【第四話】メメール・へクセ③
トントン
「はいはい」
ギィィィ・・・・・
「・・・・・・誰じゃ?」
「あなたこそ、誰じゃ?」
「この方がメメール・へクセです。」
「えぇ〜!?デコールの時はすっごく美人だったのに!きったねぇババア・・・・・いや、こんな老婆になってしまって!」
「デコール? ということは・・・・お前はアグリー・グラトニーなのかい?」
「そうです」
「そうかい・・・・・ヒッヒッヒッヒッ。ダンピールが死ぬとヴァンパイアになるっていう話は本当じゃったのか・・・・・・それで?あたしに復讐でもしに来たのかい?」
「・・・・・・いいえ、話をしに来ました。」
「話しじゃと?」
「はい、もう一度友達になりましょう。仲直りしませんか?」
「・・・・・・ヒッヒッヒッヒッ。馬鹿な娘だねぇ。あたしに騙されたこと知っているんだろう?ヒッヒッヒッヒッ・・・・・・・・・・・いいよ♥」
「え? いいの?」
「お前がどうしてもと言うのなら、かまわんと言っておるのじゃ(照)」
「・・・・・・フッ。素直じゃないところは、スレイヤーと一緒なんだから(笑)」
「私は素直ですよ。」
「はいはい。ところで、デニールの姿には戻れないの?」
「なれんこともないが・・・・・・その・・・・お前の血を飲めば・・・・・ゴニョゴニョ」
「う〜ん・・・・・捨てるのもったいないし、せっかくだから私の血を使って!デニールの姿の方がしっくりくるし!」
「・・・・・ありがとう・・・・・」
「うん♥」
(私は、この方についていっても大丈夫なのだろうか?お人好しではなくて、ただのアホではないのか?)
「スレイヤー?」
「いえ、なんでもありません。ところでメメール様。私はこれからはアグリー様にお仕えしたいと思っているのですが、契約を解いていただくことはできませんか?」
「・・・・・・そうか。 ヒッヒッヒッヒッ もちろんかまわん。あたしにはファミリアがおるからのぉ。しかし契約を解いてしまえば、お前は人の姿になることはできなくなるがそれでもよいのか?」
「・・・・・・かまいません。」
「ちょっとまって!契約解かなくてもいいんじゃない?」
「しかし、私は・・・・・・」
「契約はこのままにしてさ!メメールとスレイヤーとファミリアと私で友達になるっていうのはどう?」
「あたしはそれでもかまわんが・・・・・」
「お友達になってくださると?」
「もぅ、友達みたいなもんじゃん!」
「ありがとうございます(クス)」
こうして私は3人も友達ができたのだ。スレイヤーは黒猫の姿で私の家に住むことになり一緒に家へ帰ったのである。
【第五話】へつづく




