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雪見と酒

マイホームパパ召喚事件が終幕を迎えて、再び俺とアレンは行く当ての無い新たな旅へと出た。

楽しかった。全ての重責から逃れた自由奔放ライフ。ガンデアを回り、ローキーへと行き、カイナへ渡りと世界中を遺跡を巡る旅行をしてきた訳ですよ。


そして、久々に帰って来た我が故郷トーテス。


俺を待っていたのは我がお母様による。大説教でした。早く定職に付き、嫁を貰いなさい。とのことです。

それにより実家に居にくくなった俺は学徒時代の俺の逃げ場であった場末の呑み場に一人へと向かう訳ですよ。


俺だって分かってるさ、今のままブラブラしてたら駄目だってことはさ。20代後半に差し掛かった俺はそろそろ職に就かないといけないことも分かってる。いつまでも旅を続けられる体力は俺には無いしね。アレンは良いなぁ、騎士団からのお誘いが絶えない。俺にもお声が掛かるが、騎士団でやってける自信も実力も無いしね。

また歴史研究に戻ろうかなぁ。視界に入るトーテス高学院に思考が移った。宿屋を継ぐよりは魅力的だ。


「ネイスト!トーテスに居たのか?」


雪に降られるトーテス高学院をボケッと眺めていた俺に後ろから懐かしい声が掛けられる。


「昨晩からね。ユキは仕事か?」


相変わらずの黒いジーンズに黒いコートのシーベルエ騎士団諜報隊中尉殿がそこに居た。


「あぁ、オルセン・ハシュカレらしい人間がトーテスで目撃されたらしくてな。まあ、結局見付からなかったが…」


「それは中々お仕事を頑張っていらっしゃるようで」


お仕事があるのは羨ましいことで。


「うん。他にする事が無くてな。ネイストとアレンは二人で旅に出てしまうしな。…少し、いや、結構寂しかったぞ」


えっと、それはどういう意味でしょう。えっと、それはつまり…

いかんぞ、ネイストよ。当初の目的を思い出すのだ。

これはニンジャの罠なのだ!そういうことだ。決してドキドキしたりしてはいけないのだ。

良し、とにかくユキの上目遣い攻撃を回避しようじゃないか。


「えっと、俺、これから飲みに行くけど、一緒に来る?」


こうして、俺は当初の目的を果たすべく頑張ったのですよ。飲み仲間も手に入れたし。




良い気分の中には気分の悪さも混じるものでして。少し飲み過ぎましたかねぇ。


良いんすよ。俺はフラフラしてれば。まだまだ結婚とかは早いんすよ。相手も居ないしね。アッハッハ!


夜のトーテスに僅かな光を反射しながら静かに降り落ちる雪。あぁ、なんて綺麗何でしょ。こういうのを幻想的と言うのかねぇ?アッハッハ!


「ネイスト、大丈夫か?やはり飲み過ぎたんじゃないか?」


「いやぁ~全然大丈夫だよ?俺は全然平気なのさ!ユキちゃんこそ大丈夫~?」


うん、やっぱり駄目見たいです。意外に視界と思考が回っていたりして。


「私は、少し寒いかもな…」


俺は平気。トーテスの冬の寒さに鍛えられてるからね~。

ありゃ?


「こうすれば暖かいかもしれない…、駄目か?」


いや、あのね、そのね、あれだよ。うん、別に良いよ。女性に不意に腕を組まれて密着されちゃったぐらいで動揺するようなヘタレじゃないからね。酒の力は偉大だね。羞恥心が薄れてしまったよ。


「ネイストはまだ旅を続けるのか?」


「ユキも付いて来るか?」


「…付いて行きたい。ネイストと一緒に居たい。でも、私には一緒に行く理由が無いから…。そのだな…」


ユキの吐く白い息が俺の顔に掛かる。ユキの眉目秀麗な顔が近くに有ることを再認識。うん、俺はかなり酔っていたんだ。何に酔っていたかは知らない。


「ユキ、俺の側に居てくれよ。ずっと居てくれよ。そうしたら俺はユキの為だけに頑張るから」


「ネ、ネイスト!あっ、その…だな。これは…」


うん、そうすね。これはいきなり過ぎる。酔っ払った代償だ。酔ってなかったらこんなことは出来ない。ユキをいきなり抱き締めてるなんて。でも、何だろうね。さっきまで、お酒が暴れていた頭がスゥとしてきて落ち着くだよね、この暖かさが。

だから、ユキちゃんが顔を真っ赤にしてあたふたと可愛く困っていても俺は知らないのだ。


近くで見れば見るほどいとおしくなってしまう。ユキが顔をあげると吸い込まれるような黒い瞳には俺が移っている。吸い込まれていた。


俺は、その黒い綺麗な瞳の上に唇を落としていた。その暖かい感触から唇を離して気付く自分の驚くべき行動。おかげでお酒様のご利益は何処かへ消えた。

俺の顔が赤いのは酒のせいに出来ない。すげぇ恥ずかしい。でも、ユキを離せない。


「ネイストの側にいる!私はずっと側に居るからな。側に居させて」


ユキの顔が上がる。お互いの吐息が掛かる位置に。

ウワァ、何でこんなに近くに有るんだよ。

不味いんだって、俺にとっては綺麗過ぎるんだよ。

今は朱色の入り交じった純白の肌に降る雪に濡れて輝く漆黒の髪。髪に負けない黒い瞳が俺の側にある。形の整う鼻や眉も。そして、紅など付けない癖に紅く染まる唇が側にあった。お互いにより側へと近づいた。



その後?

何も無かったよ。うん、何も無かったよ。本当に無かったよ?

この話はもう止めよう。


俺に嫁さんが出来ただけです。もし、息子が出来たら酒と女には気を付けろと教えよう。もし娘が出来たら、酔っ払った男には気を付けろと教えよう。


結局、俺はユキには勝てないと言うことだ。

皆様からの質問と希望の多きライシスとユキのくっつくシーンを書きました。


うん、俺は何を書いてるんだ。あー、こんなのではダメだ!

この話はもう少し腕が上がったら再挑戦したい。

乞うご期待を!


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