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#6 『廃校寸前高校』

  

  キーンコーンカーンコーン・・・


  「ねぇねぇ、今日から転校生が来るんだって!」


  「嘘っ!?此の廃校寸前(・・・・)の高校にっ?」


  「まっ紀州の情報なんだから、当たってるだろうな」


  予鈴のチャイムが鳴った事にも気付かずに、教室にいる生徒達は転校生の話で持ちきりだった。

  此処は『村立桜ヶ咲(おうがざき)高等学校』。村で唯一の高等学校だ。

  創立百八十年になる此の高校は、代々と何かと凄い能力(・・・・・・・)を持ってる生徒が集まる高校と噂されている。

  しかし、其れはあくまで噂(・・・・・)

  実際の所、其の高校を卒業した生徒は(ほぼ)村に残っている。一部の人は上京しているらしいが、特に有名人等になっている訳でもない。其の所為か年々入学率が減少していき、遂には廃校寸前までに陥ってしまった高校。

  そんな高校に転校生がやって来ると聞けば、生徒達は其の話に持ちきりになるのは無理は無い。

  ・・・実は暁が東京に住んでいる腐れ縁にあたる少年---源川を無理矢理連れて来たと云うのは誰にも知られていない様だが。

  



  場所は変わり、校庭。


  「やべっ!?チャイム鳴っちまったっ!!」


  源川はチャイムが鳴った事に気付き、急いで校舎の中へ入って行った。


  「えっと、靴・・靴・・・。此処で良いやっ!取り敢えず急がないとっ!」


  靴を空いている下駄箱にしまうと上履きに履き替え、源川は教室へと走って行った。

  そんな時、


  「・・もしかして、源川君?」

 

  「・・・・え?」


  突然呼び止められて源川は、後ろを振り向いた。


  「やっぱり源川君ねっ♪待ってたわ」


  「え・・と、貴女は?」


  「あっ御免なさいねっ、私は土佐上総(とさかずさ)。一様此の学校の先生よ」


  「せっ先生!?・・・・お若いですね・・」


  「そう?まぁ実際、二十歳(はたち)だしねっ♪」


  「・・・・20っっっ!!?」


  先生である上総の年齢を聞き、源川は驚きを隠せなかった。

  

  キーンコーンカーンコーン・・・・


  同時にHRのチャイムが鳴った。


  「あら、チャイムが鳴っちゃったわね。其れじゃあ、行きましょうか」


  「あ、はいっ」


  源川は上総の後に続く様に歩いて行った。


  「源川君は、前の学校では何部に入っていたの?」


  「えっと、陸上部ですっ」


  「へぇ・・何だか足が速そうね♪」


  「まぁ、ボチボチ・・・」


  前の学校では先生に話し掛けられる事は滅多に無かった源川にとっては、上総に話し掛けられるのは恥ずかしくも内心嬉しく思っていた。


  「あのっ・・・此の学校には陸上部は有るんですか?」


  「陸上部ねぇ・・。多分有る(・・・・)と思うわっ♪」


  「多分・・・?」


  上総の返答に若干疑問を持つ源川。


  「此の学校は色々な部活が有るのは知っているけど、多過ぎて何有るか先生も良く分からないの♪」


  「はぁ・・・・(汗」


  開き直っているので、源川は苦笑いを浮かべていた。


  (先生って、髪染めてるのか・・・?)


  源川は深緑色に染められた上総の長髪を、横目だがジッと見ていた。


  「そう云えば、源川君」


  「はいっ」


  「此の学校、源川君達が卒業したら廃校(・・)になるのよ」


  「・・・・・・・・はい??先生、云ってる意味が分から「源川君、此処が教室よ」


  (何気、話を遮ったっ!?)


  若干頭の中がパニクリ中の源川。

  

  「じゃあ、入るわよ」


  「はっはい」


  上総が教室のドアを開けた瞬間、


  パンッ!パパンッッ!!!!


  「「ようこそっ弐年壱組(にねんいちくみ)へっっ!!!!!」」


  「・・・・・・・・・・・・・・・・えっ?」


  突然のクラッカーに対して源川は只、如何云う反応を取ればいいか分からなかった。


  

  


  

   

どうもっ桜藍ですっ!!!昨日に続き、更新させて頂きました♪

まぁ所謂(いわゆる)『御面返上』と云う奴です。はい。

未だに続く此の話、此れからも皆様宜しくどうぞっ!!!

誤字等有りましたら、お願いします。  桜藍でしたっ♪

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