7話 まさかの事態
鉱山の前に到着した五人は鉱山作業員にストーンリザードが出現する地帯を訪ねてみた。すると一人の作業員が「出没する地点まで連れて行ったるぜ!」と進んで案内に名乗りでてくれた。僕らはその作業員の後をついて行った。鉱山の中に入っていくと中は電灯で整備されていて、岩肌は紺のようなきれいな色をしている。奥のほうへ進んでいくと道が崩れて明らかに整備されていない道へと続いている坑道を発見した。作業員は指をと言葉を残して引き返していった。皆がそれぞれ作業員さんに礼指して「この先が依頼したモンスターたちが発生して困っている場所だと教えてくれた。」作業員は「案内できるのはここまでです、気を付けてください」を言った後に僕らは荒い道を突き進むのであった。
少しずつ足場の悪い道を進んでいくと足元が暗くなってきたので先頭を進む有馬はランタンを付けた。さらに先へ歩みを進めると広い空間出た。そこには鉱石を食べたような歯型が付いた石がそこら中に落ちていた。気づいた時にはストーンアントというアリが僕らを囲っていた。有馬はストーンアントに刃を突き立てたが硬くて弾かれた反動で尻もちをついてしまい、動けないでいるとストーンアントが襲い掛かってきた。だが、メリラがハンマーでストーンアントをぶっ飛ばしてくれたおかげで有馬は危機を逃れて、メリラの作ったガイアドームで身を隠してニーナの風魔法でまわりを囲っていたストーンアントを壁まで飛ばして僕らは奥に進む道に逃げ込んだ。何とか危険を脱した僕らは少し安堵したが、ストーンアントが追ってくる可能性があるので、ゆっくり休んでいられる状況ではなかったので僕らは先を急いだ。さらに奥に進んでいくと、ベテランの作業員らしき人達が壁にもたれて休んでいた。その中にはコマキの父親が含まれていた。「とっちゃん!」コマキが父親に駆け寄って抱き着いた。コマキを受け止めたコマキの父親は「こんな危険な所までどうやって来たの?」と尋ねた。コマキは「お兄ちゃんたちと一緒にきたの!」と言った。僕たちを見たコマキの父親は「あなた達はハンターさんですか?僕らは奥にいたモンスターたちから辛うじて逃げてきたのです。」と話した。有馬は依頼でストーンリザードを狩りに来たのです。と伝えた。コマキの父親は「この先にストーンリザードの姿もありました!」と歩いてきた先とは逆の方角を指した。僕らはその先へ向かうことにした。コマキの父親は「仲間の作業員がたを手当てするので残るそうだ。」コマキは僕らについて行くみたいで後ろをついて行った。コマキの父親は「娘をよろしくお願いします!」と言葉を残した。
先へと進む僕たちはなにか音が聞こえて静かに歩みを進めた。奥には先ほどよりも大きい広間が見えて同時にモンスターたちが、あちらこちらにいる。僕らはやみくもに突っ込んでも囲まれてしまう…と考え作戦を立てることに決めた。あれやこれや考えを皆だしたが、中々いい案を思いつかないでいるとコマキが「この方法はどうですか?」話を聞いてみると皆が良さそうと感じた。僕らはコマキの立てた作戦を実行することにした。まずは、モンスターにばれないように四方に散らばってコマキが持っているランプの点灯を合図に一斉に煙幕袋を放り投げた。煙が充満したのを確認した四人は一体ずつ確実に敵の急所に攻撃を加えて倒していく 。順調にモンスターの数を削っていき、外周にいる敵を倒し終えたころには煙幕の効果が切れた。コマキの立てた作戦のおかげで敵モンスターの7割を倒すことに成功したが、中心部にいるストーンリザード達が残っている。複数体を相手にするのは分が悪いので、メリラに作ってもらった簡易の一本道におびき寄せて一体ずつ倒すことにした。おとり役を決めることになったが様々な事を考えた結果、自然の成り行きで有馬がおとり役をすることになった。有馬は「鬼!人でなし!」の言葉を言い放ってストーンリザードのいる中央部に1人向かうのであった。ふてくされた有馬だったが、うまくメリラ達が待機する一本道に向かってストーンリザードをひきつれいる。待ち伏せしていた四人は最初に動いたニーナは風魔法でストーンリザードを一体を残して一本道を進んできたストーンリザードを吹っ飛ばした。残った一体にメリラが土魔法で仰向けに転ばせた隙にクリットは爪技で切り刻んだ。お腹が弱点だったようで容易に斬撃攻撃が通るようだ。それを理解した有馬たちは次々と現れるストーンリザードの群れを一体ずつ討伐していった。
狩り終えた皆は来た道を戻ろうと中心部を通っていたら、ストーンリザードを指揮していたストーンリザードマンが姿を現した。今まで相手にしてきた相手とは違う機動力タイプの敵に困惑した有馬だったが、ストーンリザードマンが殺意を有馬に向けて飛ばしながら剣を振るってきた。間一髪のところで初撃を避けた有馬だったが、二撃目の剣の振り回しには反応が遅れて、剣でギリギリのところで受け止めたが威力を殺しきれずに有馬は強く吹っ飛んで地に這いつくばった。間髪入れずに有馬に剣を向けてストーンリザードマンは突進してくる。メリラは土魔法でストーンリザードマンの足場を崩して足止めした。しかしすぐに立ち直り有馬に刃を通そうと力技で抜け出し剣を振るう。それをクリットが爪で受け止めるが力で押され始めて「ぐぐぐ」とこらえるクリット……ストーンリザードマンの後ろを取ったニーナがウィンドソードで背中を切りつけてストーンリザードマンを吹っ飛ばす。しかし、背中が硬すぎて吹っ飛ばしただけでダメージがあまり無い。相手は防御力が高いうえに機動力もある。「どうするか?と考える四人だったが、ふとコマキが硬いなら状態異常は効くのではないか?と問う。」確かにそうだと感じた有馬だったが、有馬自身には状態異常攻撃をまだ有していなかった。皆に話を共有したらクリットが「わたし毒技使えるから、まかせてにゃ」と言った。クリットの毒技を当てるために奮闘することにした有馬とメリラとニーナの三人は果敢にストーンリザードマンに向かって攻撃を入れ続ける。ニーナが剣術勝負を仕掛けている間に有馬は加勢すると逆に邪魔するので観察をし続ける、メリラは敵の足場を乱して動きを押さえている。有馬は思考を巡らせる…「はっ」何か思い浮かんだ有馬は敵の敵の左後ろに付いて静かに足にスキル「ブースト」を集中して溜める。そして、息を1つ整えた有馬はストーンリザードマンの動きをよく見て「左側の大振りの一撃を振り下ろそうとしているタイミング」を狙って敵の左ふくらはぎに強烈なタックルを入れた。同じくタイミングを見計らっていたクリットが技の「毒爪」をストーンリザードマンの弱点であろう腹部分に突き刺した。ストーンリザードマンは反撃をかましてクリットに一発きつい殴打を食らわして吹っ飛ばした。クリットはダメージが大きく苦しそうな表情をみせた。コマキがクリットに近づき治癒魔法を唱える。「僕らは二人を守るために前に立ち攻撃を続ける。メリラとニーナは遠距離攻撃を繰り出すがすべて防御されながらジワジワと距離を詰められていく」それでも諦めずに続ける二人に触発された有馬はニーナに近距離戦で毒が回る時間を稼ごうと提案するのであった。
真っすぐな目を見たニーナは「うん、やろう!」と1つ返事をした。遠距離攻撃を止めた二人は間髪入れて有馬とニーナがストーンリザードマンの懐へ詰め寄る。虚を突かれたストーンリザードマンは二人の近接攻撃に大きくのけぞって体制を崩す……その隙を見逃さなかった有馬とニーナが息を合わせて剣を大きく振りかぶる。「有馬はブーストを足にすばやく唱えて敵の腹部に剣を振り下ろす…少し後にニーナの風を付与した剣の一振りが重なりクロスする形でストーンリザードマンの腹部に向かって放たれる。」
「烈風クロス!!」そう名付けた僕らの連携技が放たれる。ストーンリザードマンは吐血して、たまらず膝をつく。メリラは膝をついた敵に向かって「グランドハンマー」で追撃した。力を出し尽くした3人は切らした息をゆっくり整える…「だが、つかの間の静寂を破ったのはストーンリザードマンのほうだった…岩を持ち上げて横にどかしたストーンリザードマンはボロボロながらに立ち上がり、剣に魔力が溜まっていく。気配のような闘気のような魔力が膨れ上がり、火と風属性を合わせた斬撃が飛び回る」僕らは避けるのに専念して防御態勢に入るが受けきれず飛ばされ仰向けになって成す術も無く倒れていると攻撃が止んだ…何が起こったのか?と有馬はストーンリザードマンのほうを見るとクリット大きな爪が腹部を貫通していた。ストーンリザードマンは力尽きて消失していった。僕らは激戦を乗り越えてそれぞれ安堵した。
しばらくして僕らは集まって褒めあった後、僕らは来た道を帰ることにした。洞穴を進んでいくとコマキの父親が出迎えてくれた。激戦をして疲労が溜まっていたので一旦休憩を取ることになった。コマキが父親にストーンリザードマンとの戦いを話していた。有馬は疲労が溜まっていて目をつむるとすぐに眠りについた。メリラは元気になった鉱山作業員さんと談笑していた。ニーナとクリットも有馬と同じく眠りについていた。そして休憩を終えた僕らと作業員さん方で地上に戻ることになった。帰りにストーンアントが所々居たが、作業員さんが対策を教えてくれたおかげでサクサクと倒せて地上に着くころには夕方になっていた。
地上に着いたメリラは「愛しの大地よぉ」と地をスリスリしているのを、有馬は「はいはいよかったですねー」と恥ずかしさを押さえて言葉を流してメリラの首根っこをつかんで引っ張るが二人の顔には笑顔が浮かんでいる。ニーナとクリットは「宿屋に着いたらシャワーを浴びたいわ!」と盛り上がっていた。「コマキは父親と手をつないで仲良く歩いていた。」それぞれの思いを抱えて宿屋にむかうのであった。
お読みいただきありがとうございました。
メリラの「ガイアハンマー」は土で固めた大きな鎚を振り下ろす技です。
次回もお楽しみに!




