺すのか。
「はぁ〜外の空気美味しい!」
「だね。あ、団長の車だ。」
車が止まり、団長が降りてくる。
でも、こんな日々でも、悪くはないかも。
団長に駆け寄っていくユイを見て、そう思った。




