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46. 未開の地

 46. 未開の地




 そして家を出て待ち合わせの場所に向かう。隣では咲夜さんが嬉しそうな笑顔を見せている。それだけでオレの心は満たされていくような気がする。


 しばらく歩いていると駅が見えてきた。まだ時間はあるが少し早いくらいだろうか。少し待っていると茜と冬馬がやってくる。


「あっおはよー!霧ヶ谷君、柊さん」


「早いな2人とも!」


「ああ。」


「ごめんね柊さん。霧ヶ谷君と2人にさせちゃって」


「……別に大丈夫」


 咲夜さんはいつものモブキャラ生徒Aを演じている。いつも通りでいい。追求されたら答えるだけで。


「さて、全員揃ったわけだし行くか!」


 電車に乗りこむ。今日は水族館に行く予定だ。こうして男女4人で出かけるなんてダブルデートってやつだよな……少し緊張してきたかも。


 電車に乗っている間、他愛のない話をしていた。話題は主に最近読んだ本のこととか、好きなアーティストのこととか、勉強のこととか、友達の話とか。


 色々あったがとても楽しい時間を過ごした。あっという間に目的地に到着する。その間、咲夜さんは自分から話すことはあまりなかったけど、オレたち3人の話を楽しそうに聞いていたように思った。


「うわぁ!すごい綺麗!ロマンチック!」


 目の前に広がるのは大きな水槽だ。たくさんの魚たちが優雅に泳いでいる。まるで海の中にいるみたいだ。


「おい似合わねーぞ城山の口からロマンチックは」


「うるさいわね。あたしだってたまには乙女になる時もあるんですぅ」


「乙女?マジかよ城山!」


「はぁこんなやつ放っておいて、行こう柊さん」


「……うん」


 茜と咲夜さんは先に行ってしまった。オレたちも後を追う。すると咲夜さんが立ち止まっていた。何かを見ているようだ。その視線を追ってみると、そこにはクラゲがいた。


 咲夜さんはオレと目が合い、周りをキョロキョロ確認してからオレに小さな声で呟く。


「ここはまだ未開の地。私には水属性耐性があるから、万が一戦闘になった時は任せて。霧ヶ谷君は後衛から援護お願いね」


 未開の地って大袈裟だが。しかも水族館で戦闘にはならないけどな……咲夜さん。でもその表情はいつも通りで、それを見たオレは少し嬉しくなるのだった。

『面白い!』

『続きが気になるな』


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