第四十二話、一人一人の
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暖かくなってきました、麦の収穫で忙しくなる前にクローバーと大豆の種まきを終わらせてしまおうと思います。
クローバーは出来るだけ多くの畑に種を蒔いて貰うつもりで、あるだけ種を配っています。大豆は種豆が足りないので少しの畑で種を増やすために育てて貰う、もちろんクローバーと特別な肥料を使った畑でね。
資金提供してくれた宿屋の奥さんの所には特別に枝豆だけは提供される予定です。
大豆の畑も犂で耕し、手押し式播種機を使い種を植える。今回の手押し式播種機は麦用からバージョンアップした大豆用です! ジーンさん頑張りました。
アルさんとコールさんも畑に来て大豆の種蒔きを眺めている。
「楽しみがあるってのは良いですな、この歳になって新しい作物を育てられるなんて思ってもみなかった。まだまだ隠居は出来ませんな、カッカッカッ」
へーそうなんだ、感傷に浸ってるところ申し訳ないですが、あとトマトゥルとポタタもありますよアルさん、引退はまだまだ先になりそうですね。
まだ知らせていない作物の事は置いといて。この大豆は、夏には枝豆で収穫する分と残りは来年の種用にカラカラになるまで育てます。
秋にはクローバーの種を蒔いた畑を耕して麦の準備もしなければね。
あとは……トマトゥルとポタタをどのタイミングで広めるかだよな。
ポタタの方が主食にもなるし早い方が良いか、やっぱり今育てているポタタが収穫できたら町長にも教えて秋植えで育てて貰おうかな。
……
畑の方をジッと睨んでいる視線
「また何かしているのか?」
春になり、隣領の男爵から言われた通りセールの町へ偵察にきた業者の男が、コッソリと農作業の様子を伺っていた。
「あれ? アンタはトナリーノ男爵の所の?」
丁度通り掛かった町長に見つかり慌てる男
「あっ、これはセール町長、どうもご無沙汰しております」
町長は怪しむ感じで男を睨み
「ご無沙汰って、お前さんとはウチは冬場の薪以外殆ど取引はないだろう? こんな時期に何の用だい?」
「あ、あれですよ! 冬場に予定通り薪を納めて頂いたお礼に木樵の棟梁のお宅に挨拶に行くつもりで……」
「ふーん? だったらこんな所をウロついてないでそっちへ行ったらどうだい」
「やだなあ邪険にしないで下さいよ。ね、セール町長、あれは何を植えているのですか?」
「……あれは、豆だ、豆を植えている。麦だけだと食べるものが少ないからな、食べられる豆を試している所だよ」
「豆……」
男はジッと畑を見た。
「ほれほれ、こんな所にいられたんじゃ仕事の邪魔だ、さっさと棟梁の所に挨拶でも何でも行ってしまえ!」
「へいへい、すみません。では失礼致します」
町長は男の姿が見えなくなるまでその場を離れず見送っていた。




