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✦ プロローグ:霧の戦場にて ✦

濃霧が立ち込める戦場。

血の臭いと硝煙が、空気を重たく染めていた。


白馬に跨り、戦場を睨む一人の男。

隊服を着崩し、額に巻かれた白い鉢巻には――「誠」の一文字。


「……近藤さん、総司……」


低く呟いたその声には、覚悟があった。

仲間のもとへ、いずれ俺も行く。それだけは決めていた。


最期の最後まで新選組として生きて、そして散る。

覚悟の顔をあげる。

「新選組副長・土方歳三、参る!」


叫びと共に馬の腹を蹴り、霧の中へと突進する。

まっすぐに敵陣へ、刃を振るいながら。


しかし――その瞬間。


ズガンッ!


腹部に熱が走った。

「……な、に……?」

『どこからだ』一瞬見渡す歳三。

新しい火薬の匂いと殺気。

『おめぇは』

顔を歪める歳三。

腹部に激痛が走る。

「くっ。」

土方の意志に反して徐々に視界が滲んでいく。

遠くの方で馬が|嘶き声が聞こえる………。

そのまま、歳三の意識は深い闇へと沈んでいった。

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