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9. 狼さんこんにちは


「草臭ッ! うぅ起きた瞬間久しぶりに草の匂いやん。

最近はベッドで寝てたはずやのに何でまた草の匂いするねん。

ワイ大地の申し子でんねん! って草だけに草」


「さっき召喚しようとして鎖に魔力ごっそり持って行かれ姿見えそうやなって所から記憶が無い。

ええ……召喚ってこんな事なるん? リスク高くね? パイセンに苦情入れなあかんな聞いてないよーって。

ウォッ! 何や! 」 


スッと立ち上がり周囲に目をやると、真横に白銀色の大っきい狼の顔が見えた


えぇ……


イメージ通りの狼なんやけど大っきすぎへん?

銀色で俺百七十ちょい身長あるんやけど伏せてるこの狼同じ目線やで。

横にズレて身体に目をやると四歩? 四メートル以上奥行きがある。

動物に奥行きってなんか家具買うみたいでオモロいな、ぷぷぷ。


それは置いといて元の世界だと横幅を狭くした、大きい方のワンボックスカーみたいなサイズ感やな


顔は狼なんやろうけど実物見た事無いから分からんのよな。絵とかで良く見るのを大きくした感じやな。


周りを良く見ると百メートル位離れた所に人集りが見える、五十人以上が遠巻きにこっち見てる


あれギルマスやん。めっちゃ太い剣みたいなんもっとる。あんなん楽々振れるとか怖いわ。こわー


フライ、パイセンもおるやん杖持ってるけどなんか陰気な感じやな、この世界の魔法使う奴は皆暗いんか?

パイセンドヤッ! 初回でこんな大っきい狼召喚出来たで! って後で自慢しまくろっと。


疾風の風も居るやん、ミューズちゃんやん! おーい俺やで俺、此処に居るでぇ


後は猿顔も見えるな、あの猿顔名前サール言うんやけど聞いた時やっぱそのまんまやん! って心の中で叫んでたわ。


ほんでそのサールもパーティー組んでるんやけどパーティー名が黒翼の一撃らしい。

パーティー名付けるとき一部残念にするのが流行りなんか?

黒翼までカッコええのに残念やわ。


メンバー構成は、猿、男、男、女、女、の

五人で、前衛が男女でニ、遊撃がサール、後衛魔法使い男で最後がなんと回復職女らしい、めちゃバランス良いやん。

サールに聞くと回復職は絶対数が少ないんやって。

疾風の風にもこのパーティー構成学んで欲しいわ。


で、このサール職業斥候らしいわ。敵とか罠とか宝箱とか感知するらしい。なら高尚な話ししてんじゃねーよ。

やっぱ盗賊みたいなもんやんか! イメージ狂うわ。


そんな人らが狼の方みて警戒してるみたいやな


待って……ちょっと待ってよ……


あの? 俺倒れてた訳ですよね?


助けにこんかい! 命からがら助けにこんかい!

特にギルマス! その筋肉何の為にあるんや?

その太い剣ブンブン振り回しながら救出せんかい!

お前ギルマスやろがい!

可愛いギルド員が、でっかい獣に襲われそうなん見えたらダッシュでこんかい!


ふぅ。後で説教やな。俺の方がボコられそうやけど。


取り敢えず挨拶せなあかんな人間同士挨拶は基本やで!

まぁ相手人間ちゃうけどな。喋れるんかこの狼?


「どうもこんにちは。今回募集掛けさせてもらったハレオって言いますよろしく」


「……」


「あの? 募集要項見たか聞いたかして貰ったと思うんですが人間とか食いませんか」


「……」


え? 無言やん。言語通じんパターンか?


「我は世界の一柱。誇り高き王である」


マジ? 喋り出した思ったら全然話し噛み合わへんねんけど?


問い、人間食べますか?

答え、誇り高き王である。


この狼コミュ障か?


「王であらせられましたか。これは失礼致しました。

それでですね召喚前の住所とかわかりますでしょうか? 何処から来てそして人間を食事にするとか無いですか」


「……」


え。また無言?


「そうだな我はこの星より離れた所からその鎖によって呼び出されたな。

中々面白そうな鎖の魔力を感じて召喚に応じてやったまでよ。

それに我は人種は食わんぞ魔物の類は食うがな」


何これ? 一拍置いて勿体ぶって喋らなあかんマイルールでもあるんか?

俺、結構せっかちやから早よして欲しいんやけど?


え。この狼も異世界転移してきたん? 地元の狼ちゃうんや?

一柱や言うとんのに地元放ったらかして転移して来て大丈夫なん?


ほんで星言うてるで多分丸いでな?

この世界球形なんやな。まぁ星の定義が分からんけど球形なんやろ。

なんかお皿の形してて端っこの方は海の水が滝みたいに流れてる不思議世界はあんま星って言うイメージ無いから多分この世界球形やな。


ほんで人食わんと。合格やで狼君!

出来れば最初の問答の時に教えてくれたら円滑に進んだんやけどな!


「そうなのですか。遠い所ありがとうございます。

お名前宜しいでしょうか? それと今回はうちに就職希望って事で宜しいですか」


「まぁ待て」


おっ! そうやでレスポンス早くしたら円滑に進むんやから頼むで!


「どうかしましたか」


「名は人種が勝手に呼んでいたが我世界の一柱ぞ。故に名は無い」


なるほどナナシさんね


「そして就職とやらはお前と共に行くと言う話しで良いのか」


待遇関係とか不安な感じかな?

まだ条件面の提示してへんかったからな


「ええ、このまま私とアットホームな関係でご一緒出来たらなと思っておりますが」


「ふむ、待った時もそうだが我と共に歩みたいと言うなら試練を乗り越えてみせろ」


「はい? 待った時間? 試練? 」


「ふむ中々の時を待ったぞ」


「え? 自分すぐ起きた感じじゃ無いんですか」


狼の話しによると俺に近づこうとしたら倒れた俺に金色に光る鎖が巻き付いて包まれて。

黄金色の繭みたいになり繭から出て来た金色に光る一本の鎖が狼に絡まり移動範囲が繭の周辺に限定され、このままじゃ狩りにも行けないので仕方なく外から繭に攻撃して破ろうとしたが破れず。

そうこうしてる間にギルマス達がやってきてギルマスに離れた位置から話しかけられたらしい


「凶暴なる狼の王よ此処の場所は人間が住む街が近い。

故に知性と理性が有り言葉が通じるのならばこの場所から離れて頂きたい」


「聞け人種よ。我は此処より離れた星から来た世界の一柱で有り王である。

我はこの黄金色の繭に訳あって用がある故にこの場所離れる事叶わぬ。

手を出されぬ限り我から危害は加えぬ我の眼前から失せよ」


「王よそれでは此方も困るのだ。王の様な超常たる威光の持ち主が街の近くに居ると言う事が人間には恐怖なのだ。その繭と共に移動してはくれないか」


「では見てろ。ほれこの通り我の爪撃でも微動だにせぬ。よって移動は出来ぬ」


「王よ伺いたい。その繭は何なのだ」


「この繭は人種の召喚術師だ」


この時フライが驚愕したらしい。この日この時召喚しようとしてた人間に心当たりあったからだ


「ギルドマスター」


「なんだフライ」


「繭の中の召喚術師ってハレオさんだと思います」


「何だと! あのルーキーまだウサギしか狩ってないはずだろ? 召喚術師だったのか? 」


「いえそのような力は無いはずですが実は昼過ぎに本を見に来て草原で召喚試して来ると行って出て行ったので、ハレオさんの可能性が高いかと」


「そうなのか……だがあの繭が誰であれあの王が動かないと言ってる以上どうしようも無いな。

戦闘して勝てるなら良いが……果たして勝てるのかアレに。

相手に理性が有るのなら勝てるかどうかも分からない戦闘はしない方が得策か…… フライ! どうだ勝てそうか」


「知性が有り言葉を話す王と名乗る魔物。

とは言え動けないみたいなので遠距離から魔法を当て続ければ可能性は有るかと思いますが。

もし魔法の類いが効かなく怒りを買い反撃された場合にはどれほどの強さか分からないので被害想定が出来ませんね」


「だよな。攻撃しないと言ってるからやめとくか」


「王よ話しは理解した。此処には人間を近づけ無いようにするがこの離れた位置からの監視だけは理解して欲しい」


「うむ見てるだけならまぁ良いぞ。汝等も不安であろうからな」


「気遣い感謝する。何か必要な物はあるか? 」


「我は見ての通り此処から離れられん。食わなくても朽ちる事は無いとは言え腹は減る肉を用意せよ」


「わかった用意しよう。出来れば今後友交的に頼む」


「うむ」


その後、飯だけ貰って不干渉で今に至るみたいだ。餌付けされてるやんこの狼。

どれくらいの期間餌付けされてたのか聞いた所、日が落ちてまた昇るを三十回繰り返したらしい


マジか。 召喚一発気絶一月なん? コスパ悪ぅ

もっと簡単にホイホイ召喚出来るかと思ったらまさかの気絶一月。絶望やん。

そりゃ強そうなの召喚出来るから一月掛かってでも良いやんて思わんでも無いけど。

長いわ。え? 長いでな? はぁ……まあええわ面倒な事は後回しや!


「なるほどなるほど。そんな事があったんですね。

それで試練ですか」


「そうだ我の攻撃を耐えて見せよ」


「攻撃ですか。うーん」


えー……立ち塞がる高き壁系狼なん?

そう言う熱血っておじさん好きやないなぁ


最強防御ちゃん、チュッチュッがあるとは言えわざわざ怖い思いしたく無い上にもし、あー防御終了っすメンゴ。

とかなってたらウサギちゃんと輪廻の輪で仲良くラインダンスな訳やん?


なんか他の方法で頼む事にしよう


「勿論力と力のぶつかり合いとかも浪漫があってよろしいと思うんですが、怪我とかあるとお互いなんか気不味くなりますよね?

こうしませんかたとえば俺が……」


「いくぞインフェルノ」


は? インフェルノじゃねーよ。

何だよそのあり得ない大きさの青白い火の玉。え? 直径十メートル以上あるやんけ。

アホなんかそんな危ないもん人に向けるとか。

両親にそう言う事しちゃダメですよって習わんかったんかよ


あかーーんヤバッ


「うおおお! 頼むぞ俺の防御ちゃん」


めちゃプスプス聞こえてくるやん


「ほう我の魔法で無傷とは摩訶不思議なスキルか技だな。まぁ良しとしよう」


ほう、じゃ無いが。見てみろ俺の後ろ炎の玉が通った後がすんごい遠くまで抉れとるがなどんな威力やねん。魔法ってスゲー


「いやちょっとくらい待ってくれてもよかったやろ! めちゃ怖い目に合ったわ 」


「無傷だから良いだろ」


あんな凶悪な魔法も防げるなら俺の防御、最強の冠を戴いても良さそうやな


「いやそれはそうなんやけどぉ…… 結果は無傷なんやけども……」


「まぁ共をしてやろう」


クッ……偉そうな狼やで!


「就職おめでとさんです」


ん?


「あああ! 俺の……俺の……服が無ーい! え? 待ってマッパやん? 裸ですやん!

あれ? 裸? 俺の防御ちゃん服守ってくれへんのやったわ!

ギャァァァ!

元の世界との繋がりやったスマホも二十五諭吉入った財布も銀貨と銅貨まで消滅しとるぅ! 」


持ってたスマホ、ホンマはなんかのキーアイテムで不壊属性とか付いてて壊れへんのかと思ってたのに。

単なるスマホやったんかい! まだショッピングとか諦めてなかったのに涙出るわ。所持金ゼロやん。


「はぁ。もーええわ。取り敢えずちょっと待っといて」


「うむ、大変そうだな」


誰のせいやと思っとんねん! はぁ。取り敢えずやろっと


草原を見廻しちょっと進んで戻ってくる見つけたウサギをブラブラさせて狼に見せる


「おい。弱ーい攻撃で止め刺してくれ。ええか? ものっそい弱い攻撃やぞ。

さっきのインフェルノとか言うの撃ったらマジでキレるからな」


「なんだ? 止め位自分で刺せ」


「見て? 俺全裸で武器持ってないのよ?どーやって仕留めるんよ? ほれ弱ーい攻撃やぞ」


「ふん。ウインドカッター」


「おぉ! ええな魔法ええなぁやっぱ凄い狼やん!

名前決めなあかんの。狼、狼って呼ばれるの嫌やでなどないよ」


「勝手にしろ」


「あっそまぁ任せとけめちゃ良い名前考えといたるわい」


そんな何気無い会話をしながら異世界で初めて出来た仲間を連れギルマスが居る方へ歩いて行くのであった






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