65. テンプレ
65. テンプレ
オレが『咲夜さん攻略本』を更新し終えてリビングに戻ると咲夜さんは集中して『ブレイブ☆ファンタジア』をプレイしている。
すると場面が変わり、そこにはいかにも魔法使いっぽい少女がいた。
「あ。おかえりなさい颯太君。見てこの子がヒロインの子よ。名前はリンネっていうみたい。職業は魔女だって。魔法職の仲間って貴重だからとりあえず仲間にしましょう」
「……そだね」
その前に気になることが増えていた。咲夜さんはなぜか眼鏡をかけている。
「あの……。咲夜さん? なんで眼鏡かけてるの?目悪かったっけ?」
「ううん。これは装備よ古の聖職者の眼鏡。どう?頭よく見えないかしら?」
このゲームに頭のよさは必要ないよ咲夜さん……。まぁでもすごい似合ってるし可愛い。
「それより、このままだと颯太君をはずさないとかなぁ……やっぱりヒロインのほうが強いし」
「え!?オレ仲間からはずされるの!?」
「うーん。こればっかしはしょうがないわよね……」
「見損なったぞ咲夜さん!オレたち仲間じゃなかったのか!オレはもっと強くなれるし!」
「落ち着いて颯太君。これゲームだから」
そうだけどぉおおお!!なんか嫌だよぉおお!!ゲームだけどさあぁ!
オレは咲夜さんと離れたくない。いや勇者サクヤと共に魔王を倒したいんだゲームの中でも!
「分かったわよ。もう颯太君を連れていくから。そんなラノベのざまぁ展開のテンプレみたいなこと言わないで」
「ほんとか!?よかったああぁ」
オレはなぜかゲームなのに、オレのことじゃないのにすごく嬉しくなる。そんなオレのことを微笑みながら見ている咲夜さん。なんだか恥ずかしいな。
「じゃあ続きやりましょうか颯太君。私たちの冒険を!」
「おう!!」
こうしてオレ達は『ブレイブ☆ファンタジア』の続きを始める。
―――オレ達の冒険はこれからだ!!!とか思ってみたりするのだった。
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