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36. 魔王軍の進撃 ~確率の因果律を操る刺客~

 36. 魔王軍の進撃 ~確率の因果律を操る刺客~




 オレと咲夜さんは一時間目の古文のテストを終える。次のテストは数学だ。オレはあまり得意じゃないけど咲夜さんはどうなんだろうか?


 そのまま咲夜さんを見ると、いつものようにクール系美少女モブキャラAを演じている。表情からは何も読み取ることはできない。仕方ないので今度はオレが咲夜さんに『次の数学は大丈夫ですか?』とメッセージを送る。


 すると隣の席の咲夜さんは何も動じず、スマホを取り出し、オレの方も見ずにすぐに返信する。そこにはこう書かれていた。


『体力を半分持ってかれたけど大丈夫。動かずに最低限の体力消費ですんだし』


 ただ分からなくて寝てただけだよね咲夜さんは……。『それなら安心した。頑張ろうな』とだけ返すと


『ええ。確率の因果律を操る刺客なら、ほぼ運ゲーよね?大丈夫私は昔から運はいいから!』


 運ゲーではない。確率問題はちゃんと解き方がありますよ咲夜さん……。そんなこんなで数学のテストが始まる。


 それから20分ほど経った頃だろうか。ちょうど半分くらいまで来たところで分からない問題にたどり着く。うーん……これはつまりこの公式を使って……。



 そんなことを考えていると、オレの左側からさっきの古文の時と同じくまったく音がしなくなる。あれ?咲夜さんもう終わったのか?と思い、そちらを見てみるとそこにはまたもや机に突っ伏している咲夜さんの姿があった。


 もう……魔王軍の進撃を止めるつもりないでしょ咲夜さん……。


 結局そのままテスト終了時間になり、先生が回収していく。すると隣の咲夜さんが勢いよく起き上がり、またオレにメッセージを送ってくる。


『耐えきったわね。手応えはなかったけど、たぶん大丈夫でしょ!運で乗り気って見せるわ!』


 隣の席の咲夜さんはいつも通り、すごいスルー能力でオレの方を見ていないが、スマホのメッセージにはなぜか自信が溢れていたのだった。

『面白い!』

『続きが気になるな』


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