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8話 称号と掲示板の開放

お詫び申し上げます。リア友の名前が最初の方は美沙になっておりましたが理沙が正解です。最初の方に出てきた召喚もテイムに変わっているのでよろしくお願いします。

「そろそろ帰るか」


 その後、パーティーで特に危なげもなくゴブリンを狩りまくった結果、ランカのレベルは9に、リサとリュウは6、俺は5まで上がった。なんでも初心者用にレベル5までは上がりやすくなっているため、5から急に上がらなくなるのだという。

 今は俺が先頭を歩いており、後ろではリュウとランカがβテスト時代のことで話をしており、リサは黙ってついてきている。


「ちょっとストップ」


「どうしたリキト、忘れ物か?」


「そんなわけ無いでしょ。どうしたの?」


「あれ、何だ?」


 俺が指差した先にいたのはもぞもぞと動いている黒く丸い物体だった。


「見た感じウサギだが野ウサギじゃないよな。野ウサギは白いし、角ウサギみたいな角も見えない」


「・・・・・・リサ、ばれないように攻撃を頼む。できるだけ速い奴、ランカは弓でリサに合わせられるか?」


「大丈夫だ」


「なら同時に当たるようにしてくれ」


 俺はあれを出しておくか。アイテム欄からあるアイテムを出して手に握りこむ。


「リキト、お前はあれが何か知ってるのか?」


「知らん、今までのゲームでの経験とカンだ」


「どういうことだ?」


「珍しい、または単独で行動するモンスターはわかりやすく言うとメタルス○イムか中ボスクラスの可能性が高い」


 RPGではよくあることだ。倒しづらいか倒すといい事があったり、たまにしか出ないが次のステージ並に強い的とかな。


「そういうことか、なら俺にできることはあるか?」


「周りの警戒、中ボスの可能性があるし、こっちに向かってきたら一旦逃げるからな」


 実はすることがないっていうのが正解なんだがな。ここら辺の敵は警戒しなくてもある程度近づけば気がつくし、逃げるのは余裕だしな。


「じゃあ撃つぞ」


「ウィンドカッター!」


 ランカの弓から勢いよく矢が放たれ、ワンテンポ遅れて放たれた風の刃が徐々に追いつき2つの攻撃が同時に黒いウサギに当たる。

 ウサギは一瞬怯んでこっちを見たあと、一目散に反対方向へ逃げる。


「メタスラ系か!」


「速ぇ!」


 俺はあらかじめアイテムから出しておいた例のアイテムを投げる。投げた物体は走り出したばかりでまだあまり速度がついていないウサギにギリギリ あたり、淡い緑と紫色のエフェクトを一瞬発して消えた。


「メタスラ系だったみたいだな」


「逃しちゃったわね」


「俺、警戒しながら見てたけどリキトが投げたのってなんだ」


「何か投げたのか?」


「別にただの石だよ、石。少しはダメージになるかと思って」


「嘘はダメだぞリキトぉ、俺は何かエフェクトが出てたのを見たぞ」


 チッ、こいつたまに鋭いな。隆治の時はむしろ鈍いのにリュウになると途端に鋭くなるな。特に自分に得な情報や、人の弱点とかな。


「リキト、白状しちゃいなさい」


 100%馬鹿にされるから見せたくないんだがな。リュウとリサはもちろんランカまで無言でこちらを見てくるため感じる圧力が半端ない。


「・・・」


 リュウが右手を上げるとランカとリサが移動して、俺を囲む。これはごまかすのは無理だな。俺は諦めてアイテムから麻痺ポーションを出す。


「これ、ポーションよね」


「あぁ、心なしか黄色い感じだがな」


 俺は無言で説明の欄を開き他人にも見れるように設定する。

 3人は少し怪訝な顔をして説明を覗き込む。10秒という長い時間をかけてゆっくり内容を理解したあと、案の定大爆笑された。普段笑わないリサまでが笑っていたので少し傷ついたが、それ以上にリュウが爆笑していたのが気に触ったのでアイアンクローで黙らせておく。


「はぁ、はぁ、まさかこんなのがあるとはな」


「ふぅ、私も初めて見たわ」


「俺が投げたのはこれの毒バージョンだ。そろそろ効果が切れると思うが」



ポーン



 言った途端に知らせが届く。


「無事に倒せたみたいね」


「ああ、このタイミングで知らせが届いたんだし間違いないだろう」


「逃げるのは体力が低い奴が多いからな」


「でも、レベルアップじゃないみたいだな。なんの知らせだ?」


 さらっと復活してんじゃねぇよ。いつの間に回復したんだ?

 リュウをアイアンクローでもう一度沈ませておいてメニューを開き、運営からの知らせを確認する。


『ブラックラビットを倒したために称号「追跡者」を入手しました』


 メッセージを閉じると、メニューに「称号」の欄が増えた。早速選択し、追跡者を選択すると説明が表示された。


―――――――――――――――


      追跡者      

効果 移動速度が上昇する

条件 ブラックラビットを倒す


―――――――――――――――


「なるほど称号か」


「何か知ってるの?」


「βテストの時に称号を手に入れたらいいことがあるって伝えられたんだよ。でも、誰も見つけられなかったんだ」


「一部では、実はアイテムなんじゃないかって噂にもなったんだ」


100%偶然だったが、これはありがたいな。



ポーン



「またメッセージか。この短時間でいろいろ届くな」


「ホントだな、次は何だ?」


『称号を入手したため称号「掲示板を出したもの」を入手しました』


「なんか称号を手に入れたことで称号を手に入れたんだが」


「日本語でおk」


「称号を入手する条件を満たしたことで称号を入手し、称号を入手したことが称号を入手する条件だったため称号を入手したらしい」


「なんでさらにややこしくしたのよ」


「すみません、なんか言いたくなっただけです」


 こういうしょうもないことってたまに思いつくよね。相手が乗ってくれるか突っ込んでくれれば楽しいが、理解されないと悲しいよね。

 とりあえず手に入れた称号を確認する。


――――――――――――――――――――


     掲示板を出したもの   

効果 フィールドでも掲示板が使用可能

条件 全プレイヤー中最初に称号を入手する


――――――――――――――――――――


 完全に運営側が遊んだな、これ。称号を誰も見つけなかったらどうするつもりだったんだ。


ポーン、ポーン、ポーン


 俺以外の3人にメッセージが届いたみたいだな。しかし、なぜ俺には届かないんだろ?レベルが規定値より上の人へのメッセージか?


「お知らせ、プレイヤー名リキトにより掲示板が解放されました。全プレイヤーは、フィールド以外で使用可能になります。って書いてあるわね」


「俺も全く同じ内容だな」


「俺もだな」


 もしかしてこのメッセージって俺以外の全プレイヤーに届いてる?ゲーム内とはいえプレイヤーにもプライバシーがあるべきたと思う。俺は静かに過ごしたいんだが・・・


「しょうがない、掲示板見てみるよ」


 掲示板を開くと既に「掲示板について」「プレイヤー」「雑談」の3つが作られていた。


「掲示板についてだろうな」


「自分で見てみるとか言っといてなんだがやめていいか?」


「「「だめだ(よ)」」」


 ですよねー。諦めてプレイヤーについてを選択して覗くことにした。

そろそろ技能やステについて書くべきかなと思い始めた今日このごろ。

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