#8 『個性のある生徒達』
場所は戻り、教室。
「では、HRを終わりにしたいと思います」
「起立、注目、礼」
「「有り難う御座いましたっ」」
日直の挨拶が終わると、上総は教室から出て行った。
其れと同時に、生徒達は其々自由な時間を過ごしていた。
「・・・恥掻いた///」
少し頬を赤く染めると、源川は机につっぷした。
「そりゃあ転校初日に、罪の無いとてもと~っても可哀想な僕の頭を、殴るんだもんねぇ~♪」
「あーかーつーきぃーーーっ!(怒」
恥を掻かせた張本人、暁の声を聞くと源川は怒りを露にし、今にも殴り掛かろうとしていた。
そんな源川を周りの人達は飽きれながらも、二人の喧嘩(一方的な)を止めに入った。
「まーまー、落ち着けよ。お前、色白で細い癖に案外力あるんだなっ♪」
「手前、初対面の癖に侮辱してんじゃねーよっ!!」
「侮辱なんてしてねーよ。只、長髪フェチの俺にとっては凄く好みだからよっ・・もしかしたら、お前の事好きになるかm「其れ位にしとけ、飛騨」
飛騨と云う少年の若干危ない発言を、癖っ毛のある黒髪の少年によって止められた。
「何だよ、七海。転校生の事を褒めてるだけじゃんか~」
「「全っっ然、聞こえない」」
クラスメイト全員に否定された飛騨。
未だに飛騨に肩を持たれたままの源川の頭の中は、色々とごちゃ混ぜになっていた。
(・・・・・何だよ、此のクラス・・・(汗)ついてける気がしない・・・・)
「あれ?輝二君、もしかして怖気ついちゃった(笑」
「一回死んでみる?(黒笑」
「・・・・結構でーす」
「(はぁ・・)おい、取り敢えず其の手を退かせ」
「おっ、御免御免」
飛騨が手を退かすと源川は自分の席に座り、小説を読み始め・・・
ヒョイッ
・・・ようとした所で、飛騨の発言を止めた七海が小説を取っていた。
「お前なぁ~、普通は僕達の名前とか知りたいとは思わない訳?」
「七海、輝二君は普通じゃないからしょうがないんだよ」
「そうなのか?紀州」
「手前は黙ってろっ暁!!!其れよりお前、俺の小説を返「や~だよっと♪」
源川は小説を取り替えそうとしたが、七海の方が一枚上手だった。源川の手が小説に触れる寸前に七海は軽くジャンプをし、源川の真後ろに立っていた。
「流石、七海!」
「もっと見せ付けてやれー!!!」
教室は生徒達の歓声でいっぱいになっていた。
「転校生君は、一体どんなジャンルの本を読んでるのかなぁ~♪」
「!?おいっ中は見るなっっ!!!!!」
「じゃあ、僕から取り返してみなよっ」
「・・上等じゃねーか(怒」
七海の挑発に源川は、つい乗ってしまった。
「七海、輝二君は意外としぶといから気をつけてね~」
「暁っ!?此の裏切り者っ!!(泣」
そんな事を云いながらも、源川は小説を取り返すのに集中していた。
「久しぶりに見るな、七海の華麗な技達」
「でも転校生君にも頑張ってほしいなぁ~♪」
教室内にいる人達は二人の戦い(?)に見入っていた。
「(ボソッ)君の力、お手並み拝見させてもらう・・」
(今、何か云ったか・・・?)
何か声が聞こえたが、源川は気にする事無く小説を取りに返そうと思った。
其の時、
「おっくれましたーーーーーーーっっっっ!!!!!!」
何者かの声で、戦いは一時中断した。
「おいおい神野、良い時に来るなよ」
「KYっ!」
「あはは、御免なさい・・・・(汗」
(てか、遅刻するなよっ!?)
一人、まともな突込みをする源川。
神野と云う茶髪の少年は皆に謝りながら源川の前の席に座った。
「あれ?転校生か」
「・・・・源川輝二。宜しく・・」
「おうっ!よろし・・・あれ?どっかで聞いた名前・・・・。しかも誰かに似てる・・」
神野は源川の名前を聞くなり、行き成り考え込んでしまった。
「あっ輝二君。此れ、弐年壱組のプロフィール」
「ああ、サンキュッ」
源川は暁から渡されたプリントを、机の中にしまおうとした時、
ガバッッ!!!
突然、神野に抱きつかれた源川。
「な`っ!?///」
行き成り抱きつかれ、源川は赤面状態になっていた。そんな源川を尻目に神野は源川に向かってこう云った。
「やっと再開出来たね・・。俺のMy sweet honey・・・」
「「ええっ!!?」」
「はあっっ!!!!!!??//////」
生徒達も驚いていたが、源川の方がもっと驚いていた。
・・・当たり前か。
誤字等ありましたら、お願いしますっ!!(><)
桜藍でした♪ノシ