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#13 『優しい景色と優しい心』

 


  源川は


  「・・・・・ぜぇ・・・・・・・・・・・・・・ぜぇ・・・・・・・・」


  大変、不機嫌であった。


  「おっせーーぞ、源川。もう君尋達はとっくに着いてるんだぜっ」


  「・・・何だ其の口の利き方はっ・・・(怒」


  何故、不機嫌かと云うと、


  (何で俺が手前等の荷物を持って山を登らなくちゃいけねーんだよっ!)


  そう、源川は何故か青崎達の荷物(リュック三人分&源川の荷物)を持っていてしかも、帰り道の途中にあった山を登る事になってしまい・・・・。

  今に至る。


  「・・なぁ疲れたんだが・・・・」


  「おいおい、源川バテるの早くね?此れだから最近の若者は・・・」


  「お前に云われたかねーーわっっ!!!てか、お前も若者だろうがっ!」


  「あ~(うるさ)い煩い。源川って本当、見た目通りの奴だなぁ。因みにオレは『お前』じゃありませ~んっ『青崎播磨』ってちゃんとした名前があるんですぅ~~」


  「おまっ・・あっ青崎、見た目通りの奴って一体、如何(どう)云う事だ?」


  源川は呼び方を直してから、気になっていた事を青崎に聞いた。


  「如何云う事って・・。見た目通り、力無いな~っと思って♪」


  青崎の一言により、源川の不機嫌さは更に悪化した。


  「力無いって云うんじゃねぇっ!!俺は此れでも陸上部に入部してたんだっ!!!」


  「へぇ~。・・全然、部活やってたとは思えないなぁ~(笑」


  「笑うなっ!?!」


  源川の見た目からにして意外な事を知った青崎は、最初は小さくだったが最終的には大きな声で笑い出した。


  「お~~いっ!笑って楽しんでる所を悪いんだけど、そろそろ急いだ方が良いぞーっ!!」


  遠くの方で飛騨の申し訳なさそうな声が聞こえてきた。声を聞くと青崎は笑うのをピタッと止めた。


  「おっもうそんな時間か。源川、急ぐぞ!」


  「えっ?急ぐって・・ぅわっ!?」


  源川は何が何だか分からなかったが、青崎が源川の右手首を掴むと急に走り出した。

  急な上り坂を難なく登っていく青崎を見て、少しだけ凄いと源川は思ってしまった。


  「はいっ到着!」


  頂上に着くと一気に視界が晴れた。


  「っ・・・うわぁ・・・・・・」


  源川は目の前の景色に、つい見惚(みと)れてしまった。

  其の景色は、一面に広がっている芝桜が丁度よく夕日と重なって、本来の色に夕日の橙色が綺麗に映えていた。

  夕日に映える芝桜。さっきまでの不機嫌さは何処へやら。都会で育っていた源川には、とても印象的に残る景色になった。


  「凄ぇだろっ、此の景色。オレが見つけたんだぜっ!」


  「違うだろ、播磨(汗)あのな源川、本当は出雲が見つけたんだっ♪」


  青崎の嘘を否定し、飛騨は山城の肩を叩きながら本当の事を話した。


  「ちょっ!?ネタバレすんの早ぇーよっ!?!」


  「()ず、其れ以前に嘘つくのを止めろよ」


  山城は青崎に的確な突っ込みをした。そんな感じにギャアギャアと討論しだしていた。


  「・・綺麗だな」


  「だろっ♪此の景色の事、実はまだクラスの人達は知らないんだっ」


  「え・・・・そうだったのか?」


  飛騨の口から意外な事を聞き、源川は少し驚いた。

  そして源川には一つの疑問が出来る。


  (・・何で、学校生活を長く過ごしているクラスの奴らより先に、転校してきたばっかの俺なんかに見せようとしたんだ・・?)


  目線は夕日に向いたまま、源川は飛騨に疑問を投げかけた。


  「なあ、飛騨」


  「んっ?」


  「・・・・何でクラスの奴らには見せないで、転校してきたばっかの俺なんかに見せようとしたんだ?」


  源川の疑問に飛騨は、いとも簡単に答えを出した。


  「親友になったから」


  「・・・・・はっ?」


  飛騨の答えに関して源川は開いた口が塞がらなかった。


  「おっおい!俺は今日、転校してきたばっかりなんだぞっ!親友な訳ある筈n「日数なんか関係ないよっ」

  

  「・・?」


  飛騨は淡々と話を続ける。


  「播磨や出雲、七海に神野・・クラスの皆、源川と『親友』になりたいって思ってるんだよ。其れで源川を此処に来て良かったって喜んでもらうには・・・と思い玄関で話した結果、此の景色を見せるって事になったんだ」


  話に一区切りをつけると、飛騨は源川に向かって笑顔を向けた。


  (あっ・・・・だから玄関に溜まってたんだ・・)


  「・・俺なんかの為に・・・・?」


  心に思っていた事が自然に口に出してしまった。

  其の問いに飛騨は頷き、隣で討論していた青崎と山城も其々に頷いた。


  (・・・・・・やばい、目頭が熱く・・・)


  三人の気持ちに対して源川は感慨無量になった。今にも嬉しくて涙が溢れそうだ。


  「?如何した、源k「なっ何でもないっっ!!」


  山城の言葉を遮り源川は自分の荷物だけ持つと、足早と山を下ってしまった。


  「おいっ!?待てよっ源川!」


  青崎達も源川の後を追う様に山を下っていった。


  (何時以来だ・・身内以外で、あんなに優しくしてもっらったの・・・)


  足早と下る源川の頬には汗ではなく、一滴(ひとしずく)の温かい涙が伝っていた。






  

  

どーも!久しぶりな桜藍ですっ!!

今回の話は少し感動もん目指してみましたが・・・撃沈←

駄文が更に駄文になっていますが、読んでくれたら幸いです!!

誤字等ありましたら、お願いします!

感想も待ってます♪


              桜藍でしたっ(*・ω・)ノシ

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